犬の『里親詐欺師』とは?
『里親詐欺師』という言葉を見聞きしたことはありますか?里親詐欺師とは、里親を募集している飼い主や保護主から犬や猫をだまし取る人のことです。
里親詐欺師が犬や猫をだまし取る目的は、転売や虐待であることが多いです。そのほか動物実験に使われたり、アニマルホーダー(過剰多頭飼育者)によって劣悪な環境で飼育されることもあります。
今は里親募集サイトだけではなく、SNSで個人でも里親探しがしやすくなっており、里親詐欺師に狙われやすくなっています。
犬の『里親詐欺師』の手口は?
巧みに里親募集者に近づき、犬をだまし取ろうとする里親詐欺師。具体的に里親詐欺師は、どのような手口を使うのか紹介します。
1.犬好きや飼育経験をアピールする
他人をだまそうとする人は饒舌になるものです。里親詐欺師の多くは、電話や直接会ったときに、自分がどれほど犬好きであるかをこんこんと語ります。
また飼育用具が揃っていることや飼育経験があることもアピールして、模範的な里親を演じます。そうやって、里親募集者を安心させようとするのです。
2.焦っている人を狙う
『急いで里親を探しています!』と、SNSなどで焦って里親募集をしている人を里親詐欺師は狙います。焦っている人は判断力が鈍っていたり、確認作業を省いたりすることが多いからです。手っ取り早く犬を手に入れたい里親詐欺師にしてみれば好都合で、格好の餌食となります。
3.代理人を使う
単身者は警戒されやすいので、里親募集者の信用を得るために代理人を使うケースがあります。知り合いの夫婦に代理で里親になってもらい、後に里親詐欺師が引き取るのです。相手が夫婦だからといって、安易に信用するのは危険です。
4.自宅を見せない
犬を譲渡する前に、里親希望者の自宅が本当に犬を飼える環境なのか確認したいと思うのは、里親募集者として当然のこと。しかし里親詐欺師はこれを拒み、引き渡しも里親募集者の家や最寄りの駅などを希望してきます。頑なに自宅を見せない人は、不都合な何かがあると見なしたほうがいいです。
犬の『里親詐欺師』に引っかからないようにするには?
犬を引き渡したあとに里親詐欺に遭ったと気づいても、犬を取り返すことは難しいです。そのため、里親詐欺師に引っかからないようにすることが大事です。どのようなことに注意したらよいのでしょうか?
1.インターネットで情報収集をする
里親詐欺師に関する情報は、動物愛護団体のブログなどで紹介されていたり、個人のTwitterなどで拡散されていたりします。里親希望者が注意喚起されている人物ではないか、譲渡する前によく調べてみましょう。
2.自宅を確認する
犬を引き渡す時は里親希望者の自宅で行うようにして、必ず飼育環境を確認しましょう。何かトラブルがあった場合に備えて、引き渡しには2人以上で行くのが望ましいです。
犬を飼うのに適した環境ではなかったり、里親希望者宅での引き渡しを拒む場合は、譲渡するのをやめましょう。
3.誓約書や契約書を作成する
犬を譲渡する際は、譲渡条件を記載した契約書や誓約書を作成しておくと安心です。譲渡後に嘘偽りが発覚した場合はどうするかや、定期的な状況報告を求める旨の条項も加えておくとなおいいでしょう。
まとめ
里親探しは責任を持って、慎重に行わなくてはいけません。焦ったり面倒がったりして、転売や虐待を目的とした里親詐欺師に引っかからないように注意しましょう。SNSだけでやり取りをし、相手のことをよく知らないまま公園や駅で待ち合わせて犬を引き渡すようなことは絶対にやめてください。
里親希望者が信用できる人か、また里親希望者の自宅は犬を飼うのに適した環境かを確認する手間は惜しまないようにしましょう。