1.しつけや叱責にうんざりしている
わんこが人間社会で暮らしていくためには、最低限のしつけが必要不可欠です。
ですが「わんこを甘やかしてワガママな子にはしたくない!」「他人に迷惑をかける飼い主にはなりたくない!」という思いが空回りして、愛犬に必要以上に厳しく当たっていませんか?
トレーニングの時間が長すぎたり、指示に従うことをあまりにも執拗に求めたり、失敗したときに強く叱責しすぎたりすると、わんこはストレスを感じてうんざりしてしまいます。
飼い主さんに対してネガティブな感情を抱いてしまい、冷たい態度をとるようになってしまってもおかしくはありません。
しつけはほどほどに
愛犬のしつけが飼い主さんの責任であることは間違いありません。ですが、しつけを優先するあまりに愛犬との信頼関係が崩れてしまっては、かえってトレーニングも効果が上がらなくなってしまいます。
わんこは飼い主さんと一緒なら、トレーニングすらも「楽しい遊びの時間」と捉えますが、集中力はそう長くは続きません。
トレーニングはわんこが楽しいと感じているうちに切り上げて、「今日はできなかったけどここまでにして、また明日頑張ろう」と気長に構えることが大切です。
また粗相やイタズラを、後から見つけたときに強く叱るのはNG。残念ながら、わんこは過去の失敗と現在の叱責を結び付けて考えることができないのです。
2.飼い主さんの愛が重すぎる
愛犬はわが子のように可愛く愛おしいもの。その愛をとにかく伝えたいと思う気持ちはわかりますが、愛犬に執着しすぎるのは考えものです。
愛犬のことを四六時中じっと見つめたり、力いっぱいハグしたり、飼い主さんの重すぎる愛はさすがのわんこも負担に感じてしまいます。「またしつこくされないかな」と不安になって、そっけない冷たい態度をとっているのかもしれませんよ。
愛犬と適度な距離感を
現代ではわんこも室内飼いが一般的となり、単なるペットではなく家族の一員と考える人が増えました。その風潮は歓迎すべきものですが、それゆえに愛犬と適度な距離感を保てない人が増えているのも事実です。
ある意味、愛犬に冷たくされてしまうくらいなら良いのですが、愛犬も飼い主さんに依存しすぎるようになると、分離不安症を引き起こすリスクが高まります。
また、ハグは人間にとっては親愛表現ですが、わんこの世界には存在しないもの。慣れないうちはギューッと抱きしめられると驚いてしまったり、束縛感を抱いて暴れて逃げてしまう子も多いのです。あふれ出る愛は他の方法で伝えるようにしましょう。
3.実は…飼い主さんを信頼している
わんこといえば可愛い後追いや熱烈なお出迎え!ちょっとしたお出かけのときでも、この世の終わりのような悲しい顔で追いかけてきたり、たった数分のお留守番でも、何十年ぶりの感動の再会のように喜んでくれたりするさまは堪らないですよね。
ですがその一方で、「名前を呼んでもしっぽを振るだけ」「『いってきます』や『ただいま』の声をかけても知らんぷり」、挙げ句の果てには「こちらには背中やお尻を向けて見向きもしない」といった愛犬の塩対応に涙している飼い主さんもいるかもしれません。
ですがこれらの行動は全て、わんこの飼い主さんへの信頼の現れ。「飼い主さんが自分を置いてどこかに行ってしまうわけがない」という信頼があるからこそ、ちょっとしたお出かけに一喜一憂しないのです。
また、こちらに背中やお尻を向けて座るのも「無防備な姿をさらしても大丈夫な相手」と飼い主さんを認識しているからこそで、いわば「背中を預けられる関係」が構築できている証拠です。
そのままで大丈夫
言ってみれば「ツンデレ」のようなこれらの塩対応は、特に日本犬で顕著に見られます。愛犬がこうした行動をとっていたら、しっかりとした絆ができている証です。少し寂しく感じるかもしれませんが、喜んで受け入れましょう。
4.病気や怪我が隠れている可能性
何の心当たりもないのにわんこが急にそっけない態度や、冷たい態度をとるようになったり、撫でようとすると唸って怒るような仕草をするようになったときは、注意が必要です。
もしかすると病気や怪我といった体調不良を抱えていて、触られると体に不快感や痛みを感じるために、冷たい態度をとっている可能性があります。
おかしいと思ったら動物病院へ
冷たい態度だけでなく、明らかな食欲不振や元気の消失、嘔吐や下痢などの症状が見られたら、すぐに動物病院を受診しましょう。
わんこは我慢強いうえ、外敵に自分の弱みを見せないという本能から痛みや不調をぎりぎりまで隠してしまう傾向があります。症状が進行する前に適切な処置を受けることが大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?いくつかのパターンをご紹介しましたが、わんこも感情のある生きものですから、時には何となくテンションが上がらなかったり、ひとりになりたい気分のときもあります。
冷たい態度をとられたからといって「もしかして嫌われた?」とあまり悲観することなく、まずは様子を見守ってみましょう。