サマードッグってなに?取り巻く社会問題や改善するための対策

サマードッグってなに?取り巻く社会問題や改善するための対策

別荘で過ごすひと夏の間だけ飼われ、自宅に帰る時に置き去りにされるサマードッグは社会問題のひとつです。サマードッグの現状や野犬が増えることの危険性、捨て犬を増やさないためにできることなどを解説します。

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サマードッグとはどんな意味?

サマードッグとはどんな意味?

家族連れなどが夏休みに避暑地の別荘で過ごす間ペットとして飼われた犬が、そのまま置き去りにされてしまうケースがあります。飼い主に捨てられた犬は野生で暮らすしかなくなり、野犬となってしまいます。

このようにひと夏だけ飼われ、捨てられて野犬となった犬を「サマードッグ」と呼びます。まずはサマードッグについての詳細や、サマードッグを題材にした作品をご紹介します。

避暑地の別荘で捨てられ野犬化した犬のこと

夏は別荘地に赴いて避暑を楽しむという人々が、ペットとして犬を連れて行くことは珍しくありません。愛犬とともに避暑を楽しみ、夏の終わりに一緒に家に帰るのならごく当たり前の夏の過ごし方です。

しかしペットとして連れてきた犬を、そのまま別荘地に捨てて帰ってしまう人がいることが問題視されています。

サマードッグとは、このように避暑を楽しむためにひと夏だけ飼われて置き去りにされ、野生での暮らしを余儀なくされて野犬化した犬のことを意味します。

野生での暮らしの中で凶暴化した野犬は人や動物を襲うこともあり、狂犬病などの感染源になることも危惧されています。

野犬が増えることで市民が被害を受ける事例も多発しており、人間の身勝手で野犬になってしまった犬が他の人に怪我をさせてしまうケースも少なくありません。

現在は動物の殺処分を減らそうという取り組みが社会的に進められていますが、犬の殺処分を減らすためにはサマードッグなどの野犬を減らすことが重要です。

「エスパー魔美」という作品でも描かれた

サマードッグを題材にした作品として、藤子・F・不二雄の「エスパー魔美」という漫画があげられます。「エスパー魔美」は1977年から漫画雑誌・マンガくんで連載され、アニメ化やドラマ化もされました。

連載当時すでに社会問題となっていたサマードッグについて描かれたストーリーを通して、サマードッグとは何かを知ったという子どももいたようです。あらすじをご紹介します。

中学生の魔美と同級生の高畑は、山奥の別荘地で犬に襲われ怪我をした人と遭遇します。高畑による別荘地でひと夏だけ犬を飼って都会に帰る時に捨てていくことがあるのだという説明を聞いて、魔美はサマードッグのことを初めて知りました。

別荘地で魔美たちが出会った少年・伸一は、昔可愛がっていた「チビ」という犬を東京に帰る時に置いて行ってしまったという過去があります。伸一は野犬たちの中にチビがいるのではと考え、チビを探しに行くことに。

夜になり、魔美は伸一を探す途中で怪我人を見つけ、さらに野犬の群れに囲まれてしまいました。エスパー能力で怪我人を助けようと奮闘する魔美ですが、ついに野犬が襲い掛かってきます。

高畑が野犬に立ち向かおうとしたところで、伸一が駆けつけて来て野犬の群れのリーダーがチビだということが判明。チビは子犬のころに可愛がってくれた伸一のことを覚えていました。

チビに一緒に帰ろうと伝える伸一ですがチビは仲間を見捨てることができず、伸一とチビは再び別れることとなったのでした。

そして後日、高畑は山狩りが行われ野犬たちがほぼ全滅したことを新聞で知ります。野犬たちのことを心配する魔美を思って、高畑は新聞記事の内容を明かしませんでした。

以上が「エスパー魔美」のサマードッグを題材にした回の内容です。人間の都合で飼われ捨てられたサマードッグの悲劇が描かれており、ハッピーエンドではない重たいエピソードでありながら名作と評価する声が多いです。

野良犬と野犬化したサマードッグの違い

サマードッグは、別荘地や山中で人に捨てられ野犬化した犬のことを意味します。飼い主に捨てられた野良犬と、サマードッグのような野犬には違いがあるのでしょうか?

