️犬がずっとご飯を要求してくる…なぜ?
「さっきご飯をあげたばかりなのに、もう2回目のご飯を要求してくる」という飼い主のお悩みは、意外と多く聞こえてきます。犬が先ほど食べたばかりのご飯を再び欲しがるのは、野生時代の習性が関係していると考えられています。
野生動物として群れで暮らしていた頃、犬たちは確実に毎日食事にありつけるという保障はありませんでした。そのため、獲物が手に入ったらその時にできるだけたくさん食べておく、という習性があるのです。
この習性は今も遺伝的に受け継がれていると考えられており、この習性によって食べたばかりのご飯を欲しがる犬が多いと考えられています。
️犬がご飯を欲しがっている時にしてはいけない『NG行為』3選
犬がご飯を欲しがっている時、可愛い愛犬のためにとついご飯を与えたくなってしまいます。しかし要求された分だけ応じてしまうと、後々様々な悪影響を及ぼすことになるので注意が必要です。
1.欲しがるだけ与えてしまう
まず、犬が欲しがる分だけご飯を与えてしまう行為は厳禁です。先ほどお話ししたように、犬は食べられる分だけ食べようとする野生時代の名残が遺伝的に受け継がれています。そのため、すでにお腹いっぱいでも「もっと」と要求してくることがあるのです。
要求されただけ応じてしまうと1日の適切な摂取量を簡単に超過してしまい、下痢や嘔吐などの体調不良、さらには肥満といった生活習慣病を発症する原因となる恐れがあります。
特に肥満は太るだけでなくその他の病気を誘発する恐れがあります。怪我もしやすくなるため、肥満にならないよう1日の摂取量はしっかり管理しましょう。
2.ご飯の代わりにおやつを与える
「ご飯を要求されるけれど、さっき食べたばかりだから、ほんの少しおやつを与えよう」と考える飼い主さんも少なくありません。しかし賢い犬たちは、一度ご飯の代わりにおやつを与えてしまうと、このパターンを学習してしまう恐れがあります。
「ご飯をもっとと要求したら、おやつがもらえた!またおやつが欲しい時は同じように要求すればもらえるかも」と考えるようになるのです。
すると、次回からご飯を食べた後に毎回ご飯を「もっと」と要求するようになり、その度におやつを与えることになります。当たり前ですが必要以上におやつを与えてしまうと、肥満の原因となるので絶対にやめましょう。
3.1日に何度も不定期にご飯を与える
「犬がご飯を食べた後にもご飯を欲しがるから」と、1日に何度も不定期にご飯を与える行為も基本的にはNGです。1日に何度もご飯を与えてしまうと、1日の総摂取量が多くなってしまい肥満や別の病気の原因になりかねません。
しかし中には1日2食ではなく、総摂取量を3〜4回と小分けにして食べさせるよう、獣医師から指示されるケースもあります。
食欲が減少している高齢犬などにもこうした対応を勧められることもあるので、獣医師から勧められている場合のみ、1日の食事回数を指示通り増やしましょう。
️犬がご飯を欲しがった時の適切な対応は?
ご飯を食べたはずの愛犬から「もっと」とご飯を再びねだられることがあると思いますが、基本的には決められた量のご飯以上は与えないようにしましょう。1日の摂取量を超過してしまうと肥満の原因となるからです。
もしもあまりにもねだるようであれば、今一度、1日の摂取量が適正量に達しているかどうか確認してみてください。もしも1日の摂取量に達していない場合は、1回の食事量を増やしましょう。
また、中にはご飯を差し出された時に食べず、後々「やっぱり欲しい」とねだる犬もいます。この場合は、「いつでもご飯が食べられる」と勘違いしている犬が多いので、できるだけ毎回同じ時間帯にご飯を与えるようにし、置いた後、10分ほど待っても食べないようであれば片付けてしまいましょう。
生理機能上は、犬は1〜2回ご飯を抜いても生きていけると言われています。そのため、健康上大きな問題がない場合はお皿を下げた後に「欲しい」と要求されても与えないようにし、「差し出した時に食べなければ食事ができない」と学習させることも必要です。
️まとめ
いかがでしたか。犬がご飯を欲しがっているからと言って、欲しがるだけ与えてしまうと肥満の原因となります。健康寿命を縮めることにも直結するため、基本的には1日の摂取量を守り、決められたご飯の回数分だけ与えるようにしましょう。