1.呼吸が荒い
犬が暑いと感じているときのサインのひとつが、「パンティング」と呼ばれる荒い呼吸です。口を大きく開けて舌を出し、ハアハアと息をしているときは、体の熱を体外に出そうとしていると考えられています。
犬は、人間のように全身に汗腺があるわけではなく、足裏などの一部分にしかありません。汗をかくことは体の熱を冷ますために大きな効果がありますが、犬はそれができないのでパンティングなどによって熱を冷まそうとするのです。
運動をしたあとや暑い日に屋外に出たときなどにパンティングをする犬は多いですが、体の熱が下がるにつれてパンティングも落ち着いていきます。
暑そうにしているときは室温を下げたり、水を与えたりして体の熱を冷ましてあげてください。また、呼吸の荒さがいつまでも収まらない場合は、熱中症にかかっていたり、呼吸器系のトラブルが起きていたりする可能性もあるので、動物病院に相談するといいでしょう。
2.寝場所をこまめに変える
犬が家のなかで寝ているときに、時間が経つと起き上がって別の場所に移動する、という行動を見たことはありませんか?こうした行動を頻繁にくり返している場合、犬は暑さを感じているのかもしれません。
同じ場所で寝ていると、その場に熱が溜まってしまうので、場所を変えることで涼しさを得ようとしているのでしょう。特に、暑い場合はひんやりとしたフローリングや玄関タイルなどを好んで寝ることが多いと思います。反対に、寒いときには熱を維持しやすい布団や毛布、クッションなどの上で寝る様子が見られます。
このようなことから、留守番中などは犬が自分で体温調整しやすいように、寝る場所を変えられるようなスペースを用意してあげるのがおすすめです。日が当たっている場所や日陰で涼しい場所など、犬が心地良いと感じる場所を選べると快適に過ごせます。
3.水をたくさん飲む
水をたくさん飲んでいることも、犬が暑さを感じているサインです。運動のあとや暑いと感じているときなどに、水を飲んで体のなかから熱を冷ますことはとても効果的な方法です。暑いときに水分を補給することは、熱中症を予防し、健康を維持するためにも大切なことなので、犬がいつでも新鮮な水を飲めるようにしてあげましょう。
ただし、気温に関係なく、水をガブガブと飲んでいるときは病気が原因となっている場合もあります。特に水を大量に飲んで大量のおしっこをするというものは、腎臓病や糖尿病の初期症状とされているので、おかしいと感じたらすぐに動物病院で検査を受けるようにしましょう。
4.ぐったりとして動かない
暑い日に、あまり動きたがらない犬は少なくありません。暑さは体力を奪うので、犬でも人間でも活発に動けなくなるというのはおかしなことではないと思います。
ただし、呼吸が荒く涎をだらだら垂らしていたり、倒れて動くことができない、意識レベルが低い、嘔吐する、からだに触るといつも以上に熱いなどの場合は熱中症にかかってしまっている可能性があるので要注意です。熱中症は放置すると重篤な状態に進行してしまう恐れもあるので、体を冷やしながら動物病院に連絡し、指示を仰いだうえで動物病院を受診するようにしてください。
まとめ
犬が暑いと感じているときのサインは、呼吸が荒くなったり水をたくさん飲んだりと、比較的わかりやすい仕草や行動が多いので、しっかりチェックしてあげるようにしましょう。
ただし、散歩のあとなどにはよく見られる仕草や行動なので、つい「いつものこと」と見過ごしてしまうこともあります。
普段に比べて長い時間暑がっているときや、少しでも違うと感じることがあるときはよく様子を観察して、不安を感じる場合には動物病院に相談するようにしましょう。