1.自分を責めてノイローゼに陥る
愛犬を亡くしたときに、悲しみを感じるだけでなく、さまざまな理由から自分自身を責めてしまう飼い主さんは少なくありません。「もっと早く病気に気付いていたら…」「もっとしてあげられることがあったのでは…」など、後悔が残ると悲しみや心のストレスは増幅し、長引いてしまいます。
また、そうした強いストレスによって、精神的なバランスが崩れてふとした拍子に涙が止まらなくなったり、イライラしたりと感情のコントロールができなくなることがあります。さらに、そのストレスが原因で胃に痛みを感じたり、呼吸困難に陥るなど、ノイローゼ状態になることもあるでしょう。
2.眠れない、食事が取れない
ペットロスの症状として、悲しみや後悔といった気持ちの問題だけでなく、不眠や摂食障害といった身体的なトラブルを招くことも少なくありません。
大切な愛犬を亡くしたことで大きなストレスを感じて、ひとりで悲しみや後悔を抱えて必要以上に考え込んでしまうと、眠れなくなってしまうこともあるでしょう。1日眠れない、という状況であれば大きな問題にはなりませんが、慢性的な不眠に陥ってしまうと日常生活に支障をきたす恐れもあります。
また、深い悲しみで食事が取れなくなってしまったり、現実を忘れたいという気持ちから過食状態になってしまったりするかもしれません。
3.無気力でうつ状態になる
愛犬が亡くなってしばらくは、悲しい気持ちをはじめ、自分や周囲への怒り、後悔などさまざまな感情が生まれて混乱することもあると思います。こうした感情は、大切なものを失ったとき、多くの人が感じるものですが、大抵は時間の経過とともに少しずつ薄れて行くものです。
しかし、ペットロスに陥ると、無気力になって感情を閉ざしてしまうことがあります。仕事や家事、人間関係に対して興味を失ってしまったり、やる気を失ってしまったりして、生活に支障が出るかもしれません。
そうしたうつ状態は、自然に回復することもありますが、放置することで症状が重くなったり、数年に及ぶほど長引いたりすることも。愛犬を失ってからしばらく時間が立っても、無気力な状態が続く場合は、カウンセリングを受けることをお勧めします。
4.幻聴や幻覚が起こる
少し前までいつもそばにいた愛犬が、突然生活の中からいなくなってしまうと、強烈な寂しさを感じることでしょう。そして、思い出を振り返るために写真や動画をくり返し見ることもあると思います。
そのように思い出に浸り、たくさん泣いたり家族と話したりすることで、少しずつ気持ちが軽くなることもあるでしょう。そして、愛犬の死を少しずつ現実として受け入れられるようになるとも考えられています。
しかし、ペットロスが深刻な状態にあると、愛犬の声を幻聴で聞いたり、姿や気配を幻覚で見たりするようになることも。このような状況になった場合は専門家に相談したほうがよいでしょう。
まとめ
大好きで大切な愛犬を失ったとき、深い悲しみや強いストレスを感じて、ペットロスに陥ってしまうことがあります。もちろん、心が弱いからペットロスになるというものでもありません。
残念ながら日本ではまだまだペットロスに対する理解が進んでおらず、周囲の人の声で余計につらい思いをしてしまうこともあるかもしれません。ペットロスは、無理をすることで悪化してしまうことがあるので、悲しいときは思い切り泣き、心を開放してあげることはとても大切です。
こちらで紹介したような症状に陥った場合も、つらい気持ちを無理に押し込めたり隠したりせずに、周囲の人にヘルプを出してみてください。