一般的に、野良犬と野犬はどちらも飼い主のいない犬のことを指します。区別されずに使われることも多い言葉ですが、厳密には多少の違いがあります。

野良犬はもとはペットとして人に飼われていたけれど捨てられてしまい、主に人が暮らしている地域に生息しています。人と暮らしていた経験があるので人に懐きやすい傾向があり、人の食べ残しなどを食料にしています。

一方で野犬は山奥など、あまり人が暮らしていないような場所に生息しています。もとは飼い主がいて捨てられ野生化したケースもあれば、野犬の繁殖により産まれたため人に飼われた経験が全くないというケースもあります。

野良犬と違って人に慣れていないため懐かず、噛みつかれたり襲われたりする危険性があります。群れで行動することも多く、狩りをして食料を得ているので犬というよりも狼に近い動物といえるでしょう。

野犬は狂犬病のリスクも

人に飼われた経験がない野犬はワクチンなども摂取していないので、狂犬病を持っている可能性もあります。もしも野犬を見かけても、近づいたりエサをやったりしないようにしましょう。

サマードッグは別荘地や山奥など人里から離れたところで捨てられ野生化するので、地域で暮らす野良犬よりも人に懐かず、攻撃的な性格をしている場合があると考えられます。

襲われたり、狂犬病のリスクがあったりと安易に近づくのは危険です。野犬を見つけた場合は、保健所や動物愛護団体に連絡して保護してもらいましょう。保護された野犬や野良犬は、人と暮らす訓練を受けて新しい飼い主に譲渡される可能性があります。

野犬を見つけた場合は、保健所や動物愛護団体に連絡して保護してもらいましょう。保護された野犬や野良犬は、人と暮らす訓練を受けて新しい飼い主に譲渡される可能性があります。

現実社会におけるサマードッグの問題

現実社会におけるサマードッグの問題

都会で暮らしていると野生の犬を見かける機会はほとんどありません。サマードッグや野犬が問題になっていたのは、昔のことだというイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

しかし実際は、現在でも野犬が多くいることで市民に被害が及んでいる地域が存在します。避暑地では夏が終わると放浪する犬の姿が目立つようになるともいわれているので、サマードッグは今もなお続いている社会問題なのです。

別荘地で捨てられたサマードッグに限らず、捨て犬や野犬に関する課題は山積みです。サマードッグをはじめとする捨てられた犬、野犬となってしまった犬にまつわる現実社会での問題を解説します。

別荘地や山中での犬の置き去りは今も続く

サマードッグが社会問題となったのは最近のことではありませんが、今もなお別荘地や山中に置き去りにされる犬が存在しています。

ひと夏の避暑のお供として飼われた犬だけでなく、今までペットとして飼っていたけれど何らかの理由で飼い続けることが難しくなり、避暑地や山に捨てていくというケースもあるようです。

中には凍えるような寒い冬に捨てられてしまう犬もいるのです。また高齢になって活躍できなくなった猟犬が、狩りを終えると山に置き去りにされるという場合もあります。

家族のように一緒に暮らしていたペットや、人間のために狩猟のサポートをしてくれていたパートナーを捨てるというのは信じがたい話ですが、これは現実に起こっていることです。

捨てられた犬は新しい引き取り手が見つからなければ、最終的に殺処分されてしまいます。

かつては人間の勝手な都合で保健所などに持ち込まれる犬が多かったのですが、2012年に動物愛護管理法が改正されたことで終生飼養が義務付けられました。終生飼養とは、最後まで責任を持って飼うという意味です。

結果として、自治体はやむを得ない事情がない限り犬の引き取りを拒否できるようになったのです。引き取る犬の数が少なくなったことで、殺処分数を減らすことにつながりました。

法改正は殺処分数減少という良い結果も出していますが、一方で新たな問題も生じてしまいました。引き取りを拒否された飼い主が全員「引き取ってもらえないのなら自分で最後まで世話をしよう」と考えてくれればいいのですが、現実はそうはいきません。

