1.キャベツ・春キャベツ
キャベツは一年を通して市場に出回っていて、風味のくせも少ないため、多くの家庭で料理に使われていると思います。そして、犬にも分けてあげたことがあるという飼い主さんも多いのではないでしょうか。
また、キャベツは食物繊維が多いことなどから、愛犬のダイエットのために与えているということもあると思います。
キャベツには、「キャベジン」と呼ばれるビタミンUが豊富に含まれていて、胃粘膜の修復や肝機能のサポートをする働きがあるとされています。そのほかにも、ビタミンCやビタミンK、カリウム、食物繊維などが含まれていて、体の調子を整えてくれます。
犬に生のまま与える場合、消化不良から下痢を起こしやすいので、細かく刻んであげるといいでしょう。茹でたりすると栄養素が溶け出てしまうので、電子レンジで調理することをお勧めします。
とくに、3~5月に旬を迎える春キャベツは、水分が多く葉が柔らかいうえに、舌触りが良く甘みも感じられるので犬も好んで食べると思います。
2.アスパラガス
春に旬を迎えるアスパラガスも、犬に与えて問題のない野菜です。約90%が水分で、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。また、うま味成分でもあるアスパラギン酸や抗酸化作用のあるルチンなど、ほかの食材からは摂取しにくい栄養素も含まれています。
疲労回復効果や利尿作用、老化予防効果があるため、免疫力を高めたい老犬などにもおすすめの食材です。生のままでも火を通しても与えることができますが、皮はやや硬いので、細かく刻んであげるか薄くスライスしてあげるといいでしょう。
3.そら豆
そら豆には豊富な植物性たんぱく質のほか、ビタミンB群やビタミンC、カリウム、食物繊維などがバランスよく含まれています。疲労回復作用や抗酸化作用があり、季節の変わり目で疲れを感じやすいときの食事にもぴったりです。
犬にそら豆を与える場合は生のままではなく、一度茹でてから薄皮をはがし、小さめに刻みましょう。ペースト状にして与えると犬も食べやすいと思います。
アレルギーの起こりにくい食材ですが、絶対に起こらないというわけではないので、初めて与える場合は少量から試すようにしてください。
4.菜の花
冬から春へと季節が移り替わる頃に旬を迎える菜の花も、栄養豊富な野菜のひとつです。
抗酸化作用や解毒作用のあるイソチオシアネートや、老化予防や皮膚の健康維持に役立つビタミンC・E、βカロテン、カルシウム、食物繊維などが含まれているため、さまざまな年代の犬の食事に適しています。
ただし、ヨウ素の吸収を妨げる可能性のある成分が含まれているため、甲状腺疾患を抱えている犬に与えることは控えてください。また、シュウ酸による結石を心配する人もいますが、毎日大量に与える場合を除いて、それほど気にする必要はないでしょう。
5.たけのこ
程良い歯応えとうま味が魅力のたけのこも、春に最も美味しくなる野菜です。たけのこには体の調子を整えてくれるビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
栄養価の高いたけのこですが、アクのもとになるシュウ酸も多く含まれているので、必ず茹でてアク抜きをしてから与えましょう。そして、便通を促す食物繊維も豊富なので、与えすぎると下痢や腹痛を引き起こす可能性があるので与える量に注意しましょう。
ただし、たけのこは火を通していても消化しにくいため、一度にたくさん与えすぎないようにしましょう。また、細かく刻んだり、フードプロセッサーでペースト状にしたりすることをおすすめします。
まとめ
春には、さまざまな野菜が旬を迎えて、栄養をたっぷり含んで美味しくなります。
犬の食生活を豊かにして健康維持にも役立つ野菜がたくさんありますので、愛犬の体調を見て与え方に注意しながら上手に取り入れてみてくださいね。