犬を迎える際、犬種選びは慎重に
家族で話し合い犬を迎えようと決断した時、さらに話し合わなければいけないのは迎える犬種ですよね。人によっては「この犬種が可愛いから」「しつけがしやすいから」など、迎える犬種選びの基準はさまざまだと思います。
しかし、迎える犬種選びは慎重に行ってください。犬は犬種ごとに必要な食事量、運動量、好きな遊び、性格的傾向、しつけのしやすさ、適切な温度環境、かかりやすい病気…と、大きく違う特徴を持っています。
これらを考慮した上で、ご家庭でしっかり最後まで責任を持ってお世話できる、一緒に家族として暮らしていける犬種を選ぶことが大切です。
『飼ってはいけない犬種』を見極める5つの判断基準
では、皆さんのご家庭にはどのような犬種が合っているのでしょうか。これから犬を迎えようと考えている方は以下の判断基準を確認し、迎えようとしている犬種がご自身の手に負える犬種かどうかを再度チェックしてみてください。
1.犬種に適した広さを用意できるか
まず、その犬種に適した飼育環境を用意できるかどうかが重要なポイントとなります。現在、犬は温度管理や脱走回避などの理由から一般的に室内で飼育されています。そのため、室内に必要な飼育スペースを用意しなければいけません。
小型犬であれば省スペースにケージを設置し、必要な時に自由に部屋の中を歩き回らせることができます。しかし大型犬の場合は、狭いスペースでなく広いスペースが必要になります。
あまりにも狭い室内では、大型犬にとって狭苦しくストレスが溜まります。その犬種の体格、さらに性格的傾向などに合ったスペースが用意できるか再確認しましょう。
2.運動不足を解消するための散歩時間を確保できるか
犬種によって、1日に必要とされている運動量は異なります。一般的に小型犬は1日1回、15~30分の散歩が、中型犬は1日2回、30分〜1時間程度の散歩が、そして大型犬は1日2回、1時間以上の散歩が必要運動量の目安と考えられています。
運動不足は健康にも悪影響を与えますし、犬にとってもストレス原因となります。したがって、それぞれの犬種に適した量の運動をさせる必要があるため、それなりの時間を確保しなければいけません。
現在のご自身の生活スケジュールを思い返し、その犬種が満足できるだけの運動に付き合ってあげられる時間を取れるかどうか考えてみましょう。
3.しつけ難易度の高い犬種をきちんと訓練できるか
犬種によって、しつけの難しさが異なることをご存知でしょうか。犬ごとの性格にもよりますが、一般的にビーグル犬や秋田犬、柴犬などは人気が高いけれどもしつけが難しい犬種として有名です。
こうしたしつけ難易度の高い犬種を迎えようと考えている場合は、きちんと自分の力でしつけを完了させることができるか覚悟を持つことも忘れてはいけません。
大型犬やしつけが難しい犬種に関しては、ドッグスクールに連れて行くという方法もあります。しかし、その場合はスクールに連れて行く時間を作らなければいけないことも考慮しましょう。
4.犬種ごとに適した温度に室温調節が可能か
犬種によって、健康的に過ごせる快適な温度環境が異なります。寒い地方で生まれた犬種は寒さに強く暑さに弱い傾向がありますが、暑い地方で生まれた犬種は暑さに強く寒さに弱い傾向があります。
このように、それぞれの犬種に合わせて温度管理をしなければいけません。夏場はエアコンの冷房機能や扇風機を活用したり、冬場は暖房器具とサーキュレーターを活用したりして適切な室温を保つ必要があります。
適切な室温を維持するためには電気代もかかります。こうした点も踏まえて、きちんと環境整備ができるかどうかも判断基準として重要です。
5.それぞれの犬種をお世話するだけの体力・気力があるか
最後に、それぞれの犬種をお世話するだけの体力や気力があるか、と自身と向き合ってみてください。
過去には、シベリアンハスキーが大人気となった時期がありましたが、迎えたはいいものの、自身の手に負えないと手放す飼い主が続出するという悲劇が起きたこともあります。
このように責任を持ってお世話するための体力や気力、そして時間がないという場合は、その犬種を迎えることを諦めることも犬のためには必要な決断です。
現在の健康状態や年齢的な体力、スケジュールなどを見直し、迎え入れようとしている犬種に割く時間や体力・気力に少しでも自信がないと感じる場合は、今一度、迎え入れることを考え直してみましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬種によって迎え入れに覚悟しなければいけない部分は大きく異なります。現在、この犬種を迎え入れようと考えている方は、今一度、判断基準を確認し、最後までお世話できるかどうかをしっかり検討しましょう。