犬への愛情不足がもたらす『5つの暴力行動』
もともと集団で行動していた犬たちにとって、家族である飼い主からの愛情はとても大切です。飼い主からの愛情が不足していると強いストレスを溜め込んでしまい、体調不良になったり問題行動に走る犬も少なくありません。
ここでは、犬への愛情不足がもたらす暴力行動を5つご紹介するので、こうしたサインが見られる場合は、早めに対処しましょう。
1.おもちゃやクッションを噛んで破壊する
今まで問題行動をあまり起こさなかった愛犬がある時期から、おもちゃや置いてあるクッションなどを噛んだり振り回したりして、破壊するといった行動を見せていませんか。
犬は飼い主からの愛情が不足していると感じるとストレスを溜め込みます。そのストレスを発散するために、本来犬が持つ本能的行動の1つである「噛む」という行動に出るのです。
2.家具を噛んで傷つける
おもちゃやクッションといった比較的柔らかく壊しやすい物を噛んだ後、それでもストレスが発散されない場合は、より強度の高い硬いものを噛もうとする傾向にあります。
そのため、家具やドアなどを噛んで傷つけたり、ひどい場合は破壊してしまうこともあります。家具やドアなどの硬い物を噛んでしまうと犬の歯や口内、顎にも負担がかかるので、早急に対処しましょう。
3.人や他の犬に対して噛み付く
犬によってはストレスから愛情を注いでくれない飼い主に当たったり、不信感から他の人や犬に対しても攻撃的な態度をとるようになる犬もいます。行動の1つとして、人や他の犬に噛み付くといった行動に出ることがあるのです。
今までお利口にしていた犬も、あまりにも飼い主に構ってもらえず不信感が募ると、飼い主に対して攻撃的になる、あるいは人に対して攻撃的になるといった変化を見せる犬は少なくありません。
この場合、むやみに近づいてしまうと噛まれてしまい怪我をする恐れがあるため、信頼できるドッグトレーナーさんの元で指導を受けながら、少しずつ信頼を回復していく方法がオススメです。
4.吠える行為が頻繁に見られるようになる
飼い主からの愛情不足を感じている犬は、本来犬が持っている本能的行動の1つである「吠える」という最終手段を使い、飼い主に要求を訴えることがあります。
そのため、「ある時期から突然無駄吠えするようになった」と感じて悩む飼い主も多いですが、実際は「かまって」というアピールに気付かれず、最終手段として必死に訴えているケースが多いです。
「吠えてもかまってもらえない」ということを教えつつ、「吠えるのをやめるとかまってもらえる」「吠えなくても甘えられる」ということを実感させることが大切です。
5.収納場所から物を強引に取り出し散らかす
おやつを収納している棚やゴミがたくさん入ったゴミ箱など、あらゆる収納場所から物を引きずり出し、周囲を散らかしてしまう…という問題行動も、愛情不足による暴力行為である可能性が考えられます。
こうした問題行動をある日突然起こす場合は、何らかの原因があります。今まで我慢してきたストレスが爆発し、「飼い主にかまってもらいたい」という強い欲求により、理性をコントロールできなくなっていると思われます。
犬が攻撃的に…改善する方法は?
こうした問題行動とも言える暴力的な行動を起こすようになった場合、飼い主の愛情不足によるストレスが爆発してしまっている状態だと考えられます。
主に、こうした問題行動自体には反応を見せず黙々と対処し、別のタイミングでしっかり愛犬とだけ向き合いながら、スキンシップをとったりおもちゃを使って遊んだり、ブラッシングをしながらマッサージをしたりといったコミュニケーションをとりましょう。
一度こうした強いストレスを感じてしまうと、すぐに改善することは難しいです。数週間、数ヶ月、今まで愛情が不足していた期間や犬の性格によっては、年単位の時間を要することもあります。根気強く愛犬に愛情を注ぎながら信頼関係を再構築していきましょう。
噛むといった直接的な攻撃行動を見せるようになっている場合は、飼い主だけでは改善が難しい事例も多いです。その場合は、信頼できるドッグスクールやドッグトレーナーさんの手を借りて、一緒に正しい方法で信頼関係を構築していきましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬への愛情不足は、犬に対して様々な悪影響を及ぼします。今回は問題行動を中心に紹介しましたが、ストレスは健康にも直結する重要な問題です。毎日できるだけ多く愛犬とコミュニケーションをとる時間を作りましょう。