犬がくしゃみをする理由
犬がくしゃみをすることは決して珍しいことではありません。
1度くしゃみをして、その後くしゃみをしなければ、おそらく何らかの刺激で鼻がムズムズしたのでしょう。数回程度のくしゃみで、特に他の体調不良がない場合は生理現象と考えてよいと思います。
1日に何度もくしゃみをしたり、食欲や元気がないなどの他の症状がある場合は風邪をひいていたり病気をしていたり、何等かのサインなのではないかと疑ってみてください。
1.鼻の中に異物が入ってしまった
犬がくしゃみをする理由として最も多いのが、鼻の中に異物が入ってしまったことです。
屋外ではあまりくしゃみをしないのに、屋外では砂埃を吸い込んでしまったり、室内ではホコリやカビを吸い込んでしまったりすることがあります。換毛の時期になると、自分の抜け毛を吸い込んでしまい、ムズムズしてくしゃみをすることもあります。
自宅の室内で頻繁にくしゃみをする場合、空気中に浮遊しているホコリやカビが原因だと考えられます。高い場所や家具の裏などにホコリや抜け毛など溜まっていませんか?
掃除をする、こまめに換気をする、空気清浄機を使用するなど対処してみてください。
2.アレルギー症状
犬はアレルギー症状によってくしゃみをすることがあります。
- ほこり(ハウスダスト)
- 花粉(植物)
このようなものに反応し、くしゃみをすることがあります。アレルギー症状である場合、くしゃみ以外にも様々な症状があらわれます。
- 鼻水が出る
- 皮膚を痒がる
- 耳の中を痒がる
くしゃみに加えてこのような症状がある場合には、アレルギー症状を引き起こしている可能性があります。アレルゲンとなるものは犬によって異なるため、一度、アレルギー検査を受けてみることをおすすめします。
アレルギー検査は血液で行い、検査の方法によっては食べ物に対してのアレルギーの有無も調べることができます。
数万円の費用がかかる検査ですので、くしゃみやその他の症状を獣医師に伝え、相談した上で検査を受けるかどうか判断するとよいと思います。検査方法や検査をする必要性を獣医師が適切に診断してくださるはずです。
3.病気(危険なくしゃみ)
犬がくしゃみをする理由として次のような病気の可能性も考えられます。
- ケンネルコフ
- 鼻炎
- 鼻腔内腫瘍
- 歯周病
ケンネルコフは「犬伝染性気管気管支炎」とも言われます。子犬で発症しやすく咳・嘔吐・くしゃみ・鼻水などの症状が出ます。
鼻炎は細菌、ウイルス、真菌などの感染が原因で起こります。原因ウイルスは「ジステンパーウイルス」「アデノウイルス2型」「犬パラインフルエンザウイルス」「犬ヘルペスウイルス」があります。咳・くしゃみ・鼻水などの症状が出ます。ジステンパーウイルスが感染した場合は死に至る可能性があります。
鼻腔内腫瘍は悪性であることが多いです。早期発見と早期治療が重要ですので、異常なくしゃみをしているなと感じたらすぐに病院で検査を受けましょう。
歯周病が悪化すると、くしゃみを引き起こすことがあります。口腔内の炎症が口の中だけではなく、鼻にも影響を及ぼすためです。
シニア犬や老犬に多い歯周病の悪化ですが、若い犬にも歯周病は見られます。歯石や口臭は気になっていませんか?
まとめ
犬がくしゃみをする理由を3つ解説しました。
- 鼻の中に異物が入ってしまった
- アレルギー症状
- 病気(危険なくしゃみ)
犬もくしゃみをするので、体調不良がない限りは1日に数回のくしゃみであれば正常と考えてよいです。
くしゃみ以外の症状を伴う場合、くしゃみの仕方を異常に感じる場合には、すぐに獣医師に相談しましょう。