動物病院での正しいマナー
待合室を混雑させないこと
待合室が混雑している時は「車の中で待つ」「外で待つ」「一度自宅に帰る」など対応するのが正しいマナーです。
診察は予約することができないため、どうしても待ち時間が長くなってしまいます。私の場合、いつも50分~1時間待ちは当たり前です。20分~30分程度であれば車の中や外で待つのですが、さすがに1時間はつらいです。
愛犬にとっては熱中症のリスクもあります。自宅から5分~10分程度の距離なのであれば、携帯電話の番号を渡し、一度自宅に帰るようにするとよいと思います。診察の直前ではなく、「次ですよ」のタイミングで連絡をもらうようにしましょう。
待合室は温度や湿度など環境を犬や動物に合わせている動物病院がほとんどです。待合室の利用は、「怪我をしている」「心臓や呼吸器に持病がある」「シニアや高齢である」などの犬を優先してあげたいですよね。
キャリーバッグやクレートは床に置くこと
待合室にはソファーや椅子が用意されていますが、キャリーバッグやクレートは床に置くのが正しいマナーです。
犬はキャリーバッグやクレートの中で待機させます。出す場合には、飼い主の膝の上に座らせます。犬をソファーや椅子に直接座らせるのはマナーがよくありません。
ひとりでも多くの飼い主が座って待機できるように配慮するべきです。キャリーバッグやクレートを置かない、犬を直接座らせない理由は、ソファーや椅子を汚してしまわないためでもあります。
犬を自由に歩かせないこと
クレート等を使用しない場合、首輪またはハーネスとリードをつけ、リードを短く持って待つのが正しいマナーです。飼い主の足元に座らせる、または膝の上に抱くなど対応します。
リードをつけているからといって、ウロウロと自由に歩かせては絶対にいけません。他の犬や人との接触を避けるためです。
健康な犬ばかりではありません。動物病院ですから、怪我や病気をし、具合の悪い犬もいます。交流する場ではありませんし、犬同士の喧嘩にもなることがあります。
自宅で排泄を済ませておくこと
自宅で排泄を済ませてから動物病院へ行くのが正しいマナーです。
動物病院の周辺で排泄をさせる飼い主がいますが、後始末が不十分だと動物病院にも周辺住民の方にも迷惑がかかります。
うんちは持ち帰るけど、おしっこは水をかけておしまい、という光景をよく目にします。「水をかけることがマナー」は大きな間違いです。
マーキングをする犬の場合、マナーベルトやマナーパンツを着用してから来院するようにしましょう。
ヒート中であることを伝えること
避妊手術を受けていないメス犬のヒート中(生理中)は、そのことを獣医師やスタッフに伝えるのが正しいマナーです。わざわざ電話で事前連絡をする必要はありませんので、受付をする時で構いません。
ヒート中の犬って、精神的にもかなりデリケートですよね。ストレスや負担を少しでも和らげるための診察方法や対応をしてもらうことができます。愛犬への配慮でもあると思います。
ヒート中の犬が待合室にいると、他の犬を刺激し、興奮させてしまうことがあります。車の中や外で待つこともマナーのひとつだと思います。
待合室で待つ時は、キャリーバッグやクレートの中で待機させるのがよいでしょう。愛犬にも他の犬や飼い主にも、獣医師やスタッフにも配慮になります。
まとめ
動物病院での正しいマナーを5つ解説しました。
- 待合室を混雑させないこと
- キャリーバッグやクレートは床に置くこと
- 犬を自由に歩かせないこと
- 自宅で排泄を済ませておくこと
- ヒート中であることを伝えること
動物病院や待合室でのマナーの悪い飼い主って悪目立ちしますよね。飼い主同士、お喋りに夢中になり、大きな声を出していることに気づけない人もいます。
感染症を予防するためにも来院前に必ず自宅で排泄を済ませておくのが正しいマナーです。
また、体調不良によって嘔吐や排泄をしてしまった場合は、すぐにスタッフに申し出るようにしましょう。