犬が貧血になっているときの症状5つ
人間の場合だと生活に支障がなければ「ただの貧血」と軽視することがありますが、犬の貧血は命の危険に直結するケースがあります。いざという場面で適切な対処が行えるよう、ある程度知識は知っておいてください。犬が貧血になっているときの症状は主に次の5つです。
1.元気がなくなる
犬が貧血を起こすと、いつもより元気がなくなります。その様子は今ひとつわかりにくいため、「夏バテかも」「年齢のせいかも」とたいていは見過ごしてしまうことが多いです。
早期発見しにくい所が、犬の貧血のむずかしさでもあります。「いつもより様子がおかしい」と感じたら、粘膜の色をチェックするなどよく観察をする習慣をつけてください。
2.動きたがらなくなる
貧血を起こしている犬は、散歩や遊びに誘っても反応をせず、むしろ動くことを嫌がります。人間も貧血を起こすとフラフラしたりめまいがして、とても動こうとは思わないですよね。貧血症状のある犬は疲れやすくなるため、横たわる時間も増えます。
3.食欲低下
犬は貧血の症状が重くなると、食欲低下の傾向が見られます。「いつもより食欲がない」という症状だけではわかりにくいですが、貧血の症状が進行していれば見るからに元気がないため、異変に気づくことができるでしょう。
4.体が冷える
貧血が進行すると、犬の手足が冷たく感じたり、ガタガタと体が震える症状が見られるようになります。適温の部屋にいるにも関わらず犬が寒そうにしているときは、貧血症状を疑ってみてください。
5.粘膜が白くなる
犬の貧血を見分け方として、粘膜が白くなっていないかを確認する方法があります。主にこの3つをチェックしてみてください。
- 舌
- 歯茎
- 結膜
歯みがきをする際に「何だか白っぽい」と気づくケースもあります。症状は軽度であっても、犬の貧血には重い病気が隠れていることがあるので見過ごさないようにしてください。
犬が貧血になるのはなぜ?原因は?
貧血とは、全身の細胞に十分な酸素が届かなくなる状態です。犬が貧血になる原因は主に2つに分けられます。
- 赤血球が壊されている
- 赤血球の生産数が少ない
貧血の主な原因は、体に酸素を供給する「赤血球が壊されている」、または「赤血球の生産数が少ない」ことです。貧血では、この2つが起こる原因を解明することが重要になります。
犬が貧血を起こすよくある病気としては、次の3つあげられます。
- ハインツ小体性貧血: 玉ねぎ中毒など
- 免疫介在性溶血性貧血(IMHA): 免疫異常または感染など
- 慢性腎: 不全腎臓機能の低下
これ以外にも、ケガなどの出血やウイルス感染などさまざまな病気が原因で貧血症状を起こすことがあります。また、貧血になりやすい犬種として、プードル、コッカースパニエルがあがります。
犬が貧血になったらどうしたらいい?主な対処法
愛犬に貧血のような症状が見られたら、いち早く獣医師に相談しましょう。症状によって、血液検査、レントゲン検査、ホルモン検査、骨髄の検査などを行います。
すでに症状が進行している場合は、投薬や酸素吸入、点滴や輸血といった処置が行われます。急に愛犬に重篤な病気が見つかってしまうと、飼い主さんとしてはショックですよね。そのためにも、こまめに定期検診を受けておくことをおすすめします。
犬の貧血を予防するためにできること
想像以上に重症になりやすい犬の貧血は、日ごろから予防することが大切です。
- 栄養バランスのとれた食事をする
- 適度な運動をする
- 食中毒に気を付ける
- 寄生虫予防を行う
- 定期的な健康診断
健康維持のために必要なことばかりですが、日ごろから気を付けることで貧血の予防につながります。
まとめ
今回本記事でお伝えしたように、犬が貧血になる原因はさまざまです。少しでも異変を感じたら、いち早く獣医師に相談することが大切ですね。
そして日ごろから飼い主さんができることを続けることは、愛犬の健康維持につながります。ぜひ愛犬の健康維持ために、今できることを続けていきましょう。