1.狩猟本能を刺激する
犬が遊びに求めることのひとつが、本能を刺激されることです。特に、人間のパートナーとして、様々な形での狩りを手伝ってきた犬にとって、狩猟本能を満たすような遊びはとても刺激的で魅力的です。
具体的には、「獲物を探す」「獲物を追いかける」「獲物をつかまえる」「獲物を噛みちぎる」といった行動をおもちゃを使って遊びに取り入れると、犬はとても興奮して喜んでくれるでしょう。
おもちゃを生きた動物のように小刻みに動かしてつかまえさせたり、くわえたおもちゃで引っ張りっこをしたりすると、犬はとても楽しんでくれます。また、古新聞やタオルなどを使って破いたり噛みちぎったりする遊びは、本能を刺激するとともに犬のストレスを発散させることもできるのでおすすめです。
ただし、本能を刺激することでテンションが上がりすぎてしまい、暴れ回って押さえが効かなくなったり、飼い主さんの手や服を噛んでしまったりすることも考えられます。そのため、適度に休憩を挟むなど、愛犬のテンションのコントロールをしながら遊ぶことが大切です。
2.達成感を感じさせる
狩りに見立てた遊びにあまり興味がない犬の場合も、狩猟という形ではなくとも「達成感」を感じられる遊びを提案してあげるといいでしょう。
飼い主さんからただおもちゃを渡されると、最初は食いついて遊ぶもののすぐに飽きてしまうという犬は少なくありません。おもちゃを少し噛んで、その後どう遊んだらいいかわからず、放り出してしまう犬もいると思います。そのため、犬には遊びのルールを教えて、それを達成させるということを試してみてください。
大好きなおもちゃやおやつを嗅覚を使って見つける「宝探し」や、聴覚や嗅覚、経験を頼りに飼い主さんを探し出す「かくれんぼ」は、自宅でも簡単にできる遊びです。雨が続いて散歩にあまりいけない時期などにも、ぜひ取り入れてみてくださいね。
3.犬の特性や気質に合わせる
犬が喜ぶ遊びを考える中で特に大切なポイントが、犬種が持つ特性やそれぞれの性格に合っているかということです。
犬は犬種によって、得意なことや興味のあることが異なる傾向があります。その特徴を生かして、狩猟や害獣駆除、護衛、探知、介助など様々な仕事をしているため、それを意識した遊びを提案してあげるといいでしょう。
嗅覚に優れているハウンドにはにおいかぎを使った宝探しゲーム、狩りの獲物を回収する仕事をしていたレトリバーはボールやフリスビー、泳ぎが得意な犬とは水遊び…というように、犬が能力を発揮できるような遊びをさせてあげると満足感が格段にアップします。
飼い主さんも全力で遊ぶ
それぞれの犬に合った遊びをすることと並んで大切なのが、一緒に遊ぶ飼い主さんも全力で犬と向き合うということです。犬におもちゃをただ与えるだけではすぐに飽きてしまいますが、飼い主さんもテンションを上げて全身を使って思い切り遊ぶと、犬はとても楽しい気持ちになります。
これは人間同士でも同じことが言えるので理解しやすいと思いますが、一緒に遊んでいても相手が冷めていたら自分もつまらなくなってしまいますよね。それは犬も同様で、一緒に同じテンションで遊んでくれる人がいると、同じ遊びでもとても楽しい遊びへと格上げされるのです。
まとめ
同じおもちゃを使っても、遊び方や飼い主さんの関わり方次第で、その楽しさは大きく変わります。
愛犬の性格や好みに合わせて、本能を刺激するような遊びを取り入れると、毎日の生活にも張りが出て満足して過ごしてもらえるでしょう。そして何よりも大切なのは、飼い主さんが愛犬と一緒に楽しんで遊ぶことです。飼い主さんの笑顔は、愛犬が大喜びする遊びの最大のポイントになるので、ぜひ思いっきりテンションを上げて遊んでみてくださいね♪