犬のマウンティングとは
「マウンティング」という言葉自体は、見栄を張り相手よりも優位に見せる言動や行動を意味していますが、本来は動物の腰振り行動のことを示しています。
犬以外の多くの動物も行う「マウンティング」は他の犬や人、またクッションなどに前脚で抱きつき腰を振る動き。交尾の際の雄犬の動きと同じような動きですが、性的な心理や理由だけでマウンティングを行う訳ではありません。
マウンティングは、子犬から成犬へと成長していく中で動物としては自然な行動ではあるのですが、他の犬や知らない人にしてしまうのは良いことではありません。犬がマウンティングする心理や理由、止めさせる方法を確認していきましょう。
犬がマウンティングする心理・理由3選!
1.遊んでいる
犬にとってマウンティングをすること自体が遊びの一種になることも。遊びにお誘いする時にマウンティングをすることもありますし、飼い主さんや犬のお友達と遊んでいる最中に楽しくなって、興奮しマウンティングしてしまうこともあります。
飼い主さんとのコミュニケーションタイムには「ヨシッ!一緒に遊ぼうー!」とマウンティングすることもあるので、決して悪意があるわけではありません。
愛犬からマウンティングされた時に、止めることなく遊びのお誘いに乗ってしまうと「マウンティングすると楽しいことがある」と学習してしまい、マウンティングすることが癖になってしまうこともあります。
2.優位性を示している
相手に対して「自分のほうが強い」という優位性を示すために、マウンティングをすることもあります。
犬同士で遊んでいる最中にマウンティングが始まると、遊んでいるのか優位性を示しているのか認識が難しくなると思いますが、同性同士でマウンティングしている場合はこの理由になることが多いように思います。
3.興奮している
犬は「喜び」「楽しい」「怒り」など様々な感情で興奮してしまう動物です。この興奮の状態がマウンティング行為に繋がることもあります。
長時間のお留守番を頑張った後に飼い主さんの帰宅に大喜びしてマウンティングしてしまう、また遊んでいる最中に楽しすぎて興奮してしまうなんてこともありますよね。興奮した気持ちを抑えきれずに思わず出てしまう行動のひとつとも言えます。
腰振りをやめさせる方法は?
犬がマウンティングをする心理や理由は様々です。また犬の行動として、ごく自然な行為でもあるので叱ることだけで止めさせるのは難しいと思います。心理や理由、状況により飼い主さんがしっかりと行動を制御してあげましょう。
1.自宅でのマウンティング
ご自宅内での飼い主さんへのマウンティングは、遊んでほしい時や「嬉しい」「楽しい」など、気持ちの高まりから興奮して行うことが多いと思います。悪意ある行為ではないですが、許していると癖になってしまうので止めさせましょう。
マウンティングされた時は基本的に無視をするのが一番です。前脚をかけられたら振りほどいて立ち上り無視をする。それでも止めない時は愛犬を置いて別室に移動してしまいましょう。
犬は家族でもある飼い主さんに無視をされるのはとても辛いこと。マウンティングをすると嫌なことが起こると学習してもらいましょう。
また、クッションやヌイグルミなど柔らかくフカフカした物にマウンティングをする犬も少なくありません。「マウンティングをしない癖」をつけるためにも、愛犬がマウンティングしてしまう物は愛犬自身では取ることが出来ない場所に置いておきましょう。
2.お散歩中のマウンティング
基本的にはご自宅内で「マウンティングをしない癖」をしっかりとつけたうえで、呼び戻しや「ノー」「ダメ」などのコマンドでマウンティングを制御できるのが一番ですが、しつけが入るまでは難しいと思います。
しつけが入るまでのお散歩中のマウンティングは、飼い主さんがしっかりとリードして下さい。他の犬や知らない人にマウンティングをしそうになったらリードを引いて愛犬の行動を止めましょう。咄嗟に叱ると「構ってくれた」と勘違いしてしまう犬もいるので無言の圧力で行ってください。
まとめ
犬にとってマウンティングは本能的な行為でもあるので完璧に止めさせるのはなかなか難しいものでもあります。
マウンティングをしない癖をつけることが出来ても、忘れたころに一生懸命クッションにマウンティングしているなんてことも当たり前のようにあります。その都度しっかりと「してはイケないこと」のひとつだと教えてあげましょうね。