「保健所で引き取ってくれないのならどこかに捨ててしまおう」と考える飼い主がいる以上、自治体が犬の引き取りを拒否することが必ずしも犬の幸せにつながるとは限らないのです。

野犬が増えると地域の安全や公衆衛生に悪影響を及ぼす

サマードッグなどの野犬や野良犬は、捨てられた犬の不幸だけが問題なのではありません。捨てられて野生化した犬は地域の人々の安全を脅かす危険性がありますし、攻撃性のない野犬や野良犬でも公衆衛生に悪影響を及ぼすことが問題視されています。

野犬や野良犬が多い地域では、飼い主のいない犬に追いかけられたり囲まれたりという怖い思いをするばかりでなく、噛まれて怪我をしてしまったという被害が発生しています。ペットや家畜が野犬に襲われることも珍しくありません。

他にも物が壊されたり庭が荒らされたりという被害や、鳴き声がうるさくて眠れないという苦情が寄せられることもあり、糞尿による衛生問題も生じています。

野犬や野良犬が多く生息している地域では、野犬対策が必要とされています。市が行う対策としては、野犬が狂犬病源となって人が感染してしまうのを防ぐために野犬の捕獲をすることがあげられます。

昔の日本では多くの犬が狂犬病にかかっており、それが人間に感染して死亡者が出ていました。狂犬病の蔓延を防ぐために狂犬病予防法が制定されると、犬の登録やワクチン接種が徹底されるようになり、国内では狂犬病は発生しなくなったのです。

現在日本で野犬が昔ほど多く生息していないのは、狂犬病予防のために野犬の捕獲と処分を大規模で行った時期があったからだそうです。

今もなお野犬の抑留は狂犬病予防法により定められています。万が一ワクチン接種をしていない野犬が人に噛みついて狂犬病を感染させてしまうと危険なので、地域の人々の命を守るために野犬を捕獲することが必要なのです。

その他にも野犬対策として、野犬が集まってきてしまうのを防ぐために飼い主のいない犬へのむやみなエサやりを禁止することも重要です。野犬化する犬をなくすために、犬の遺棄や虐待の防止に力を入れている市もあります。

野犬や野良犬の数

現在、飼い主のいない野犬や野良犬は日本にどのくらいいるのでしょうか。環境省の統計資料によると、自治体が引き取った犬や殺処分した犬の数は年々減少していることがわかります。

サイトに掲載されている最新のデータである2020年4月1日~2021年3月31日の期間に、自治体が引き取った犬は合計で27,635頭。そのうち所有者不明の犬は全体の90%を占めています。

所有者不明ということは、飼い主に捨てられた野犬や野良犬もしくは迷子になってしまった犬ということです。

所有者不明の90%の犬のうち、成熟個体は72%(19,891頭)、離乳前の幼齢の個体は18%(5,043頭)と、ある程度成長した犬が圧倒的に多いです。

引き取られたうち返還された犬は9,463頭いたので、迷子になっていたけれど飼い主が迎えに来て無事に家に帰ることができたというケースでしょう。

返還されなかった残りの15,000頭ほどの犬は、飼い主に捨てられ野犬や野良犬として生活していたと考えられます。

もちろん1年間で引き取られた野犬や野良犬だけでこれだけの数になるので、現実にはもっと多くの野犬や野良犬が存在していることになります。

身近で野良犬や野犬を見かける機会がないと想像しにくいですが、現在も多くの野良犬や野犬が日本にいるということです。野犬や野良犬による被害やトラブルを防ぐために、今後も徹底した対策が必要でしょう。

コロナ禍のペットブームでペットの遺棄が増加している

新型コロナウイルスの影響により、在宅時間が長くなったという人々の中でペットブームが再熱しています。

自由に外で遊べないストレスや不安の絶えない生活で、犬や猫などのペットに癒しを求める人が多いのも頷けますが、問題は安易にペットを飼い始めた人たちによるペットの遺棄が急増しているということです。

