犬は気持ちを態度や表情で表している
言葉を話すことのできない犬たちは、態度や表情で自分の気持ちを表しています。飼い主は、そのサインを見逃さずに気づいてあげなくてはいけません。
では、飼い主にイヤなことをされたときに犬はどんなサインを出しているのでしょうか。それぞれご紹介しますので、あなたの飼っている犬がこれらの態度や表情をしていないかチェックしてみてください。
犬が嫌がっているときに見せる態度や表情5選
1.あくびをする
ブラッシングをしている時、犬があくびをすることが多いと感じたことはありませんか?「気持ちよくて眠いのかな?」と思う人もいるかもしれませんが、これは犬が「イヤだな~早く終わらないかな~」という気持ちを表している態度なんです。
人間のあくびと同じように、眠気を感じてすることもありますが、多くの場合犬にとってのあくびは、自分自身を落ちつけるためにする行動だといわれています。
犬を叱っていたらあくびをされて「ちゃんと聞いてない!」と怒ってしまう人もいるかもしれませんが、そうではありません。犬は飼い主に叱られて動揺している気持ちを、あくびで落ち着かせようとしているのです。
2.体をブルブル振る
犬はストレスを紛らわせるために、体をブルブルっと左右に振ることがあります。お風呂の後に体の水を飛ばすときと同じ動作です。
飼い主に無理やり抱っこされたあとや、苦手な服を着せられたあとなど、ストレスから解放されたときに、「あ~嫌だった!」という感じで体をブルブルとさせます。
もし犬がこのような態度を見せたら、「よく頑張ったね、ありがとう」と声をかけて褒めてあげてくださいね。
3.目をそらす、そっぽを向く
飼い主に叱られたり、お風呂やブラッシングなど苦手なお手入れに呼ばれると、犬は目をそらしたり、そっぽを向いたりします。この時犬の心の中は、きっと「やめてほしいな~」という気持ちでいっぱいでしょう。
長くお説教したり、長時間のお手入れは犬にとって負担になります。叱る時は短くハッキリ伝える、お手入れはできるだけ短時間で済むように工夫するなど、配慮しましょう。
4.白目がずっと見えている
犬の目は通常、黒目でいっぱいになっていますよね。そんな黒目がちであるはずの目に、ずっと白目が見えているときは犬がストレスを感じているサインです。
海外ではこの状態は「Whale eye(クジラ目)」と呼ばれており、犬が不快感を示すサインだといわれています。イヤなことを感じて犬の表情が強張っていると、白目がちな目になるのです。
ただし、犬の中には白目が見えやすい犬種もいるので、普段の犬の様子を見ながら判断しましょう。
5.唸る
犬のおもちゃを取ろうとしたときや、犬を椅子からどかそうとしたときに唸られてしまったことはありませんか?おもちゃや場所に対する犬の所有欲が強く、飼い主に取られるのがイヤで唸ってしまうのです。
このような場合には、できるだけ唸らないようにしつけをしたほうが良いでしょう。犬が唸る理由には、拒絶や恐怖心が絡んでいる場合もありますので、なぜ唸っているのかを見極めて犬に合った対処を行うようにしてください。
まとめ
犬が飼い主にイヤなことをされた時に見せる態度や表情を5つご紹介しました。
飼い主は犬が可愛いあまり、強く抱きしめてしまったり、写真を取ろうとポーズを取らせたまま待たせてしまったりすることがあると思います。そんな時は、犬がイヤそうな態度や表情をしていないか、様子を伺うようにしてください。
もし犬がストレスを感じていそうな時には、別の方法で愛情表現をしてあげる、少し休憩をはさむなど、気遣ってあげましょう。
お手入れなど健康のために必要なこともありますが、できるだけストレスを感じずに済むように、犬がイヤがることはほどほどにしてあげてくださいね。