1.「ワン!」と短くひと声鳴く
飼い主さんの方を向いて、愛犬が「ワン!」とやや高めの響く声で鳴くことはありませんか?このような鳴き方をするとき、犬は相手の気を引きたいと思っていることが考えられます。
何か伝えたいことがあるときに、相手の注意を引いて、自分に注目を集めようとしているのです。「ワン!」という声に反応した相手が自分のことを見たら、改めて「ご飯ちょうだい!」「散歩に行こう!」「もっとかまって♡」などの要求や希望を、ボディランゲージや行動で伝えようとします。
一度「ワン!」と吠える程度であれば、愛犬の意思表示やコミュニケーションを取りたいというサインなので、叱る必要はないでしょう。
ただし、鳴いたからといって、毎回愛犬のところまで行って犬の望み通りに対応すると、わがままになったり吠え癖が付いたりすることも考えられるので、必ずしもその後のコミュニケーションに応じる必要はありません。
2.「クーン」と甘えるように鳴く
愛犬が飼い主さんのそばや、飼い主さんから姿が見える場所で「クーン」と鳴いているのは、甘えたい気持ちのあらわれかもしれません。
「クーン」「キュンキュン」などといった不安げで甘えた鳴き方は、子犬が母犬に世話をしてもらうためにも出す鳴き方です。子犬の頃は自然とこのような鳴き方になり、それに反応した母犬に世話をしてもらったという経験から、大きくなっても誰かにかまって欲しいときや寂しいとき、不安なことがあるときなどにこうした鳴き方をするようになるのです。
長い時間ひとりで留守番をしていた犬などが、このような鳴き方で甘えてくると、とても可愛らしいと感じると思います。しかし、帰宅直後に甘えさせすぎると、留守番中との落差が激しく、より一層留守番への抵抗感を感じるようになる可能性があるので注意が必要です。
たっぷりコミュニケーションを取るのは、できるだけ犬が「甘えさせて」と鳴いて要求しているときではなく、お互いにリラックスしているタイミングがベストです。
3.「キャンキャン」と何度も鳴く
犬が甲高い声で「キャンキャン!」と鳴いているときは、「ワン!」とひと声吠えるのと同様に飼い主さんに何かを伝えようとしている場合が多いでしょう。
特に小型犬は普通に吠えても甲高く聞こえるので、注目を集めるためや何かを知らせたいと思っているときに「キャンキャン」と鳴くことがあるのです。
また、犬が意図せず「キャンキャン」と鳴くこともあります。それは、体に痛みや驚き、恐怖を感じたときです。足や尻尾を踏まれたときなどにそのような鳴き声を聞くこともあると思いますが、自分の身に危険を感じたときにこうした鳴き方をすることがあるのです。
身体を動かした拍子に「キャン」と鳴いたり、姿が見えない場所で鳴いていたりする場合は、足腰に痛みが発生していたり、どこかにぶつかったりしていることも考えられるので、ボディチェックをしてあげてください。
4.「ワオーン」と細い声で長く鳴く
飼い主さんの姿が見えなくなったときなどに、「ワオーン」と長く鳴くことがあります。これはオオカミの遠吠えに近いもので、仲間を呼ぶためや寂しさを紛らわせるために出している鳴き声だと考えられます。
飼い主さんが離れたときにこうした鳴き方をした場合、「どうしたの?」とそばに寄って行ってしまうと、このような鳴き方をする癖がついてしまうこともあるので注意しましょう。
また、家庭犬がこのように鳴くのは、ストレス発散のためや外から聞こえてくる音に呼応しているため、とも考えられています。
まとめ
犬にとって鳴き方は、気持ちや意思を表現するための大切な要素です。犬同士はもちろん、飼い主さんとコミュニケーションを取るためにも鳴き声を利用します。
この記事で紹介したことを参考に、ぜひ愛犬とのより良いコミュニケーションを取ってくださいね。