ペットブームが始まってしばらく経った2020年の末ごろから、コロナ禍で犬や猫を飼い始めた人が「想像より世話が大変だった」「可愛い子犬の時期が終わってしまった」「思ったよりお金がかかった」などの身勝手な理由で犬や猫を捨て始めたのです。

「リモートワークが終わり元の生活が戻り始めたので、犬にかまっていられない」といった環境の変化を理由にする飼い主もいますが、捨てられる側の犬にとってはそんなことは理由になりません。

ひと夏を楽しむために飼われ都会に帰る時に捨てられるサマードッグと、コロナ禍のブームで飼われ人間の都合ですぐに捨てられる犬や猫は少し似ています。不幸な犬や猫を増やさないために、最近は改めて飼い主の責任やマナーが問われています。

サマードッグを増やさないためにできること

サマードッグを増やさないためにできること

サマードッグをはじめとする飼い主に捨てられた犬が増えることは、捨てられた犬にとっても地域で暮らす人々にとっても大きな問題となっています。サマードッグや捨て犬を増やさないために、人間には何ができるのでしょうか。

野犬や野良犬を保護し、新しい飼い主を探すサポートをしている団体やボランティアをしている人々もいます。しかし実際にそのようなサマードッグや捨て犬をサポートするための積極的な努力ができるのは、限られた一部の人だけです。

ここでは特別な保護活動やボランティアをしなくても、これから犬を飼うかもしれない全ての人が、サマードッグや捨て犬を増やさないために取り組めることをご紹介します。

終生飼養という飼い主の責任を果たす

動物愛護管理法では、飼い主に終生飼養の責任があることを明記しています。終生飼養とは、動物がその命を終えるまで適切に飼養することを意味しています。

一度命を預かった以上は、どのような理由があっても飼い主として責任を持って最後までお世話をし大切にすることは義務です。人間の勝手な都合で捨てられる犬は多いですが、ペットを捨てることは終生飼養の考えから許されないということを覚えておきましょう。

もしも自身が病気になるなどのやむを得ない事情で、どうしても犬を飼い続けることが困難になった場合は、自分の代わりに飼い主としてお世話をしてくれる人を探す必要があります。

家族や友人を頼ったり、動物愛護団体に相談したりするなどできる限りのことをして、犬に新しい居場所を用意してあげてください。どのような事情があっても、飼っていた犬を捨てることは罰則を課される犯罪行為のひとつであることを意識しましょう。

「可愛い」という感情に流されて安易に犬を飼わない

TVやYouTube、SNSなどで可愛いペットの映像や写真を目にする機会は非常に多いです。可愛らしい姿を見ていると自分も飼いたくなってしまうという人は珍しくありません。

またなんとなく訪れたペットショップで、偶然可愛い子犬を見つけ一目惚れして飼い始めたというエピソードを聞くこともあります。

「ペット=可愛い、癒される」というイメージは強く、実際に犬との暮らしは癒しを与えてくれます。しかし可愛い動物と暮らして癒されたいという思いだけで安易に犬を飼い始めると、後々苦労する場合が少なくありません。

生き物は「可愛い」という感情だけで飼えるものではありません。実際に犬を飼い始めると、最初はしつけが上手くできずに苦戦する場合もありますし、よく吠えて困るということもあります。その子の性格によっては、なかなか懐いてくれないこともあるでしょう。

当然毎日の食費がかかりますし、ワクチン代や病気になった時の治療費も安くありません。仕事や用事で忙しくても、散歩に連れて行く時間を確保することが必要です。

犬を飼うとその可愛らしさに癒されるのは事実ですが、愛犬のために自分の時間やお金を犠牲にする覚悟があるかどうかをよく考えてから飼い始めましょう。一目惚れで飼い始めるのは、犬にとっても飼い主さんにとってもリスクが高いです。

犬を飼う時は事前に勉強し家族と相談し、十分な計画を立てる

犬を飼うことを決めた場合は、犬と生活するうえで必要なことを事前に勉強しておきましょう。特にはじめて犬を飼うという場合、情報収集は大切です。

お世話やしつけの仕方、かかりやすい病気やその予防法、おうちに迎えるまでに準備しておくべきものなど、調べておきたいことはたくさんあります。

家族と相談しながら日々の生活や、家族全員の人生設計を十分に考えましょう。家族の中の特定の誰かだけに犬のお世話の負担がかかりすぎることがないよう、どのようなお世話が必要でそれぞれ誰が担当するのかを話し合っておくとよいでしょう。

