犬の『涙やけ』って何?
犬は何らかの原因によって涙が過剰に分泌されることがあります。正常な状態よりも多く涙が目から溢れ出ることで、目の下など周辺を濡らし細菌が繁殖してしまいます。この症状を『涙やけ』と言います。
一般的にトイプードルやマルチーズ、シーズー、パグ、ブルドッグなどに見られることが多く、目の周りが汚れていることに悩む飼い主さんは少なくありません。
また、正しい知識を持たずに誤った対処をしてしまうことで、涙やけが悪化してしまうこともあります。愛犬に涙やけの症状が見られる場合は、正しい対処や治療を行うようにしましょう。
悪化してしまう可能性大!犬の涙やけへの絶対NG行為4選
ここで紹介する行為を涙やけを発症している愛犬に行うと、涙や毛の症状が悪化してしまう恐れがあります。正しく対処するためにも、ここで紹介する行為は控えましょう。
1.涙やけの症状に対応せず放置する
涙やけの症状が出ているにもかかわらず、そのまま放置していませんか?拭いても切りがないので諦めてしまったり、嫌がるのでできないという場合もあります。しかし、涙やけは細菌が繁殖するリスクがあるため、そのまま放置すると皮膚がただれてしまうことがあります。
軽度の涙やけであれば軽く拭き取るなどの対応が適していますが、涙やけが重症化してしまった場合は、病院で必要な処置を受けることをお勧めします。
2.涙やけで変色した部分を強く擦る
涙やけが被毛にこびりついてしまうと、ついウェットシートや涙やけ専用シートで強くゴシゴシと擦って落としたくなってしまいますよね。しかし、涙やけで変色した部分を強く擦ってしまうと逆効果となる恐れがあるので要注意です。
強く擦ることで皮膚にダメージを与えてしまい、炎症を起こしてしまう恐れがありますし、強い刺激を与えることでさらに涙が分泌されてしまいます。涙やけが悪化してしまう原因にもなるので拭き取る際は優しく拭くようにしましょう。
3.散歩や十分な運動をさせない
犬は精神的なストレスによって涙の分泌量が増えることもあります。そのため、愛犬にとって必要な運動量を行わせていないとストレスが蓄積され、涙やけの原因となることもあるのです。
運動不足で新陳代謝が悪くなり、老廃物の排泄が悪くなることも原因の一つと言われています。散歩はもちろん、犬種によっては適度にアジリティーやドッグランといった施設を活用するなどの対策も必要です。家の中でも運動できる遊びが多くあるので、ぜひ愛犬が楽しめる遊びを取り入れてみてください。
4.目の周りの毛をカットせずに放置する
涙やけは、目の周りの毛に涙が付着し長時間放置されることで起こる症状です。そのため、あまりにも目の周りの毛が長く放置されていると、その分、涙やけを引き起こす可能性が高くなります。
目の周りの毛は適度な頻度でトリミングサロンに連れて行ったり、可能であれば飼い主が家でセルフカットしてあげると良いでしょう。
犬の涙やけはどのように対処するべき?
犬の目の下に涙やけができてしまった場合、症状の状態によっても対処法が異なります。例えば、軽度な症状であれば専用の拭き取りシートなどで拭き取りケアすることで、悪化することを防ぐことができるでしょう。
しかし、すでに悪化してしまっている場合は、拭き取りシートで拭き取るだけでは対処が難しいです。また、あまりにも涙の分泌量が多い場合は、逆まつ毛やアレルギーなど別の病気が隠れていることもあるため、早めに動物病院で診察してもらうことをお勧めします。
それぞれの原因に合った対策を教えてもらったり、アレルギーによって涙の分泌量が増えている場合は、適したドッグフードを処方してもらうこともあります。
涙やけは、生活環境のストレスやドッグフードの質なども影響します。もしも涙やけが気になるという方は生活環境やコミュニケーション方法、ドッグフードの種類を変更するなどの対処法も実践してみてください。
まとめ
いかがでしたか。犬はさまざまな原因で涙やけを引き起こします。軽度な時は家庭でケアできますが悪化してしまった場合は、一度動物病院で診てもらうことをお勧めします。必要に応じて適切な治療を受けましょう。