老犬にしてはいけない『NGお手入れ』5つ
高齢期に入ると以前からやっていたお世話の中には、犬にとって辛くなるお世話が出てくるようになります。ここでは、老犬にしてはいけない『NGお手入れ』を紹介するので、老犬の飼い主さんは気をつけましょう。
1.1回のシャンプーに時間をかける
今までは全身シャンプーをある程度時間をかけて行っていたという飼い主さんも多いでしょう。老犬になるとシャンプーが体に負担をかけることも少なくありません。そのため、1回のシャンプー時間が長くなることは避け、なるべく時間を短縮させる必要があります。
しかし、老犬は若い頃よりも粗相などで汚れることも多くなるため、シャンプーをしなければいけない場面は多くなります。そこで普段から頻繁に部分洗いをすることで、1回のシャンプー時間を短縮させる方法がおすすめです。
1回のシャンプー時間が短ければ、1回のシャンプーで体にかかる負担を少なくしてあげられます。
2.水圧を強めにシャワーをかける
お風呂に入る際、あるいは散歩から帰ってきた時など、シャワーを使って汚れた体を綺麗にするという飼い主さんは多いでしょう。しかし老犬にシャワーを使う際は、水圧にも注意が必要です。
水圧を強めに設定してシャワーしてしまうと、若い頃よりも弱っている老犬の皮膚に大きなダメージを与えてしまいます。痛みを感じたり皮膚炎を発症してしまったり、水圧の強さに驚き、別の症状を発症するケースもあります。
3.熱いお湯を使って体を洗う
犬にお湯を使う際は、37〜38℃ほどのぬるま湯が推奨されています。しかし、老犬になると皮膚がダメージを受けやすくなるため、37〜38℃のぬるま湯であっても強い刺激として感じる場合もあるかもしれません。
そのため熱いお湯は避け、今まで以上に低い温度に設定してシャワーやお湯を使う必要があります。しかし、あまりにも冷たいと体が冷えて体調不良を引き起こしてしまうため、手で温度を確かめて様子を見ながらかけてあげましょう。
4.ドライヤーの熱を勢いよく近くで当て続ける
体を洗った後、ドライヤーを使って皮膚や被毛を乾かします。しかし、ドライヤーの熱を勢いよく近くで当て続ける行為は禁物です。
若い頃よりも皮膚が弱っている老犬には、ドライヤーの高温の熱は刺激が強すぎます。長時間当て続けることも避けるべきです。なるべく風量は弱めに設定し、刺激を与えないよう気をつけましょう。
5.強めにブラッシングする
ブラッシングは老犬にとって血行を促進する効果もあるので、毎日行いたいお手入れの1つとされています。しかし、老犬にブラッシングをする際は、なるべく柔らかい仕様のブラシで優しくブラッシングしてあげましょう。
ここまでお話ししたように老犬の皮膚は非常に弱くなっています。そのため、強くブラッシングしてしまうと皮膚を傷つけてしまい、免疫力の弱っている体に思わぬトラブルを発症させてしまう恐れがあるのです。
老犬のシャンプーは短時間+皮膚への労りが重要!正しい方法を解説
老犬のお手入れの中でもシャンプーは最も飼い主の頭を悩ませるお手入れの1つです。老犬のシャンプーは1回の時間を短めに終わらせること、そして老犬の体に強すぎる刺激を与えないよう労わることが大切です。
- 頻繁にシャンプータオルを使って汚れた部分をケア
- 部分洗いを頻繁に行い全身シャンプーの時間を短縮
- 滑り止めマットなどを活用して座らせたまま行う
- 30〜32℃と低めの温度設定でシャワーする(個人差がありますので、震えていないかなどよく確認しながら温度設定をしてください)
- シャワーの水圧は弱めに設定する
- しっかりタオルドライしてからドライヤーを使う
- ドライヤーは根元から乾かして速乾性を重視
以上のポイントを押さえて、少しでも老犬の体に負担がかからないよう配慮しながら行いましょう。
寝たきりの老犬の場合、体が汚れた時はこまめにシャンプータオルなどで拭き取り、どうしても汚れが取れない場合に部分洗いする、くらいの頻度でも問題ないでしょう。
まとめ
いかがでしたか。老犬になるとお手入れでも負担がかかりやすくなります。少しでも老犬の体に負担がかからないよう、今回紹介したNGお手入れには気をつけ、正しい方法や配慮でお手入れを進めていきましょう。