犬を危険に晒している『首輪』の特徴4選 大事故に繋がる可能性も

犬を危険に晒している『首輪』の特徴4選 大事故に繋がる可能性も

犬を飼うときの必須アイテムが『首輪』です。様々な種類が売られている首輪ですが、中には事故に繋がる危険性がある物もあります。この記事では、犬を危険に晒している『首輪』の特徴4つをご紹介します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬の首輪の役割

首輪をくわえるジャックラッセルテリア

犬の首輪には、次のような大切な役割があります。

  • 飼い主の情報がわかるようにする
  • リードと犬を繋ぐ

首輪の役割としてまず挙げられるのが、飼い主の情報がわかるようにすることです。迷子になっても首輪が付いていれば、誰かに飼われている犬だということが一目でわかります。首輪に飼い主の名前や電話番号を書いたり、鑑札をつけておけば、保護した人が連絡をくれるでしょう。

もう1つは、リードと犬を繋ぐ役割です。散歩の時、犬が勝手にどこかへ行かないようにするため、首輪でリードと犬を繋ぐ必要があります。犬の放し飼いは規制されていますし、犬の身を守るためにも、散歩の時は必ず首輪を使ってリードと犬は繋いでおきましょう。

危険な首輪の特徴4選

首輪を付けてもらう犬

犬の首輪は大切なものですが、つけると犬を危険に晒してしまうものもあります。

1.耐久性が弱い

首輪は、素材や首輪によって強度が異なります。大型犬や力の強い種類の犬に、耐久性が弱い首輪を使うと、ちぎれてしまうことがあるのです。首輪が散歩の途中でちぎれ犬が逃げ出すと、交通事故に遭ったり、迷子になってしまうかもしれません。首輪を選ぶ時には、どんな犬に使うか考えて、適切な強度の首輪を選ぶようにしましょう。

首輪に使われる素材には主に次のものがあります。

  • ナイロン
  • 金属

最も強度があるのは金属製の首輪です。大型犬や力の強い犬に向いています。革も比較的耐久性がありますが、劣化しやすいので気をつけましょう。ナイロンや布製の首輪は、金属や革に比べると少し耐久性には不安があります。

犬用首輪として売られているものであれば問題なく使うことができますが、大型犬や力強い犬には、出来るだけ耐久性がありそうなものを選んだ方が良いでしょう。

首輪の素材だけでなく、留め具の部分もしっかり確認しましょう。プラスチックのはめ込むタイプのものは力の強い大型犬だと強い力で引っ張った時に外れてしまう恐れがあります。衝撃に弱いタイプの留め具は小型犬~中型犬に向きます。大型犬は、ベルト穴に留め金を通すタイプの物がおすすめです。

2.大きすぎる、小さすぎる

首輪を選ぶ時には、適切なサイズを選ぶようにしましょう。大きすぎる首輪の場合には、犬の首からスポッ!と抜けてしまい、交通事故や迷子になる可能性があります。逆に小さすぎる場合には、犬の首が圧迫され、首を負傷したり、呼吸困難に陥ることも考えられるでしょう。

首輪を買う時は、犬のサイズを測ってからお店に行くか、お店の許可が出れば、犬に試着してから買うのが1番確実です。

子犬の頃に買った首輪が、犬の成長と共に小さくなって首を圧迫していたという事もあるので、首輪のサイズは時々チェックしてあげてください。また、柴犬などの換毛期に大量の毛が抜ける犬は、季節によって体のサイズが変わります。散歩の前には、首輪を引っ張っても抜けないかどうか、確認しておく方が安心ですよ。

3.古くなっている

古びた革の首輪

どんなに強い素材の首輪でも、古くなって劣化しているものは使わないようにしましょう。ずっと同じ首輪を使い続けていると、ある日突然壊れてしまうこともあります。

家にいる時であれば困ることはないかもしれませんが、散歩の時に壊れると大変危険です。金具や留め具の部分が壊れかけていないか、ほつれはないか、錆びていないかなど、マメにチェックするようにしましょう。

古くなると匂いやカビも発生しやすくなります。古くなってしまった首輪は安全性にも問題があるので、交換した方がいいでしょう。

4.チョークチェーン、スパイクチェーン

チョークチェーンの「チョーク」とは「窒息」を意味しています。これは、引っ張り癖のある犬を調教するために考えられた金属製のリードと首輪が一体となった道具です。犬が引っ張ろうとすると首輪が締まり、苦痛を与えて犬に言うことを聞かせる目的で作られました。

チョークチェーンを勧める訓練士がいることは事実です。しかし、チョークチェーンは危険性が高く、安全に使うには豊富な知識と高い技術が必要となります。使い方を間違えると、首輪が締まった状態のままになり、犬が窒息してしまう可能性もあるのです。首を圧迫することで、体に悪い影響が出やすいこともわかっています。

犬に苦痛を与えて言うことを聞かせる方法は、昔のものです。現代では、しつけは犬と信頼関係を築き、楽しく行うことが推奨されています。実際に、チョークチェーンを使っても引っ張り癖は根本的に解決しないことが多いそうです。一般の飼い主は使わない方が良いでしょう。

首輪に突起を付け、さらに苦痛を強化したのスパイクチェーンも、チョークチェーンと同様に使う必要はありません。

まとめ

紫色の首輪をつけた犬

犬を危険に晒している首輪の特徴5選をご紹介しました。

首輪は犬の身を守るために使うものです。デザイン性だけで選ぶのではなく、犬に適した作りかどうか、しっかり確認して使うようにしましょう。

最近では、可愛くて安全性の高い首輪もたくさん販売されています。飼っている犬に似合いそうな素敵な首輪を見つけてあげましょう。

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