リードで動きを制御する
散歩中に犬を怖がる子供や人間が目の前で逃げたとき、ワンちゃんは野生の本能が働いて対象者を物凄いスピードで追いかけていきます。逃げる人間は追いつかれないように更にスピードを上げますが、これは逆効果です。犬は対象者を捕まえるまで、ずっと走り続けます。
このようなトラブルに陥ったときに、飼い主ができることはリードをしっかりと掴んで、愛犬の動きをコントロールすることです。
例えば、犬が相手に飛びかかりそうになったとします。そうしたら、リードを強く引いて「相手を追いかけてはならない」と強い口調で犬に語りかけましょう。犬は飼い主の表情や声色で、自分に何を伝えようとしているのかを理解することができます。なので、行動を制するだけではなく語りかけは非常に重要な役割を担っています。
犬が起こすトラブルを未発に防ぐ方法は、愛犬が逃げる人を追いかけようとしたら、まずはリードを強く引っ張り、人間は追いかけてはいけないと強い口調で説得することでトラブルを防げます。
コマンドで犬を制御する
犬の躾のために重要な要素とも言えるコマンドと言われる言葉があります。例えば、「おすわり」や「待て」と言ったような言葉がコマンドと言われています。
外出中に犬の行動をリードだけで制止するのは、難しいケースがあります。そのため、犬の行動をコントロールする呪文のような感覚で、ワンちゃんを訓練しておくといざという時に役立ちます。
特にコマンドの中でも「待て」は、外出中に愛犬がトラブルを起こしそうになった際に役立ちます。犬の気持ちを落ち着かせたり、興奮状態を抑えられたりする効果も期待できます。よって、他の躾が上手くいかなくても「待て」だけは、愛犬に覚えさせた方が事故や怪我に発展しにくいと考えられます。
なぜ犬は動くものを追いかけるのか
なぜ犬は逃げる人間や動く物をしつこく追いかけるのかと言うと、犬は狩猟で生活を立てていた過去があります。なので、動く物を執拗に追い立てるのはその習性の名残です。特に無作為に動くものよりも、明らかに犬と距離を置いて動いているものの方を、より追い立てる傾向があります。
つまり、犬が逃げる人間やボールなどを追いかけるのは、獲物を捕らえなければならないと言う狩猟本能があるからだと言えます。犬の狩猟本能は、訓練や運動不足解消のためにはなくてはならないものですが、時には相手に強い恐怖心を与えます。同時に痛い思いをさせてしまう可能性も潜んでいるのです。
なので、飼い主は犬が元々狩りをしていた過去を理解した上で、犬たちが人間社会に適応できるようにトレーニングしていかなければならないことが分かります。
一方で、ボールなどのおもちゃはどんなに追いかけても問題はありません。しかしながら、幼い子供やお年寄りなど力の弱い人間を追いかけ回すのは、犬の問題行動のひとつです。適切な躾を行っていれば、大きなトラブルになることはないので、犬の行動を制御できるように準備を整えてから外出をしましょう。
まとめ
散歩中に急に愛犬が人間を追いかけるのは、一見困った行動のように見えます。しかし、犬にとっては昔から備わっている狩猟本能に基づいて行動しているだけです。犬は力加減を調整することができません。万が一にも犬が人間を追いかけて噛み付いてしまった場合、相手に大怪我を負わせてしまう可能性が高いです。
犬の本能や習性は思わぬトラブルに発展してしまう場合もあるため、飼い主は彼らの行動をある程度コントロールしなければなりません。そのために必要な道具や躾などの準備を十分に備えておきましょう。そうすれば、犬の行動によって起きるトラブルは未然に防ぐことが可能です。