耳だけでなく表情にも注目!耳を伏せるときの心理4選
一言で「耳を伏せる」といっても、考えられる心理は一つではありません。耳を伏せているときの状況や表情、仕草、体の動きなども一緒に観察し、「愛犬はなにを伝えようとしているのかな?」と心理を推測することが大切です。
ここでは、耳を伏せるときの仕草をシチュエーションとともにご紹介します。
耳を伏せるときの心理①「降参です」「もうやめて~」
「もう降参です!」「あなたには敵わないよ~」という気持ちのときに、耳を伏せることがあります。
例えば、散歩中に自分より強そうな犬と出会ったときに耳が伏せる場合、「喧嘩する気がありません」「あなたには敵いません」という気持ちが隠されています。また飼い主さんに叱られているときに耳を伏せる場合は、「もう怒らないで~」「もう分かったよ」という心理状態です。
耳を伏せるときの心理②「怖いよ~」「緊張する」
耳が後ろにぺたーんと伏せているとき、下記のような仕草や行動を示している場合は不安や恐怖を感じ、緊張状態にあります。
- しっぽが股に入り込んでいる
- 全身に力が入り、後ろに重心が傾いている
- その場に座り込み、動かない
- 頭を下げ、上目遣いで周囲を観察する
心理①と比べ、これらの仕草を示す場合は強いストレスを感じている可能性があります。飼い主さんは愛犬をしっかりと観察し、愛犬の側に寄り添って頭や体を優しく撫でるなど安心させてあげましょう。
耳を伏せるときの心理③「安心して」「敵意はないよ」
耳が後ろに伏せているとき、下記のような仕草や行動を示している場合は相手に対して敵意がないことを示しています。
- 口角が上がっている
- しっぽが下がっている
- 姿勢が低い
- 伏せる、しゃがむ
耳を伏せながらこれらの仕草をする場合は、「相手が自分に対して不安や緊張を感じている」と察知し、相手をなだめようとしています。低い姿勢をとり、落ち着いた動きをすることで「私はあなたに敵意はないよ」「興奮しないで」と伝えています。
耳を伏せるときの心理④「嬉しいな~」「安心だな~」
気持ちがリラックスしているとき、また安心や嬉しさを感じているときに耳が後ろに伏せることがあります。同時に下記の仕草も確認してみましょう。
- 全身の力が抜けている
- 口角が上がっている
- しっぽを左右に振る
お家でまったりしているときや、飼い主さんに寄り添っているとき、撫でてほしいときなど飼い主さんへの信頼や服従心、友好的な気持ちがあらわれています。
こんな仕草をしたら要注意!
これまでご紹介した通り、耳の動きや表情、仕草、体の状態などによって犬の気持ちがあらわれていることをご紹介しました。この中でとくに注意が必要なのが、心理②です。
これらの仕草は「転位行動」と呼ばれ、強いストレスを感じている可能性が高く、飼い主さんがきちんとケアしてあげないと体調を崩してしまう恐れがあります。
心理②の仕草の他に、転移行動は下記が挙げられます。
- あくびをする
- 口のまわりを何度も舐める
- 顔を背け、目をそらす
- 体を震わす
- 体を何度も掻く
これらの行動が頻繁にみられたら、飼い主さんは「なにに対してストレスを感じているのだろう?」とよく観察してあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
耳の動きだけでこんなにもさまざまな気持ちが込められているなんて驚きですよね。愛犬の耳を知ることで、信頼関係の構築やコミュニケーションの一環にもなります。改めて愛犬の耳の動きを観察してみると、なにか面白い発見があるかもしれません。