犬は飼い主がいなくなってしまったらどうなるのか
愛犬を残して自分が先にいなくなってしまったら…。私もよく考えます。どんな備えが必要なのか、毎日のように考えています。
2020年の犬猫の飼育頭数は全国で1813万3千頭、犬の飼育頭数は848万9千頭という調査結果があります。年々増加傾向にあり、ペットとの生活に癒しを求める人が増えているのではないかとされています。
もちろん、最期まで責任を持ってお世話をする、と決めて迎えたと思います。一人暮らしの方は迎える前から不安があるでしょうし、家族で暮らす人もたくさん話し合って迎えることを決めたと思います。
しかし、愛犬を残して自分が先にいなくなってしまった時のことを考えて万全な準備ができている人は少ないのではないでしょうか。
自宅で餓死してしまうことがある
飼い主が亡くなり、犬と暮らしていたことを知られていなかった場合、犬が自宅で餓死してしまうことがあります。とても稀なケースではありますが、高齢の飼い主に飼われていた犬に起こることがあります。
近所の人がお世話をしてくれる
庭や玄関先で飼われていた時、飼い主が亡くなったことを知ったご近所の方々が「みんなでお世話をしよう」となる場合もあります。
ごはんや飲み水を用意してもらったり、お散歩に連れて行ってもらったりすることがあります。不憫に思い、役所や保健所には連絡できないのかもしれません。
保護される
残された犬がいた場合、保護団体に連絡が行き、保護されることがあります。そして、新しい家族と繋げてもらうことができる犬もいます。
譲渡会に出かけたことがあるのですが、飼い主が亡くなり、新しい家族との出会いを求めている犬も多くいました。
万が一の時のための備え
犬と暮らす前に、自分の代わりにお世話を頼める人を見つけておくと安心です。離れて暮らす家族、親戚、友人、職場の仲間など。
私は「1週間ほど入院しなければならなくて…」と、犬と暮らすご近所さんから相談を受けたことがありました。犬と暮らしている者同士、近所で協力し合うことも可能なのではなかと思います。
ペット信託の利用
ペット信託とは、飼い主の死後、犬を守るためのサービスです。愛犬のお世話を委託することができます。「負担付死因贈与」という手続きについて知っておくと便利です。
法律による「負担付死因贈与」という手続きは、愛犬のお世話を託すことを条件として、飼い主の死後に財産を贈与するというものです。
犬のお世話を任される者としては金銭面も考えてしまいますよね。ただ単に「愛犬のことお願い」と言われても困ってしまう人がいると思います。飼育費用として財産の贈与があると、愛犬も適切な食事や医療を提供されるはずです。
ひとつの選択肢として知っておくとよいのではないでしょうか。
忘れられてしまうことがないように
飼い主がいなくなった後、誰にも存在を知られることなく忘れられてしまう犬がいます。愛犬がそうなってしまったらと考えると苦しい思いですよね。
日頃から愛犬の存在を周りに話しておくとよいと思います。犬友達やお散歩仲間を作ることも大切だと思いますし、自分が亡くなってしまったことをすぐに知ってくれるであろうご近所さんとのお付き合いも大切だと思います。
まとめ
犬は飼い主がいなくなってしまったらどうなるのかを解説しました。
病気・事故・災害など、飼い主を亡くしてしまう犬もいると思います。飼い主だって、全く予想していなかったことだと思います。
犬の存在に気づいてもらうことができたとしても、保健所に預けられた後、殺処分されてしまうことがあります。
万が一の時、愛犬のお世話を託せるよう、今すぐに準備を始める必要があると思います。