1.「大好き♡」「可愛い♡」
みなさんは、愛犬とスキンシップを取っているときなどに意識せず「かわいいな~」「大好き♡」といった言葉を発していることはありませんか?
犬はこの言葉の意味自体は理解できなくても、しゃべっている飼い主がにこにこと笑っていたり、優しくなでてくれたりするため、うれしい気持ちになります。
犬は大好きな飼い主がにこにこと機嫌よくいてくれることやスキンシップを取れることに喜びを感じます。そして、「大好き」「可愛い」などの言葉を発しているとき、飼い主は笑顔でいてくれるので、その言葉自体を好きになるのです。
2.「すごい!」「上手!」
犬のしつけやトレーニングをしているときなどに、「すごい!」「上手!」などといった言葉でほめることがあると思います。犬はこうした言葉を言われているとき、とても誇らしい気持ちになるようです。
それは、自分がした行動に対して、飼い主がポジティブな反応を示してくれているから。つまり、「自分がしたことで飼い主が喜んでいる!」と感じることができるのです。それは人間と長年パートナーとなって仕事を行ってきた犬だからこそ、感じられる感情なのかもしれません。
犬は、飼い主に「すごい!」といった言葉で褒められると、自分の行動が認められたと感じられます。元々猟犬や作業犬として活動してきた犬種にとって、飼い主に認めてもらうことは、漠然と可愛がられること以上にうれしいことだと考えられます。
日本人は、犬のしつけの場に置いて、欧米人に比べて感情を込めてほめることが苦手だとされています。気恥ずかしさもあるかもしれませんが、犬に伝わるように大げさなほどたっぷりとほめてあげましょう。
3.「えらいね」「いいこだね」
「えらい」「いいこ」という言葉は、「すごい」というほめ言葉と使うシーンが似ているかもしれません。しかし、この言葉は、犬が苦手なものを頑張って克服したときや、おりこうでいられたときなどに掛けられることが多いと思います。
苦手な動物病院で注射が終わった後に「えらいね」となでてもらったり、いつもは吠えてしまうシーンで静かにしていたら「いいこだね」とほめてもらったり。こうしたことをくり返すと、犬は自分の行動を飼い主がしっかりと見てくれているということを理解できますし、頑張ることへのモチベーションを持つことができるのです。
犬にほめ言葉は伝わっている?
犬は言葉の意味そのものを理解できないと考えて、声掛けをあまり意識していない人もいると思います。
しかし、人間と一緒に暮らしている犬は、飼い主の感情を表情や声のトーン、状況などから言葉が持つニュアンスを理解できるようになります。意識をしていなくても、「だめ!」というときには険しい表情に、「可愛い」というときには穏やかな表情になっているでしょう。そうしたことの積み重ねで、犬は言葉の持つ意味を少しずつ理解することができると考えられています。
そのため、犬に言葉を伝えるときには、その意味が伝わりやすいようなトーンや表情を意識して言葉を発するようにするといいでしょう。
まとめ
犬が大好きな飼い主にほめ言葉をかけてもらうと、幸福感や満足感を得られます。それは、ほめてくれるときの飼い主が、優しく穏やかな雰囲気に包まれているからです。また、飼い主が喜びの感情とともにほめるときは、犬も誇らしさを感じることができます。
犬は飼い主の表情やボディランゲージをよく観察していて、そこから言葉に含まれる感情を読み取ります。犬に言葉は通じないなどとは思わずに、たっぷり愛情を込めて話しかけてあげてくださいね。