急成長!わんこの平均寿命
人間の寿命に比べるとわんこの寿命は短すぎるほど短い…。ですが、実はここ数十年でわんこはぐんと長生きになっています。30年前には約11歳だった平均寿命が、今では14歳まで延びているのです。
これはわんこの飼育環境が変化したことや、人間との距離感が近くなったことによると考えられています。かつてわんこといえば外飼いのイメージでしたが、今や大型犬でも室内飼いが一般的です。
結果として人間との距離が縮まり、人間がわんこをより「家族」として認識するようになったことで飼育環境が向上、手厚い医療も施されるようになり、平均寿命が延びることにつながったのです。
寿命が短い犬種
このようにわんこの平均寿命は長くなる傾向がありますが、それでも寿命が長いとは言えない犬種もいます。代表的な犬種をいくつかご紹介します。
1.セント・バーナード
雪の中で遭難してしまった人を助けるなど、山岳救助犬のイメージが強いセント・バーナードですが、寿命は8~10年ほど。日本では見かけることは多くありませんが、家庭的で優しい犬種です。
2.ジャーマン・シェパード
警察犬として有名なジャーマン・シェパードの寿命も9~12年ほど。ちなみに警察犬は10歳程度で引退するのが一般的なようです。
3.グレート・ピレニーズ
白い大きな体と優しそうな顔立ちが特徴です。実はあのマリー・アントワネットの護衛犬としても活躍していたと言われています。寿命は10~12年ほど。
4.ブルドッグ
短吻種の代表格ともいえるブルドッグ。日本での人気はどうしても小型のフレンチ・ブルドッグに偏りがちですが、その原種であるブルドッグもユニークな見た目で愛嬌がいっぱいです。寿命は8~10年ほど。
なぜ?小型犬の方が寿命が長いワケ
こうして見てみると、寿命が短い犬種には共通点があることがおわかりいただけたのではないでしょうか。そう、いずれも大型犬・超大型犬の部類に入る犬種であるということです。
一般的にわんこの寿命は大型犬の方が短く、小型犬の方が長いと言われています。これは一体なぜなのでしょうか。
1.成長ホルモンの関係
動物の成長を促すホルモンとして「インスリン様成長因子(IGF-1因子)」というものがあり、このホルモンの分泌量が多いと体格が大きくなり大型犬となると考えられています。
しかしながら、このホルモンには分泌量が多いと短命になるという性質もあるため、寿命が短くなるという説があります。
2.内臓への負担が大きい
同じ種の中でこれほど体の大きさに差がある動物は、犬以外にはあまり例を見ません。ですが内臓の大きさには体格ほどの差がなく、大型犬はその身体の大きさに比べて内臓が小さいため、内臓にかかる負担が大きいと言われ、そのため老化が速いとされているのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?どんなに寿命が長い犬種でも20年生きることはまれ。それでさえも短く感じるのに10年にも満たないかもしれないなんて耐えられない、という人もいるかもしれません。
住環境の問題もあり、日本では大型犬と暮らしている家庭はまだまだ少ないですが、大型犬には小型犬にはない魅力がたくさんあります。短い寿命ではあっても、その大きな存在感でたくさんの思い出をくれることでしょう。