犬に絶対近寄らせてはいけないNGな場所3選!その理由を徹底解説

犬に絶対近寄らせてはいけないNGな場所3選!その理由を徹底解説

春から初夏にかけては、愛犬とのお出かけに絶好のシーズン!でも、思いもしなかったNGな場所があるとしたら・・・。今回は犬を近寄らせないほうが良い場所と、その理由をお話します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

愛犬の危機管理

草原と犬

犬も大事な家族。そうした考えが世の中に広まってから何年が経つでしょうか。犬OKカフェ、犬OKホテル、犬OK水族館まであるのですから、時代は変わりました。しかし、そのように受け入れてくれる施設は増えたものの、やはり外出先での愛犬の行動は、すべて飼い主に責任があります。

これはマナーの話に限ったことではありません。愛犬を事故や病気にさせない、といった危機管理も含まれています。ですから、行先を選ぶ際もなるべく危険のない場所を選ぶのが、飼い主の責任であるとも言えますね。

犬を近づける際に注意したい場所

獣医女性とハスキー

では、ここからは、実際にどんな危険が潜んでいるのかを3選、ご一緒に確認していきましょう。

1.花壇

チューリップ、芝桜、つつじ、ネモフィラ、アジサイ…。春から初夏を彩る美しい花々の中で、愛犬の可愛い写真を撮影したいな、と思われる方は多いですね。確かに、犬と花という組み合わせは最高のショットです。でも、ここで注意したいのが、花壇に潜む「犬猫忌避剤」です。

野良猫、野良犬が花壇を荒らすことを防ぐ目的で、忌避剤と呼ばれるいわゆる「犬猫よけ」を使っている花壇があります。その成分は、仮に「100%天然素材、ハーブが原料なので安心」などの安全性をうたっている商品であっても、実際の成分を見てみると、唐辛子、ハバネロ、木酸酢、クレゾール、ハイター、木タール、ニンニク、セラミックセメント、驚いたことに自然採取の狼の尿というのもありました。

どれも確かに天然成分かもしれませんが、忌避剤というからには、犬の嫌がる匂いには違いありません。撮影に力の入る気持ちも、美しい花に心がときめく気持ちもわかりますが、もしかすると、こうした薬剤が使用されている場合があるということもどうぞお忘れなく。滞在時間や、犬が土、草花をなめたりしないように、気を付けながらお楽しみください。

また、花壇に植えてある花の中には毒を持っているものもあります。舐めたり、食べたりしないように注意してください。近寄らせないことが一番です。

2.祭り

各地で様々な祭りが開催されるシーズンでもあります。祭りは無病息災、豊作祈願など、日本人が古来より大切にしてきた伝統行事です。そうした祭りに犬を連れていく飼い主も多くなりました。

そこで注意していただきたいことが2つあります。え?2つも?と思われた方もいらっしゃるでしょうか。そう。祭りは意外に危険度の高いスポットですから対策が必要です。

ひとつめに、混雑です。数年前、実際に事故が起きたケースをご紹介すると、浅草の三社祭でそれは起こりました。ご存じの方もみえると思いますが、浅草の三社祭と言えば、かつぎ神輿の中でも強者が各地から集まる祭りとして有名です。かつぎ手はもちろん大勢で、さらにギャラリーも相当な人数が集まり、祭りの開催中、浅草の街は人々の熱気で渦巻きます。

そんな中、大型犬であるゴールデンレトリーバーを二頭連れて祭りを見物に来た方が、トラブルに巻き込まれました。出番の終わったかつぎ手の一人に、犬が咬みついてしまったことが原因となり、トラブルが次のトラブルと呼び、といったように発展してしまいました。

祭りには、お清めと称した飲酒が付きものである場合が多くあります。(アルコール類は全面禁止という祭りもあります)犬のほとんどはお酒の匂いそのものが苦手ですし、お酒の入った人の行動はしつこくになりがちで、気も大きくなります。また、犬をなでる加減にも力が入っているものです。そうした要因が重なり合って起きたトラブル。祭りも色々ありますが、どんな様子なのかについては、あらかじめリサーチが必要です。

もうひとつは、誤飲です。祭りの楽しみと言えば屋台。でも、焼き鳥や、フランクフルトの串、においの付いた割りばし、トウモロコシの芯、タコ焼きの爪楊枝などが地面に落ちていることがあります。というよりも、そうした誤飲の危険性を孕んだものが、落ちていて当たり前だというように身構えてください。

事実、ビーグルが串を一本飲み込んで緊急手術になったケースや、ラブラドールレトリバーがトウモロコシの芯を丸呑みしたのに飼い主が気づかず、数日後に具合が悪くなってから判明したケースも。特に夕暮れから夜間に開催される、明かりの少ない祭りでは最大限の注意をしていただきたいです。

3.見知らぬ農地

郊外、観光地に出かけると、人はその自然の雄大さを前に開放的になり、愛犬にも思いっきり草原を駆け回らせてあげたいという欲望にかられるでしょう。でも、ここでもちょっと注意が必要です。ひと気のない原っぱで愛犬を走らせてあげるのは、犬専用の場所だけにしておくべきです。

都会に住む方から見ると、農地や原っぱ、空き地などすべてが同じように見えてしまうものですが、その土地にはそれぞれの所有者がいるもの。立札こそ立っていないものの、勝手に立ち入られることを好まない方は多いでしょう。

また、作物や農地を守るための除草剤や殺虫剤、強烈な害獣除け、土地を肥やすための化学肥料、腐敗した食物なども落ちていることがります。化学肥料には有機リン類が使われていますから、誤飲の量によってよだれ、下痢、発作、呼吸困難などを引き起こし、早期に適切な処置を行わないと、場合によっては死に至ります。

まとめ

白黒犬と赤い花

愛犬とのお出かけには、飼い主の危機管理がマストです。色々な経験をさせようと思うかもしれませんが、場所によっては連れて行くべきでない場所もあります。注意するポイントを押さえて、気候の良い季節を健康にエンジョイしましょう。

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