愛犬をほめていますか?
怒られ続ける犬が急増中
ここ数日の愛犬と過ごした時間を思い出してみてください。そのときに、愛犬をほめた回数と叱った回数を思い出してみてください。きっと、叱ったことは思い出せても、ほめたことがなかなか思い出せないと思います。
実際にこのようなケースはとても多く、叱られることが専門の愛犬がとても多いのが事実です。その原因は、愛犬が悪いことをしたら目につきやすく叱るのですが、良いことをしたら当たり前と受け止めて、放置してしまうからなのです。
ほめることは愛犬の正しい行動を導き、愛犬と飼い主さまの絆をより深め、ドッグライフを充実させます。ぜひ今日からほめ上手な飼い主さまになってみてください。
犬にほめ言葉を覚えてもらおう
愛犬は非言語動物といい、言葉を理解できません。なので「いいこ」や、「よし」などのほめ言葉を理解してもらうには、愛犬にその言葉を使ったら良いことがあると理解してもらわなくてはいけません。ほめ言葉を覚えてもらう方法は、ほめ言葉を使った後にすぐ良いことを愛犬に経験させてあげてください。
例えば「よし」と言った後に大好きなおやつをあげる、「いいこ」と言った後に笑顔で遊んであげるなどが効果的な方法です。
これを繰り返していくと、「ほめ言葉」=良いことや楽しいことがおきると愛犬は理解し、ほめ言葉を飼い主さまが使ったら、正しい行動をしたのだと理解していきます。
ほめ言葉を使うときのコツは、無理のない程度に高い声でほめることです。これはどういうことかというと、愛犬たちがふだん使っている良いことと悪いことを判断する材料のひとつでもある、愛犬の声にヒントがあります。
愛犬は怒っているとき、威嚇しているときに低いうなり声をだします。逆にうれしいとき、楽しいとき、甘えているときなど高い声をだします。低い音=望ましくないこと、高い音=望ましいことと愛犬は判断します。
低い声で「いいこ」と言われても、うなり声と勘違いされてしまいやすいので、ほめるときは少し高めの声で「いいこ」と言ってあげると、より愛犬はほめられていると理解しやすいのです。
「叱る」と「ほめる」は必ずセットで使いましょう
まず悪い例をあげてみます。
- 来客がありチャイムが鳴った。愛犬が吠えたので、「いけない!」と叱った。
- すぐに吠え止んだが、そのまま来客を迎えた。
- 来客が帰るときまた吠えたので、「いけない!」と叱った。
- 今度は吠え止まなかったので、サークルに閉じ込めた。
- 愛犬が吠え止んだが、そのままサークルにしばらく入れた。
実際にこのようなケースがとても多いのが事実です。
では次に、良い例をあげてみます。
- 来客がありチャイムが鳴った。愛犬が吠えたので「いけない!」と叱った。
- すぐに吠え止んだので「いいこ」とほめた。
- 来客が帰るときまた吠えたので、「いけない!」と叱った。
- 今度は吠え止まなかったので、サークルに入れたら静かになったため、「いいこ」とほめて外に出した。
さて悪い例と何が違うのでしょうか?悪い例の場合、愛犬は怒られ続けて終わっています。
文字にすると、罰が連続していることがわかりやすいと思います。
良い例の場合は、怒られた後に正しい行動をしたらほめています。これがとても大切なのです。叱った後に、1秒でも正しい行動をしたらそれを必ずほめてあげてください。
叱るだけではなく正しい行動を愛犬に教えてあげると、愛犬は飼い主さまが何を望んでいるのか理解しやすくなります。
この例ですと”吠えない”が正しい行動です。このように望ましくない行動をマークする叱る言葉と、正しい行動をマークするほめ言葉は、必ずセットで使います。
まとめ
ほめ言葉は、愛犬の学習速度を速める効果や、飼い主さまとの信頼関係を築く魔法の言葉です。ふだんできていることでも、愛犬が良いことをしたら「いいこ」などのほめ言葉を使うと、その行動がより強化され定着します。
愛犬と楽しいドッグライフを過ごすためにも、今まで叱ってばかりいたのなら、今日からはぜひほめ上手な飼い主さまになってみてください。