犬がよくする野性的な行動
1.動くものを追いかける
犬が動くものを追いかけるのは野性的な行動です。
犬が野生であった頃、獲物となる動物を追いかけ、狩りをすることで食料を得ていました。これを「狩猟本能」と言います。この本能を活かし、狩猟犬や鳥猟犬として活躍する犬がいますよね。
車やバイクを追いかけてしまう犬もいますし、猫を追いかけてしまう犬もいます。小さな虫やトカゲを追いかけることもあります。お散歩中、横を通る電車に並走しようとする犬もいるようです。
子供の頃、『犬を見かけたら走ってはいけない』と言われてことはありませんでしたか?人が走って逃げると、犬が追いかけたくなってしまうからです。
犬が動くものを追いかけるのは野性的な行動であり、狩猟本能や習性によるものなのです。
2.地面に穴を掘る
犬が地面に穴を掘るのは野性的な行動です。
犬が野生であった頃、地面に穴を掘り、巣穴を作って生活していました。犬にとっては寝床であり、子育てをする場所でした。
そして犬が地面に堀った穴は、狩りで得た食料を貯蔵しておく場所でもありました。野生の犬は毎日必ず食料が得られるとは限りません。悪天候であったり、狩りに失敗したりすることがあるからです。
地面に穴を掘るだけではなく、クッションやベッドをホリホリすることも同じく野性的な行動です。地面に穴を掘って巣穴を作り、生活していた頃の名残なのです。
現代の犬の場合、ホリホリするのは「寝床づくりのため」と言われていますよね。
3.おしっこをかけてマーキングする
犬がおしっこをかけてマーキングするのは野性的な行動です。
マーキングをするのは未去勢のオスだけではありません。去勢済みのオスもおしっこをかけてマーキングすることがありますし、メスにもおしっこをかけてマーキングする行動が見られることがあります。
犬がマーキングをすることには、以下のような意味が込められています。
- 「ここは私のテリトリーだ!」と主張するため
- 「僕は強い犬ですよ!」とアピールするため
- 「こんにちは」「ここを通りましたよ」と挨拶を残すため
- 他の犬が残したメッセージに「確認しました」と返事を残すため
自宅の室内のあちこちにマーキングをされて困っている、という飼い主もいらっしゃるのではないでしょうか。縄張り意識が高く、「家や家族を守りたい!」という気持ちがあるのだと思います。
おしっこをかけてマーキングするのは犬の野性的な行動であり、やめさせることは難しいと思います。去勢手術をすれば100%なくなるというものではないのです。
4.飼い主に従って共に行動する
犬が飼い主に従って共に行動するのは野性的な行動です。飼い主のことを群れのリーダーとして認めているという証拠でもあります。
群れで生活する動物である犬は、リーダーに従って行動することが最も安全であると考えています。移動する時も狩りをする時も常にリーダーや群れの仲間と一緒です。飼い主が出かける時、自分も一緒に行きたがるのはこのためです。
お留守番が上手にできることも同じ理由で、飼い主に与えられた環境で、飼い主に従ってお留守番をすれば大丈夫、と考えているのです。
飼い主に従って共に行動するのは、犬が群れで生活する動物であるがゆえの野性的な行動なのです。
まとめ
犬がよくする野性的な行動を4つ解説しました。
- 動くものを追いかける
- 地面に穴を掘る
- おしっこをかけてマーキングする
- 飼い主に従って共に行動する
犬の野性的な行動にお困りの飼い主もいらっしゃると思いますが、野性的な行動であるからこそ、しつけでは解決できないこともあります。つい叱りたくなってしまうかもしれませんが、叱っても改善されることはほとんどありません。
うちの愛犬もお散歩中に猫を追いかけてしまう行動があったのですが、「猫ちゃんもお散歩してるんだね~」など声をかけるようにしました。今も猫を見るとテンションが上がってしまいますが、追いかけることはなくなりました。
少しでも和らげるための対策を始めてみるとよいと思います。