犬がおもちゃを咥えて離さない時の心理3つ
犬は、お気に入りのおもちゃを口に咥えるのが大好きです。ガブガブ噛んだり、時には振り回したりして楽しそうに遊びます。
ただ、一緒に遊んでいる時に「犬がなかなかおもちゃを離してくれない」といった場面があると、飼い主さんは困惑してしまいますよね。さらには、愛犬が自らおもちゃを咥えて持ってきたのに「ウー!」っと唸るパターンもあります。
なぜかおもちゃを咥えて離さない時、犬はどんな気持ちなのでしょうか?ここでは3つの心理をご紹介します。
1.絶対に取られたくない!
まずはこれですね、「おもちゃを絶対に取られたくない!」という強い気持ちです。いくら飼い主さんが「ちょうだい」と言っても、たとえ自らおもちゃを持ってきたとしても、頑として離さない時があります。
この主張の裏には、「おもちゃを渡したらもう戻ってこないかも・・・」という危機感だったり、「自分がリーダーだ」というマウントだったりという心理も隠れています。
実際に、「おもちゃを離した時に片付けられてしまい、ガッカリした」というトラウマを持っているのかもしれません。飼い主さんや、周りの人たちに対して信頼していない部分も見え隠れしています。
「おもちゃを離すと嫌なことがある」と思っている犬には、逆に「おもちゃを離すと良いことがある」と教え直す必要があるでしょう。
2.もっと遊んでほしい!
犬がおもちゃを咥えて離さないのは、「もっと遊んで欲しい!」という心理状態になっていることもあります。自分からおもちゃを持ってきたのに離さない、たとえ「ガウガウ」と唸っていても、その犬にとって楽しんでいる状態だったりします。
おもちゃを咥えて見せてくる犬はまさに、「もっとかまって!」というアピールなのでしょう。もし「最近遊んでいないかも」と感じる場合は、愛犬とのスキンシップ時間を見直してみてください。
必ずしも犬は「おもちゃで遊んでほしい」と思っている訳ではなく、「体を撫でてほしい」「そばにいてほしい」といった要求をしていることがあります。犬にとっておもちゃはアピール材料のひとつである、と受け止めてみてください。
3.今これに夢中なの!
犬の気持ちもさまざまで、時には「ひとり遊びを楽しみたい!」ということもあります。なぜか愛犬がおもちゃを咥えて離さないけど、どこか楽しそうに見えるというなら、そっと見守ってみてください。
最近の犬のおもちゃは、歯ごたえや噛みごたえの良い物があります。犬がつい夢中になってもおかしくはありません。
ただ、あまりにも犬がおもちゃに執着すると興奮状態になり、人間が近づいただけで噛み付く可能性も出てきます。犬から力づくでおもちゃを奪う行為は大変危険なので、決してやらないようにしてください。
犬がおもちゃを咥えて離さない時の対策
犬がおもちゃに執着している時に無理やり奪うのは、噛みつかれる恐れがあるので大変危険です。叱らずに、犬に「ちょうだい(離せ)」を教えるしつけを少しづつトレーニングしていきましょう。
犬とボール遊びをしながら「ちょうだい」というコマンドで、咥えたボールを渡させる以下のようなトレーニングを行います。遊ぶ際には小さなおやつを用意しておきましょう。
- ボールを咥えた犬に手を出して「ちょうだい」と言い、反対の手でおやつを見せる
- 犬が咥えたおもちゃを離したら受け取り、おやつをあげてほめる
- 再びボールを投げて遊ぶ
ボールを投げる距離を少しづつ広げていき、上記のトレーニングを繰り返すことで「おもちゃを離すと良いことがある」と覚えていきます。ただし、おやつで釣るのではなく、犬自身が喜んでおもちゃを持ってくることを目標にしましょう。
犬がおもちゃを咥えている状態から無理やり奪ったり、興奮状態の犬に手を近づけたりしないよう注意してください。
犬がおもちゃを地面に置いたとしても、手を出すと噛みつかれる危険性があるので、最初のうちは軍手や皮手を装着して行うことをおすすめします。
まとめ
「犬がおもちゃを咥えて離さない」という行為の裏には、犬なりのさまざまな思惑が隠れています。
ぜひ、遊びトレーニングの中で「ちょうだい」を習得できるよう繰り返し行ってみてくださいね!