散歩中にニオイを嗅ぐ理由は?
1.外の世界を堪能するため
散歩中、愛犬がしきりに道や草花のニオイを嗅いだり、顔を上げて空気のニオイを嗅ぐ仕草をしていませんか?この行動はさまざまなニオイを嗅ぐことで、外の世界を堪能しているのです。
家の中にいることが多い犬にとって、散歩は外の世界に触れることができる一大イベントです。犬はニオイを嗅ぐことで情報収集をしますが、さまざまなものと出会う外の世界は新鮮で、好奇心や探求心を満たすことができます。
例えば風でゆれる木々や草花、温かい空気、たくさんの人々、地面やアスファルトなど。家の中では感じることのできない特別なものが外の世界にはあります。
2.情報収集をするため
犬はニオイを嗅ぐことで、たくさんの情報を得ることができます。とくに他の犬のオシッコ(マーキング跡)からは性別や年齢、発情の有無、病気の有無、移動範囲などが分かるといわれています。
「自分の散歩コースには他にどんな犬がいるんだろう?」「お友達は元気かな?」などの好奇心から、さまざまなニオイを嗅ぐようになります。
犬のニオイ嗅ぎには意外なリスクが!
犬にとって散歩中のニオイ嗅ぎはとても大切なこととご紹介しました。しかし、愛犬にニオイ嗅ぎを堪能してもらいたい反面、「リードの引っ張り」には注意が必要です。
犬は好奇心旺盛なので、気になるニオイを発見するとどんどん先へ進んだり、道と逸れた場所へ突き進んでしまうことがあります。
ニオイを嗅ぐのに夢中でそのまま道路へ飛び出してしまったり、他の犬と喧嘩をする恐れもあります。小型犬であっても、リードを引っ張る力は侮ってはいけません。
また、道には腐った食べ物やタバコの吸い殻、有害な植物など危険なものが意外とたくさんあります。愛犬が口にしてしまわないよう、きちんとコントロールすることがとても大切になります。
そして、散歩中の歩きスマホや音楽を聴くことはあまりオススメできません。危険を回避するためにも、愛犬とアイコンタクトやコミュニケーションをとって散歩を十分に楽しみましょう。
ニオイ嗅ぎを減らしたい!適切な方法は?
散歩中のニオイ嗅ぎは大切なものですが、不衛生なもののニオイを嗅いでほしくないし、立ち止まることで通行のジャマになってしまったり、散歩の時間が異常にかかってしまうのは避けたいですよね。
だからといって、ニオイ嗅ぎをやめさせようとリードを強く引っ張ることはしてはいけません。ニオイ嗅ぎを無理やりジャマされたことにストレスを感じたり、飼い主さんに対して不信感を抱いてしまうかもしれません。また首に強い衝撃を受けるため、気管や頸椎を傷めたりケガをする恐れがあります。
犬のニオイ嗅ぎを減らすには、「ニオイ嗅ぎの場所を限定する」ことがオススメです。
人通りや他の犬が多い道や公園は匂い嗅ぎを控えてもらい、大きく開けた道や公園は匂い嗅ぎを堪能してもらうなど。してほしくない場所でニオイ嗅ぎをしそうになった場合は、名前を呼んだりオヤツを見せることで飼い主さんに気を引かせてみましょう。
このようにメリハリをつけてニオイ嗅ぎの場所を限定することで、愛犬も飼い主さんもストレスなく散歩を楽しむことができます。
まとめ
犬の嗅覚は人間と比べてはるかに優れています。しかしその反面、視力は人間で例えると約0.3しかないといわれています。実は犬が見ている世界はぼんやりとしています。そのため、物事を嗅ぎ分け情報を得るには嗅覚がとても大切な役割を持つんです。
犬のニオイ嗅ぎは、好奇心や探求心を満たす大切な本能の一つです。愛犬が危険な目に合わないようしっかりと観察しつつ、ニオイ嗅ぎを堪能させてあげましょう。