犬が散歩中に吠えるのはなぜ?4つの理由
散歩中に犬が勢いよく吠えてしまうと、ほかの犬を興奮させてしまったり、自転車に乗っている人を驚かせて怪我をさせてしまったりするなど、トラブルや事故に発展するおそれがありますね。
原因を探るために、まずは犬が散歩中に吠える4つの理由をみていきましょう。
1.社会化不足
散歩中に出くわす相手にワンワン!と吠えてしまう犬の多くが、社会化不足が原因となっています。犬の社会科とは、子犬期にほかの犬や人とコミュニケーションを取って経験を積むことです。
ほかの兄弟犬と一緒に育った犬の方が社会化が身につきやすく、ペットショップなどの環境で育った犬は不足してしまう部分がある…というイメージですね。もともとの性格も影響しますが、子犬期に触れ合いが不足していると成犬になるにつれて芽生える警戒や恐怖心から吠えやすくなります。
2.トラウマがある
人間にとっては普通の場所でも、犬にとって外での出来事はとても大きいものです。散歩中に犬が吠えるのは、何らかのトラウマが関係しているかもしれません。
犬のトラウマになりやすい出来事にはこのようなものがあります。
- 工事中の音
- 車や自転車やバイクとすれ違った
- ほかの犬に吠えられた
- 知らない人に触られた
- 大声で話す人がいた
- 雷や大雨など悪天候を経験した
このように犬が抱えやすいトラウマは意外と多く、相手が小さな犬や子供であっても、急に吠えられたり触られたりしたことが嫌な経験として残りやすいです。「愛犬が急に吠えるようになった」「犬の尻尾が垂れ下がっている」と感じる場合は、直近の出来事を思い出してみるといいでしょう。
狭い場所ですれ違う状況が、その犬にとって大きなストレスになることもあります。自分より大きな犬がよく通る道、さらに自転車やバイクやランナーが行き交う道は強い刺激となり、思わぬ事故に発展しやすいので要注意です。
3.遊びたくて興奮している
吠え癖があり興奮するとはしゃいでしまう犬は、散歩中に吠えてしまいやすいです。尻尾を振りながらほかの犬や人に飛びかかろうとするのは、「遊ぼうよ!」と誘っている可能性もあります。
このように遊びたくて吠えるのは子犬や若い犬が多く、年齢を重ねるとおさまるケースが多いです。また、発情期を迎えた犬は情緒不安定になりすく、とくにオス犬は発情したメス犬が近くにいるだけで興奮するので注意が必要です。
散歩中に犬が吠えるのを解決する方法
吠える犬をおとなしくさせようと叱ったり、抱っこしたりするのは逆効果になってしまいます。吠えている犬を落ちかせることに意識を向けてみてください。
- ほかの犬や人と距離をとる
- おやつでおとなしくさせる
- 相手が通り過ぎるのを待つ
- いい子にできたら褒める
まず、周囲の人や犬と十分な距離が保てる散歩コースを選びましょう。すれ違うのがやっとな道を選ぶとトラブルに発展しやすいです。
そして前方から人や犬が近づいてきたら、「お座り」などのコマンドを伝えておやつを与えます。コマンドが上手くいかなくてもおやつで誘導をして、犬を落ち着かせましょう。そのまま相手が通過するのを静かに待ちます。
吠えずにいい子に待つことができたら褒めましょう。これを繰り返すことで犬は、「知らない人や犬がくるといいことがある」とポジティプに捉えることができます。
日頃から「お座り・待て・伏せ」といったコマンドができるようにトレーニングを積むこと、少しづつほかの人や犬に慣らすことも大切です。
まとめ
散歩中に犬が吠える行為は、繰り返してしまうと悪化しやすく、危険を伴うトラブルに発展する可能性があります。早めに対策に取り組み、散歩中に出会う人や犬に対して「いいイメージ」を植え付けていきましょう。
吠え癖を治すことは簡単ではありませんが、毎日続けることで少しづつ改善します。もし激しく相手を攻撃してしまう場合は、早めにドッグトレーナーに相談することをおすすめします。