犬の排泄の仕組みとは
おしっこ(尿)の元は血液で、腎臓で老廃物と余分な水分をろ過して作られます。ろ過されて出来た原尿(水分と老廃物)は、尿細管という細い管を通過する際に原尿中の必要なものは体内に再吸収され、最終的に腎盂という部位に原尿が集められます。そして原尿に含まれている水分のほとんどが再吸収され、尿となります。
その尿が尿管という管を通って膀胱にたまり、最後は尿道から体外へ排出される仕組みです。
通常、尿は膀胱で貯蔵され、容量いっぱいになると尿意が起こっておしっこをする、という行動になるわけです。膀胱に半分ほどたまると(そろそろおしっこがしたいな…)という尿意を感じるようです。
成犬なら4時間~10時間ほど我慢できる子もいますが、子犬の場合はこの感覚が未熟で我慢ができないため頻繁におしっこをしてしまいます。
一般に健康な犬の場合、一日に体重1キログラムあたり25ミリリットルから40ミリリットルほど、といわれています。
おしっこをする直前にする行動
生きていくうえで必要な「排泄」ですが、人と一緒に暮らす犬にとっては「トイレの場所を覚える」ことも重要なポイントです。
子犬を飼い始めてすぐに直面するのが、このトイレトレーニングではないでしょうか。
言葉が通じないのでなかなか大変と思われがちな「トイレトレーニング」ですが、ただなんとなく「ここでおしっこして!」と教えるより、犬のタイミングに合わせた方法を取り入れるとすんなり覚えてくれるかもしれません。
そのタイミングをつかむためには、犬たちが「おしっこの前にする行動」を知っておくと良いでしょう。
1.ソワソワした様子で歩き回る・においを嗅ぎまわる
私たち人間も、尿意や便意を感じると妙にソワソワモジモジした感じになります。犬たちも同じで、なんとなく落ち着かない様子でうろうろ歩き回って時に地面(床)のにおいを嗅いだりし始めます。子犬の場合はなぜか興奮して走りだすこともあります。
前のおしっこの時間から「そろそろかな」と思うタイミングであれば、トイレの場所へ誘導したり連れて行ったりしてみましょう。うまく排泄できたらたくさん褒めてあげてくださいね。
2.同じ場所でくるくるまわりだす
子犬も成犬もソワソワして歩き出したかと思うと、においを嗅ぎながらくるくると同じ場所で回りだすことがあります。そして少しずつ腰をかがめていく素振りが見えたら、これは排泄のタイミングです。
くるくる回っているとその直後に腰を下ろして排泄をするので、トイレの場所まで間に合わないことが多いのですがその場合はさっとお尻の下にトイレシーツを差し込んであげると良いかもしれません。この時も、うまくシートの上でできたら思い切り褒めてあげましょう。
まとめ
今回は、犬のトイレ前の行動について解説しました。今回ご紹介した他にも、個性的な動きやしぐさで「おしっこ」を教えてくれる犬もいます。
愛犬がこのような行動をしたときは、前の排泄の時間からタイミングを見計らってトイレへ誘導してあげてください。
うまくトイレシーツやトイレの場所でできたときに思い切り褒めてあげれば、すぐにトイレを覚えてくれるようになるでしょう。