犬が運動を嫌がる時の原因6つ!実はこんな病気が隠れていることも…

犬が運動を嫌がる時の原因6つ!実はこんな病気が隠れていることも…

散歩の途中で座り込んで進もうとしなかったり、リードを引っ張っても動こうとしなかったりと、愛犬が散歩を嫌がることはありませんか?散歩以外の運動もいつもより元気がなかったりなど…。本記事では、犬が散歩や運動を嫌がるときの原因について調べてみました。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

愛犬が運動を嫌がるときの原因とは?

嫌がってる犬の写真

愛犬と一緒に散歩や運動をしているときに嫌がるような仕草を見せることはありませんか?散歩の途中で座り込んだ後、じりじりと後ずさりながら「もうこの先は行きたくない!」と駄々をこねたり。

なかなか思い通りにいかないと飼い主さんも困ってしまいますし、何より(どうしたのかな?)と心配になりますよね。

犬が散歩や運動を嫌がるときは何かしら原因があります。今回はそんなときの考えられる原因をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

1.首輪やハーネスに慣れていない、サイズが合っていない

特に子犬は首輪やハーネスを付けること自体にまだ慣れておらず、「なにこれ!動きづらいよ」と嫌がる素振りを見せたり慣れないものに緊張して動かなくなることもあります。

また子犬ではなくても、身につけている首輪やハーネスのサイズが合っていないため、息苦しさや窮屈さを感じて嫌がっている可能性もあります。

正しい首輪のサイズにするためには、まず、犬の首と首輪の間に指が1〜2本程度入る余裕があるかどうかを確認します。そしてリードをつけて引っ張ったときに、緩すぎて首輪がスポッと抜けてしまわないかも併せてチェックしてください。

また、犬が歩かず座り込んだり立ち尽くしているとついリードを強く引っ張りたくなりますが、それは絶対にやめましょう。引っ張れば来ることはあまりないですし、愛犬に苦しい思いをさせたり首輪やリード、または散歩そのものに対する嫌悪感を大きくするだけで、散歩を嫌がる原因になってしまうこともあります。

首輪やハーネスを新しくしたり、首輪からハーネス、またはハーネスから首輪に変えた時に嫌がる、サイズを正しく調節できていないこともあります。正しく装着できているか、サイズが合っているかを確認し、まずは家の中で新しい首輪やハーネスに慣れさせてから外での散歩に使うと良いでしょう。

2.過去に怖い経験をした経験がある

過去、散歩や運動中に怖い経験をしたことがあると、それが原因で嫌がるようになってしまうことも。

知らない人から触られるのが嫌なのに散歩中に知らない人に撫でられたことがあったり、他の犬に吠えられたりして怖い思いをしたり、歩いていて何か痛いことがあったりすると、「あそこに行くとまた怖いことが起こるかも。痛いことが起こるかも。」と思い、特定の場所に行きたがらなくなったり、場合によっては散歩に出ること自体を嫌がってしまうことがあるでしょう。

3.加齢による体力の衰え

もともと体を動かすことが好きな犬でも加齢による体力低下には逆らうことができません。

犬が高齢になってきているのに、散歩や運動時間を若い時と変えていない場合は犬に負担がかかって嫌がっている可能性も考えられます。かと言って全く運動させないというのは、さらなる体力や筋力の衰えに繋がってしまうのでシニア犬にも適度な運動は必要です。

犬の様子を見ながら、その犬のちょうど良い歩く速度や距離を見つけてあげましょう。

4.飼い主さんへの甘え

駄々をこねる犬

犬が散歩を嫌がる理由の中には、飼い主さんに対して甘えていることがあります。

体を動かすことが大好きで自分で歩いたり走ったりしたいと思う犬も多い一方、抱っこやカートに乗って移動するのが楽で、歩きたくない、抱っこしてほしい、カートに乗りたいなどと思う犬もいます。また、特に歩くのが嫌ではなくても、駄々をこねればおやつを貰える、と学んでいる場合もあります。

そんな時、犬の要求にしょっちゅう応えていると、座り込んだり立ち止まれば飼い主さんが抱っこしてくれる、カートに乗れる、おやつがもらえると犬は学んでしまいます。

5.天候による影響

犬も暑さが苦手です。どのくらいの暑さまで大丈夫かは犬によって違いますが、四本足で立って私たちより地面から近い高さに体がある犬にとっては、地面から伝わる熱の影響を人間より多く受けます。また、地面が熱くなっていて足が地面に着くこと自体が嫌なこともあるでしょう。真夏の暑い日に外へ行きたがらない場合も少なくありません。暑い時期に散歩に行く場合、私たちが思っている以上に犬は暑く感じている、地面が熱いことを考慮して散歩に行く時間帯や場所を選ぶ必要があります。

寒いのが嫌で散歩を嫌がる場合もあります。服や靴などで防寒してあげることができます。

また、シンプルに雨に濡れたくないために雨が降ってる日は嫌がるなど、特定の天候の日だけ「嫌だ」とアピールしてくることもあります。

6.ケガや病気のサイン

愛犬が散歩や運動を嫌がる場合、ケガや病気などが隠れている可能性も考えられます。

傷みを生じたり歩き辛くなる関節の病気もあります。特に小型犬は膝蓋骨の脱臼、ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバーなど多いとされている股関節の異常などが原因の場合も。他にも、肘関節の異常や高齢になるにつれて多くなる関節炎、免疫の異常が関与する関節炎などもあります。

動きがぎこちない、歩くスピードがいつもより遅い、足を引きずっているなど普段と違う様子がある時はケガや病気を疑い獣医師へ相談してみましょう。 骨や関節以外の病気でも、体調に問題があれば散歩や運動を嫌がるようになります。心臓の病気でも運動したがらなくなることがあります。

明らかに運動量が減った、散歩中に散歩から帰ってくるとゼイゼイするようになったなどの変化があれば、「年だから」と決めつけずに動物病院を受診しましょう。

まとめ

散歩を嫌がる犬

今回は犬が散歩や運動を嫌がる原因についてご紹介しました。もともと運動や体を動かすことが好きな愛犬が突然嫌がる素振りを見せると心配になりますよね。

ただ飼い主さんに甘えてるだけかもしれませんが、ケガや病気、または何かしらのトラウマをかかえていることもあります。気になることがあれば早めに獣医師へ相談してみましょう。

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