犬が膀胱炎になっている時の症状は?7つのサインと治療・予防方法

犬が膀胱炎になっている時の症状は?7つのサインと治療・予防方法

愛犬がおしっこをするときにいつもと違う様子の場合、膀胱炎を発症しているかもしれません。膀胱炎は犬種や性別を問わずに発症の恐れがある病気で、再発を繰り返すこともある厄介な病気です。この記事では膀胱炎の症状やサイン、予防法についてご紹介します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

愛犬をチェック!こんなサインは膀胱炎の可能性が

おしっこをする犬

何気ない生活や仕草の中に膀胱炎のサインは隠されています。下記のような仕草や行動がみられたら、膀胱炎を発症しているかもしれません。

  • おしっこの出が悪い
  • 頻繁にトイレに行きたがる
  • 一回の排尿の量が少ない
  • トイレ以外の場所でおしっこをする
  • おしっこ中に痛みがあるため、鳴き声をあげる
  • おしっこに血が混じる(血尿)
  • おしっこの姿勢をするが、出ないことがある

愛犬の様子に少しでも違和感を感じたら、獣医師さんに相談してみましょう。

膀胱炎はどんな病気?治療方法とともにご紹介

検査される犬

膀胱炎は、膀胱の粘膜に炎症が起きた状態をいいます。炎症の原因はストレスや細菌感染、膀胱結石、膀胱腫瘍、ケガなどさまざまなものが考えられますが、細菌感染によるものがほとんどといわれています。

通常は体の免疫反応や防御反応により細菌の侵入を防ぎますが、さまざまな原因により細菌が尿道から体内に侵入し、膀胱内で増殖します。

しかし、オスよりもメスの方が膀胱炎を発症しやすい傾向があります。メスの場合は尿道と肛門が近いので、おしりの周りをなめてお手入れする際に腸内細菌が尿道に侵入することがあるためです。また散歩中の排泄の際には、尿道が地面に近いことも理由の一つとして考えられます。

膀胱炎は全ての犬種が発症する可能性がある病気ですが、遺伝的に膀胱結石ができやすい犬種としてはシュナウザーやダルメシアン、ウェルシュ・コーギー・ペンブローグなどが挙げられます。

動物病院による治療は、エコー検査や尿検査により膀胱炎の原因を特定します。発症の原因が細菌感染の場合は、抗生剤の内服が施されます。膀胱結石の場合は療法食が処方され、場合によっては外科手術により結石の除去を行うこともあります。

治療を始めて症状が軽くなってきたからといって途中でやめてしまうと、その後も繰り返し炎症が起こり、結果的に治療が長期間に渡る恐れがあります。動物病院で処方された内服薬や療法食は最後まできちんと服用するようにしましょう。

膀胱炎を予防するには?

走り回る犬

膀胱炎を予防するには、普段から下記のことを心掛けることが大切です。

  • 肥満にならないように気を付ける
  • 愛犬の尿の様子を知っておく
  • 排尿や排便後はきれに拭き取り、清潔を保つ
  • 尿道や肛門の周辺の被毛は短くカットする
  • 定期的に尿検査をし、結石ができていないか確認する

肥満になると体を動かすことが憂鬱になり、トイレにも行きたがらなくなります。それにより膀胱炎のリスクが高まるため、日頃から愛犬の体重管理や食事管理には十分に気を配りましょう。

また、愛犬のおしっこの色やニオイ、頻度などを知っておくことも膀胱炎の予防につながります。尿の色がいつもより濃い、血が混じっている、強烈なニオイなど、いつもと違う状態がみられたらすぐに獣医師さんに相談してみましょう。

また前述でご紹介したように、メスは尿道と肛門が近いので発症のリスクが高い傾向にあります。また長毛種の場合は被毛に尿や便が付き、それが尿道に接触して細菌が侵入することもあります。そのため、排便や排尿後はきれいに拭き取ることが膀胱炎の予防につながります。

まとめ

トイレシートに乗る犬

膀胱炎は泌尿器系の病気の中で最もかかりやすい病気で、慢性化や再発の恐れもある厄介な病気です。日頃から膀胱炎の予防を行い、膀胱炎のサインがみられたらすぐに動物病院で診てもらいましょう。

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