1.小型犬または雑種犬であること
1.小型犬
小型犬や超小型犬と呼ばれるわんこは、大型犬に比べて寿命が長い傾向にあることが統計的にも判明しています。
小型犬の寿命が長い理由というよりは大型犬の寿命が短い理由になりますが、遺伝子の構成要素の関係で大型犬の方が老化のスピードが速かったり、大型犬は体の大きさに比べて内臓が小さいために、内臓への負担が大きくなっていたりすることが考えられています。
このため相対的な話ではありますが、小型犬は長生きする犬種といえるのです。
2.雑種犬
また、純血種よりも雑種犬いわゆるミックス犬のほうが長生きするという説も有名です。
実は統計的には寿命の長さはそれほど変わらないのですが、一般的に雑種犬は体が強く病気にかかりにくいため、寿命も長く見えているようです。
雑種犬が丈夫な理由としては、複数の犬種の血が混ざていることでいわゆる「特定の犬種が先天的に発症しやすい遺伝病」を抱えていないことや、混血の過程で弱い遺伝子が淘汰され、結果的にその土地の環境に適応した体となっていることが考えられます。
そのため日本だけに焦点をしぼれば、日本犬の雑種犬で長寿の傾向は強くなっています。
2.室内飼いであること
数十年前の日本ではわんこといえば「番犬」であり、外飼いされていることが一般的でした。ところが人間とわんことの間の距離はこの数十年で一気に縮み、今では大型犬であっても室内飼いの家庭が少なくありません。
室内で人間と一緒に暮らすようになったことは、わんこの健康状態にさまざまな変化をもたらしました。空調設備で常に快適な気温に調整された部屋の中で、風雨や害虫からの被害を受けることがなくなったのです。
また、人間と近い距離で暮らすことで急な体調不良にもすぐに気づいてもらえるようになったり、「ペット」や「番犬」ではなく「家族」という意識が強くなった結果、食事や医療のレベルも上がりました。
その結果、この数十年でわんこの寿命はぐんと伸びたのです。このことからも外飼いより室内飼いのわんこのほうが長生きするということが理解できるのではないでしょうか。
3.予防医療・健康診断を受けていること
狂犬病の予防接種やフィラリア症の検査と投薬、混合ワクチンの接種などのいわゆる予防医療をしっかり受けていることは長生きには欠かせない条件です。
狂犬病の予防接種は飼い主の義務でもありますから当然ですが、これらの予防医療で防ぐことのできる感染症の中にはフィラリア症など一度感染すると命にも関わるものがあります。
予防医療を受けることで、こういったリスクを確実に遠ざけ、寿命を全うして長生きできる確率を上げることができるのです。また定期的な健康診断や、わんこ版の人間ドックである「ドッグドック」を受けていることも大切な要素。
わんこは体調が悪くても言葉で訴えることができませんし、そもそも体調不良を隠そうとする本能が働いてしまうため、病気や不調の早期発見のチャンスが増える健康診断の受診は長生きの秘訣といって過言ではないでしょう。
4.太りすぎでないこと
肥満が万病の元であるのは人間もわんこも同じ。過度の脂肪は足腰に負担をかけるため、肥満になると運動するのが億劫になり、運動不足から更に肥満になるという悪循環に陥ってしまいます。
この状態が続くと循環器や呼吸器といった内臓に深刻な問題が生じるだけでなく、免疫力が下がって病気にかかりやすくなったり、心血管疾患を生じやすくなったりします。
わんこは野生界において、群れで狩りをして暮らしていました。そのためいつでも食事にありつける保証はなく、「食べられるときに食べておく」という必要性から満腹中枢が鈍くなったと言われています。
つまり、わんこは飼い主さんが与えれば与えるだけ食べてしまうのです。わんこの肥満は人間の肥満と異なり、その責任はわんこ本人ではなく、100パーセント飼い主さんにあります。
愛犬が嬉しそうに食べている姿が可愛くて思わずおやつをあげたくなる気持ちはわかりますが、本当に愛犬を愛しているのならば太らせすぎないことが大切です。
とはいえ、実は統計的には「ちょっぴり太っている」くらいのわんこが一番長生きするとも言われていますから、この加減はなかなか難しいところです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?犬種による違いは飼い主さんにもわんこにもどうすることもできませんが、他の要素は全て飼い主さんの工夫次第でコントロールできるものです。
愛犬に1分1秒でも長く生きてもらいたいと願うのであれば、まず今の飼い方を見直してみることも必要かもしれませんよ。