犬の噛み癖を直す正しい方法
犬が人を噛む理由は様々にあります。口の中がムズムズして不快な時、構ってくれない飼い主に甘えたい時、要求したい時、恐怖心やストレスなどです。
噛み癖がついてしまうのは、その行為を飼い主が許してしまったからです。噛めば相手をしてもらえる、噛めば言うことを聞いてもらえる、そのようにとらえてしまったのです。
子犬の場合、歯の生え変わりの時期に口の中がムズムズし、噛んでしまうことがあります。歯が生え変わった後、成犬になると自然と噛み癖が直っていることがあります。
成犬の場合、歯石の蓄積や歯周病によって口の中に不快感や痛みがあり、触られたくないという理由から咬むことがあります。口臭を伴う場合や、明らかに歯石が付着している場合はぜひ歯科検診を受けてみてください。
例えば私の知り合いの愛犬は、インターホンが鳴った時や「誰か来た!」という時、恐怖心から飼い主の足首やふくらはぎを噛んでしまうことがあります。他には、体に不調や痛みがある時、触れようとした手を噛んでしまうことがあります。
動物の本能的な咄嗟の行動なのだと思います。弱っている時に触れられると、攻撃されるかのように感じてしまうのではないでしょうか。
犬から離れる
犬が噛むことをやめてくれない時は、一旦、犬から離れてください。そっと部屋を出て行きましょう。5分~10分ほど経ってから戻ってみましょう。噛んでも言うことを聞いてもらえるわけではないということを理解してもらうことが目的です。
ついやってしまいがちな「いたーい!」と大袈裟に声を出したり、「やめなさい!」と強く叱ったりすることはあまりおすすめしません。犬を興奮させてしまいやすく、さらに噛む力を強めることがあるためです。
興奮した犬は、しつこく噛んできますので注意しましょう。
おもちゃを差し出してみる
犬が噛むことをやめてくれない時は、噛んで遊ぶためのおもちゃを差し出してみてください。引っ張り合いができるロープ系のおもちゃがおすすめです。
飼い主に甘えたい、構ってほしい、遊んでほしいなどが噛み癖の理由である場合、飼い主の手ではなくおもちゃを噛めば遊んでもらえるんだということを理解してもらうことが目的です。
ついやってしまいがちなのが、そのまま手を使って遊んであげることです。構ってほしいことや遊んでほしいことが分かるため、仕方がないな…と、痛みに耐えながら手を噛まれながらも構ってあげてしまうことがあるのではないでしょうか。
人の手はおもちゃではありません。必ず安全に噛んで遊ぶことができるおもちゃを使って遊んであげてください。
トレーニングを受ける
長期間、噛み癖が直らない時は、ドッグトレーナーなどプロのトレーニングを受けることも選択肢として考えてみてください。
強く噛むようになってしまい、怪我が絶えない、よく病院に行く、数針縫ったことがある、といった話を聞くことがあります。そのようになってしまうまで我慢しないでください。まずは、少しでも噛む行為を良いものとしないことが大切なのではないでしょうか。
ドッグトレーナーに自宅に来てもらうこともできますし、飼い主と愛犬が定期的に一緒に通うこともできます。噛み癖が重症化している場合には、愛犬を預けるという方法もあります。預けた場合は、トレーナーの言うことだけ聞き、飼い主の言うことは全く聞かないという状態になることがあります。預けっぱなしにするのはやめましょう。かなら、訓練には参加してください。
噛み癖がひどくなってしまい、獣医師の腕まで噛もうとしてしまうため、病院に行くことができないという話も聞いたことがあります。愛犬の健康を守ってあげられなくなってしまいますよね。噛み癖を直すことを得意とするドッグトレーナーもいますので、ぜひ探してみてください。
まとめ
犬の噛み癖は必ず直せます。私も愛犬の噛み癖で悩んだことがありました。年齢的に幼かったからなのか、5歳を過ぎた頃から噛み癖は自然と直りました。
しかし、噛む力が強かったり怪我を負わせてしまったりするほど噛むような場合、自然と直るまで待っていられないですよね。
ご自分だけで解決しようとせず、かかりつけの獣医師に相談してみてください。ドッグトレーナーを頼ってもいいですし、SNSで先輩飼い主に相談するのもよいと思います。愛犬のためにもひとりで悩まないでくださいね。