すぐに様子を確認!犬が痛みを感じている時にする仕草5選
犬は言葉で「痛い」「体調が悪い」と伝えられないため、飼い主が仕草や行動、様子の変化などから察してあげる必要があります。ここでは犬が痛みを感じている時によく見られる仕草を5つご紹介します。
1.足が地面に着かないように歩いている
足裏や足の関節など足周辺に痛みを感じている時、足がなるべく地面に着かないように軽く上げ、ひょこひょことおかしな歩き方をすることがあります。
肉球が痛んでいたり、足の関節、足の付け根が傷んでいる時によく見られるため、一過性ではなく数日間にわたって続くようであれば、病院で診察してもらう必要があります。
2.上体を伸ばしお尻をあげるようなポーズを見せる
「う〜ん」と伸びするように上体を伸ばし、お尻をあげるようなポーズを犬が見せることはよくあります。しかし、一時的なポーズではなくそのまましばらく同じ姿勢で過ごしている場合は、お腹を圧迫しないようかばっている可能性があります。
以前、SNSでも「祈りのポーズ」として話題になっていたポーズですが、このポーズを見せるときは腹痛や膵炎、他にも緊急性の高い病気が隠されていることがあります。そのまま放置せず病院で診てもらいましょう。
3.同じ部分を執拗に舐めたり嗅いだりしている
体の同じ部分を執拗に舐めたり嗅いだりする行動を繰り返している場合は、その部分に違和感を覚えていたり、痛みを感じていたりすることが多いです。
犬たちはあまり表情が変わらないため、わかりにくいかもしれません。しかし、こうした仕草で「ここが痛いよ」「なんだか気になるな」とアピールしています。ちょっとした変化に気づき、患部の様子を確認したり必要に応じて病院で治療してもらいましょう。
4.体の同じ部位を床に擦り付ける
犬によっては、痛みを感じている体の部位を床や壁に擦りつけることで、どうにか痛みを紛らわしたり緩和させたりしようとすることがあります。
床や壁に擦りつけることで余計に痛みが増してしまい、その後はじっと同じ場所から動かず休んでいたり、舐めたり嗅いだりする様子が見られるようになることも少なくありません。
このようにいつもは見られない行動や仕草から「何か違和感を覚えているのかな?」といち早く察してあげることも大切です。病気の早期発見は、重症化を防ぐことにつながるので飼い主が異変を感じたら行動に移しましょう。
5.ごはんを食べるときに口の片側だけで噛む
ごはんを食べるとき普段は勢いよくガツガツと食べているのに、なぜか今日はゆっくり少しずつ食べている…という異変を見ると気になりますよね。この時、よくよく食べ方を観察してみると、犬が口の片側だけでごはんを噛んでいることがあります。
この場合、ごはんを噛んでいる側とは反対側の口内に歯の痛みや口内の皮膚の痛み、歯茎の痛みを感じている可能性が高いです。虫歯や歯周病などが考えられるので、一度病院で診察・検査をしてもらいましょう。
【部位別】ケア方法や治療方法を紹介
ここからは犬が痛みを感じやすい部位別に、ケア方法や実際に治療する際の方法をご紹介します。基本的に少しでも異変を感じたら独断で対応しようとせず、まずは病院へ行き、正しいケア方法や治療を行ってもらうことを優先してください。
1.足の痛み
足の痛みを感じている様子が見られた場合は骨折や捻挫、脱臼などの可能性が疑われます。そのため、まずは病院へ連れて行きレントゲンや検査を受けることをオススメします。
病院では注射で鎮痛剤を投与してもらったり、痛みを感じる部位を固定してもらったりといった治療が行われることが多いです。また、家で投与する内服薬やサプリメントが処方されることもあります。
家では獣医師の指示に従った治療法やケア方法を継続しつつ、痛みを感じている様子を見せている時には足を優しくさすってあげるなど、精神的なケアを施してあげましょう。
2.お腹の痛み
犬の腹痛には様々な原因が考えられます。しかし、あまりにも激しく痛そうな様子を見せたり、血便が見られたりする場合は緊急性が高いので、早急に病院へ連れて行きましょう。膵炎や異物による消化管閉塞、胃捻転の場合は命にかかわります。
お腹の痛みには、まず検査や診察をした上で病気に応じた適切な治療が行われます。点滴や投薬治療に加え、抱えている病気によっては外科手術などが検討されるケースも少なくありません。
また、薬の処方や家で行うマッサージ方法、さらに絶食を指示されるなど、その犬の状態に合わせた家での過ごし方やケア方法を教えてもらえるため、獣医師の指示に従うようにしてください。
3.口の中の痛み
口の中に痛みを抱えている場合は、歯周病などが考えられます。これらは放置していると悪化してしまい、細菌が体の他の部位にまで達してしまう恐れがあります。したがって、なるべく早めに歯に強い動物病院へ連れて行き治療してもらいましょう。
基本的に犬の口の中を治療する際は、全身麻酔を行ってから施術します。そのため、高齢で口の中に異常が見つかった場合は、全身麻酔がリスクとなってしまうため、治療できない場合もあります。
全身麻酔下で歯石除去などの治療が行われます。このような治療を行い一旦口腔内をきれいにしますが、これは一時的な治療にすぎません。歯磨きなどの習慣を怠っているとすぐに歯石が付着し、歯周病を引き起こしてしまいます。家ではできるだけ毎日歯磨きを行い、歯垢が付着したままにならないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬の痛みは仕草や行動から飼い主が自ら察してあげることが大切です。病気の早期発見は、早期治療による重症化を防ぐことができます。愛犬に長生きしてもらうためにも、こうした「痛い」サインを見逃さないようにしましょう。