毎日の生活だけでなく、犬を含めた人生設計を考え直すことも重要です。犬種によって異なりますが、犬はおよそ15年が寿命といわれています。

元気なうちはいいのですが、高齢になると持病を抱える犬は非常に多いです。介護が必要になるケースもあります。定期的な通院や日々の介護を最後まで家族でできるのか、金銭的な負担が大きくなっても大丈夫なのかをしっかり確認しましょう。

約15年もあれば、ご家族の人生も変わる節目があるかと思います。犬を飼いたいと言い出したお子さんが、自立して途中で家を出るというパターンもあるでしょう。

お父さんの転勤で、家族みんなで引っ越しをすることになるかもしれません。今は専業主婦や短時間勤務のお母さんが将来、本格的に仕事をはじめたくなったら、愛犬のお世話に避ける時間が減るでしょう。

人生のさまざまなパターンを想定したうえで、ぜひご家族全員が納得できるまで話し合いをしてみてください。

一人暮らしでも同様に計画を立てる

ここまでご家庭で犬を飼い始める場合を想定していますが、一人暮らしで犬を飼いはじめる方も同じように勉強したり計画を立てたりすることが大切です。

一人暮らしでペットを飼う場合に特に重要なのが、自分の身に万が一のことがあった場合に犬をどうするのかを決めておくということです。

一人暮らしでも最後まで責任を持って飼うという覚悟があっても、思わぬ事故や病気で愛犬のそばにいられなくなる場合がないとはいえません。

高齢の方は愛犬をのこして入院することになったり、施設に入居することになったりすることも考えられます。その時、自分の代わりに愛犬を預かってくれる人や引き取ってくれる人の当てがあると安心です。

犬が居場所を失うことがないように、飼い始める前から周りの人に相談していざという時に備えておきましょう。

犬には避妊・去勢手術を施し、予定外に子犬が増えないようにする

野犬や野良犬同士が繁殖して増えてしまうことが問題視されています。飼われている時に避妊・去勢手術を受けていなかったために、飼い主のいない状態で産まれた子犬が野生で生きていかなくてはならなくなるのです。

そうして増えた野犬や野良犬は地域の人々に被害を及ぼしてしまったり、捕獲され殺処分されてしまいます。

飼っている犬は最後まで捨てたりせずに責任を持って飼うという覚悟がある場合でも、脱走や迷子で愛犬が外に出てしまう可能性はゼロではありません。

無事に見つかって犬を連れて帰ることができたとしても、避妊・去勢手術をしていなければ外にいる間に妊娠してしまったり他の犬を妊娠させてしまったりするということが考えられます。

愛犬が子犬を産んだ場合に自分で育てられる、もしくは引き取って育ててくれる当てがあるのでなければ避妊・去勢手術を済ませておく方が安心です。

愛犬が予想外にたくさんの子犬を産んだために、育てられないぶんの子犬を捨てるというケースは実際にあるので、責任を持てない犬をむやみに増やさないことも大切です。

まとめ

犬の手と人間の手

サマードッグとは避暑を楽しむためにひと夏だけ飼われ捨てられた、人間の身勝手で野犬になってしまった犬のことです。

現在も人に捨てられた野犬や野良犬は社会問題となっており、過酷な環境で生きるしかない不幸な犬をなくすためにも、地域の人々に被害を及ぼさないためにも徹底した対策をしなくてはなりません。

最近は、コロナ禍のペットブームの一方で遺棄されるペットが増加していることも大きな問題になっています。野犬や野良犬を増やさないために、飼い主となる一人一人が終生飼養の責任を果たすことが求められます。

人間の都合や一時の感情に振り回されるサマードッグのような犬を生まないために、これから犬を飼い始める予定の方は十分に命を預かることについて改めて考えてみてください。

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