犬がストレスを溜めすぎるリスク
犬がストレスを溜めすぎると、体と心の調子を悪くすることがあります。あなたが強いストレスを感じた時、どのようなことが起こるか、どのように感じるのか、考えてみてください。犬も同じようなリスクを背負う可能性があります。
1.便秘・軟便・下痢になる
犬がストレスを溜めすぎると、便秘・軟便・下痢になるリスクがあります。
『腸は第二の脳』と呼ばれています。腸に異常や病気があるわけでもないのに「過敏性腸症候群」を引き起こすことがあり、緊張・不安・不快などによるストレスが主な原因だとされています。
- 丸2日以上、うんちが出ていない
- 力む様子はあるけれど、排便できない
- 数日、軟便が続いている
- 1日に何度も下痢をする
- 水下痢をする
- 下痢に粘液や血液が混じっている
このような場合には、すぐに動物病院へ行きましょう。
便秘を放っておくと、うんちが硬くなってしまい、より排便しづらくなるリスクがあります。水下痢が続くと、脱水症状を引き起こしてしまうリスクがあります。必ず適切な治療を受けさせてあげましょう。
2.自傷行為をするようになる
犬がストレスを溜めすぎると、自傷行為をするようになるリスクがあります。
- 手足の先を噛む
- しっぽを噛む
主にこのような症状がありますが、ストレスによる自傷行為から手足の先やしっぽを噛みちぎってしまった犬を見たことがあります。飼い主が病気の治療のために入院し、他所に預けられたことによるストレスが原因だったそうです。
傷口から細菌に感染し、壊死してしまうリスクも考えられると思います。手足の先を失ってしまうと、歩行が困難になるリスクもあります。
3.威嚇や攻撃をするようになる
犬がストレスを溜めすぎると、威嚇や攻撃をするようになるリスクがあります。
急に他の犬や人を威嚇するようになったり、飼い主や家族を攻撃するようになったりすることがあります。犬が自分自身で心のコントロールをすることができなくなってしまっているのではないかと考えられます。
怪我や事故やトラブルの原因にもなりかねません。威嚇するからといって、お散歩や連れて行かない対応をすると、さらにストレスを溜めてしまいます。攻撃するからといって、ケージに閉じ込めてしまうと、より狂暴化してしまうことがあります。
早急に原因を突き止め、解消してあげたい状況です。
犬のストレスの原因と解消法
- 怪我や痛みに気づかれず放置されたことによるストレス
- 不安や緊張や恐怖によるストレス
- 温度や湿度が管理されないなど不快な環境によるストレス
- 習性や本能による行動を叱られることによるストレス
- 適切な食事や運動を与えられないことによるストレス
このような肉体的または精神的な要素がストレスの原因になりやすいです。
解消するコツ
- 叱りすぎないこと
- 甘やかしすぎないこと
- 過保護にしすぎないこと
- 適度な運動をさせること
- 飼い主や家族以外の人や犬と交流する機会を与えること
- 吠える、穴を掘る、マーキングをするなどの本能による行動を制限しすぎないこと
このような方法がありますが、まずは、ストレスの原因を突き止めなければなりません。全ての犬が同じ原因でストレスを溜めすぎているわけではありません。
原因が分からないのでは、最も愛犬のことを理解しているであろう飼い主にも適切な対応はできませんし、獣医師や専門家であっても適切な診察や治療はできません。
そして、その原因を取り除いてあげることでリスクを避けることができます。気づきにくいことがストレスの原因になってしまっていることもありますが、過去をさかのぼり様子が変化した前に何か環境の変化、嫌な出来事がなかったかなど広い範囲でふり返ることが解決の糸口になることもあります。
まとめ
犬がストレスを溜めすぎるリスクを3つ解説しました。
- 便秘軟便下痢になる
- 自傷行為をするようになる
- 威嚇や攻撃をするようになる
犬は人に合わせて、人は犬に合わせて生活しています。お互いにストレスを感じることもあるでしょう。きっと、犬は飼い主が考えている以上のストレスを抱えていると思います。
お留守番している時間が長いなど、ストレスを溜めすぎることがある犬は、毎日短時間でもお散歩に出かけるなどし、リスクを避ける対策をしてみましょう。