犬にとって『おやつ』とは?
皆さんは愛犬に『おやつ』をどのようなタイミングで与えていますか。基本的に犬の食事は総合栄養食であるドッグフードで完結します。
しかし、飼い主とのコミュニケーションをより有意義なものにするために、おやつはとても効果的です。お利口にしていた時、トレーニングが上手くいった時、苦手なことを我慢できた時など、ご褒美として活用するのが好ましいでしょう。
ただし、おやつの与え方には注意が必要です。与えるタイミングや量を誤ってしまうと、しつけや健康に悪影響を及ぼします。食べさせ方を理解した上で正しく活用しましょう。
犬にするべきではない『おやつの食べさせ方』5つのNG行為
犬におやつを与える際は、おやつの食べさせ方に気をつけなければいけません。ここでは、犬にするべきではない『NGなおやつの食べさせ方』を5つご紹介します。当てはまる方は今すぐ改善しましょう。
1.1日の摂取カロリーを超える量を与える
犬は1日に摂取する食事量が体格や犬種ごとに目安として定められています。ドッグフードとおやつを合わせて1日の摂取カロリーを超えてしまう場合、それは食べ過ぎに当たります。
あまりにも多くのカロリーを摂取する習慣をつけてしまうと、万病の元とも言われる『肥満』の原因となります。健康に悪影響を及ぼすため、1日に摂取するカロリー量はドッグフードと合わせてしっかり管理しましょう。
2.ごはんの代わりにおやつを与える
ドッグフードを食べないからとおやつを与えている飼い主を見かけますが、これは絶対にやめてください。一度でもごはんの代わりにおやつを与えてしまうと、犬は「ごはんを食べなければおやつがもらえる」と学習してしまうからです。
また、ドッグフードは犬の全体的な栄養バランスを考えて作られています。そのためドッグフードをおろそかにし、おやつばかり食べていると摂取する栄養バランスが崩れて健康にも悪影響を及ぼします。
ドッグフードを食べてくれない時は代わりにおやつは与えず、ある一定時間経過したら片付けるようにしましょう。次のごはんの時間まで水以外は何も与えず我慢させることで、「ごはんの時間に食べなければいけない」と再認識させることができます。
3.要求されるままに与える
かわいい愛犬から「おやつが欲しい」と行動で要求されてしまうと、ついおやつを与えたくなってしまいますよね。しかし、そこはグッと我慢してください。
要求されるままにおやつを与えてしまうと食べ過ぎによる肥満を招いたり、「なんでも要求が通る」と勘違いさせてしまい、わがままな性質を増幅させてしまう原因となります。
基本的におやつは要求されて与えるのではなく、しつけが上手くいった時やお利口にできた時など、飼い主が決めたタイミングで与えましょう。
4.問題行動を起こした時に与える
吠える、唸る、破壊するなど問題行動を起こした時に、問題行動をやめさせようとおやつで釣る行為はNGです。問題行動を起こした時におやつを与えてしまうと「問題行動を起こせばおやつがもらえる」と勘違いしてしまいます。
問題行動を起こした時は、しっかり「ダメ」と低い声で叱り黙々と後片付けをします。落ち着くまで部屋を出たりかまわない態度を徹底したりすることで、「問題行動を起こしても良いことはない。構ってもらえなくなる」と正しい認識を学習させることにつながります。
5.おやつを食べ終わるところを確認しない
おやつの種類によっては、おやつを全部食べきるまで目を離さないようにしたほうがよいでしょう。ガムなどの硬いおやつや、簡単に砕けないタイプのおやつは間違って飲み込んでしまう可能性があります。喉に詰めてしまったり、消化管閉塞の危険性があります。
このような危険性を回避するために、おやつを与える際はなるべく一度に与える大きさを小さくしましょう。犬は「よく噛んで食べる」という習慣がありません。大きいサイズで与えてしまうと窒息を招く危険性が高まるからです。
また、一般的に犬は何回ももらえることを喜びます。大きなものを1回あげるより、小さくても複数回あげるほうが、犬の満足度は高まると言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。おやつは正しく活用すれば、コミュニケーションを円滑に進めたり、しつけを上手く誘導できたりします。反対に誤ったタイミングや量を与えてしまうと、悪影響を及ぼす恐れもあるので気をつけましょう。