犬の呼吸がいつもと違う!考えられる7つの原因や病気の可能性

犬の呼吸がいつもと違う!考えられる7つの原因や病気の可能性

犬の健康状態の基本的な指標の1つに呼吸状態があります。1分間に10〜35回程度の速さで鼻呼吸をしていれば、正常な状態です。しかし、呼吸時に雑音が聞こえる、口を開けてハァハァと速い呼吸をしている場合は、正常な呼吸ではありません。犬がいつもとは違う呼吸をする原因や、潜んでいる可能性のある病気などについてご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬の正常な呼吸

パンティングする犬

動物病院で最初に確認されるのが体温、心拍数、呼吸数です。この3つは、犬の健康状態を知る基本的な指標です。今回はこの中の「呼吸」に着目し、愛犬の呼吸がいつもと違う場合に考えられる原因や、隠れている可能性のある病気を紹介します。

ところで、愛犬の呼吸がいつもと違うことに気付くためには、犬の正常な呼吸を知っていなければなりません。犬の正常な呼吸とはどういうものかと聞かれて、即答できる飼い主さんはどのくらいいらっしゃるでしょうか。

犬の正常な呼吸は、毎分10〜35回程度の鼻呼吸です。もう少し詳しくみると、小型犬の場合は25回、大型犬の場合は15回程度が平均値です。

ハァハァと口を開けて行う荒くて速い呼吸を「パンティング」といいます。暑い時や運動の直後、興奮時などに行います。しかしいつまでもパンティングのままだったり、特に眠っている時も…という場合は、なんらかの病気の可能性が疑われます。

犬がいつもと違う呼吸をする原因と疑われる病気

木陰で涼む犬

1.体温を下げるため

人間は、暑いと全身の皮膚にある汗腺から汗を流し、その気化熱を利用して体温を下げます。しかし、犬はこのような汗腺が肉球にしかないため、暑くなるとパンティングを行います。パンティングによる口の中の水分蒸発による気化熱を利用しているのです。

そのため、体温が正常に戻れば自然とパンティングもおさまります。暑い時にパンティングをしているのを見かけた場合は、エアコン等で室温を下げ、体温調節を助けてあげましょう。

2.酸素を補給するため

犬は、激しい運動をした直後もパンティングを行います。運動によって上昇した体温を下げるためという理由もありますが、もう1つ大きな理由があります。それは、酸素の補給です。運動をすると、安静時よりも多くの酸素を消費します。そのため、体が酸素を早く補給しようとするためです。

3.交感神経が優位になるため

興奮する犬

犬は、精神的な要因からパンティングを行う場合もあります。興奮したり、緊張、恐怖、不安といった感情を覚えると交感神経が優位になるため、呼吸が激しくなるのです。しかしこれらの状態がリセットされれば、再び自律神経のバランスが保たれて正常な呼吸に戻ります。

4.鼻や喉の一部が狭くなっているため

通常、犬が呼吸をしていても特に音がすることはありません。しかし、呼吸をする度に「ヒューヒュー」とか「ズーズー」というような雑音が聞こえることがあります。これは、鼻腔から咽頭までのどこかが狭くなった時に起こる症状です。

鼻の中に異物が入ってしまった場合にも現れる症状ですが、病気が原因の場合もあります。咽頭炎、鼻腔狭窄、軟口蓋過長症、鼻の腫瘍などが疑われます。

5.体に痛みがあるため

咳をする犬

怪我や関節炎、胃炎など、体のどこかに痛みを感じている場合に、浅くて速い呼吸を続けることがあります。

6.誤飲した異物が詰まっているため

異物を誤飲してしまい、喉や食道に異物が詰まってしまった場合も、浅くて速い呼吸を続けます。詰まったものを吐き出そうとして咳をする、異物でほとんど息ができずに体全体を使っていかにも努力しなければ呼吸できないといったような、呼吸困難状態になる場合もあります。

7.病気による症状

明らかに呼吸困難な状態に陥っている場合、病気が原因である可能性が高いといえます。呼吸困難を引き起こす病気にはさまざまなものがありますが、発症部位別に代表的な病名を挙げると下記になります。

  • 心血管系:心原性肺水腫、心不全 など
  • 気道:気道内異物、軟口蓋過長症、甲状腺腫瘍 など
  • 肺:肺炎、非心原性肺水腫 など
  • 胸腔:気胸、胸水、腫瘍 など

動物病院に連れて行くべき症状

診察を受ける犬

愛犬が明らかに呼吸困難な場合は、動物病院に連れて行くべきだと考えてください。ただし、いつもと違うけれども呼吸困難までではない場合は、一時的な症状かどうかを確認しましょう。室温を下げ安静にさせて5分以上経っても落ち着かない場合や、症状が悪化していく場合は、病院に連れて行きましょう。

また呼吸異常だけでなく、下記に挙げるような症状も併せて出ている場合も、速やかに動物病院で診てもらいましょう。

  • 咳をしている
  • 呼吸する際に上を向いている
  • 伏せの姿勢ができない
  • 舌や歯茎などにチアノーゼが出ている

チアノーゼとは舌や歯茎などの粘膜や皮膚が青紫や白っぽい色になることで、血液中の酸素濃度が低下したことで現れる症状です。

夜間や休日などでいつもとは別の病院に行く場合は、いつも飲ませている薬を持参するなど、愛犬の持病等に関する情報を示せるように準備しておくと、診察に役立つでしょう。

まとめ

ソファで下を出すブルドッグ

愛犬が明らかに呼吸困難になっていた場合は、迷わずに動物病院に連れて行かれる飼い主さんがほとんどだと思います。しかし、いつもとは違うけれども呼吸困難というほどでもないという場合には、愛犬を安静にさせた上でしばらく様子を見てみましょう。いつもの呼吸に戻った場合は、一時的な生理現象だと考えられます。

しかしおかしな呼吸だけではなく、今回ご紹介したような別の症状も併せて出ている場合には、病気が原因である可能性が高いです。速やかに動物病院で診てもらうようにしてください。

愛犬の異変にすぐ気付けるようにするためにも、普段から愛犬の呼吸の様子をよく観察しておくと良いでしょう。

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