何かいるの?犬が壁や天井を見つめる理由3つ
愛犬が、何もないはずの壁や天井をぼんやりと見つめているとちょっぴり怖くなりますよね。
人間には見えない何かがあるのか、それとも「うちの犬は霊感があるのかもしれない」という考えに至ってしまう方もいるでしょう。
また、愛犬のようすや行動によっては病気の可能性も感じてしまうかもしれません。
飼い主さんが疑問や不安になる原因を探るべく、犬がぼーっと壁や天井を見つめる理由3つをまとめました。
1.音を聞いている
犬が一点をじーっと見つめている時は、たいてい「何の音だろう?」と音の正体を確かめようとしています。
犬の聴力は人間の4倍であることはすでにご存じかと思います。
人間の聴力が20,000ヘルツ以下であることに対して、犬の聴力は80,000〜最大120,000ヘルツです。
人間には聞き取れない音も犬は聞き取ることができる、という訳ですね。
つまり、犬が壁や天井を見つめているという行動は、何らかの音を察知している可能性が高いです。
それが犬にとって嬉しい音だったり、反対にトラウマがある警戒したい音だったりすれば、なおさら真剣に音の正体を探ろうとするでしょう。
犬が大好きな訪問や嫌いな雷などの音をいち早く察知できるのも、人間には聞こえない小さな音を聞き取っているからです。
首を傾げたりするのも、「何の音だろう?」と角度を変えて聞き取ろうとする行動のひとつです。
また、聴力だけではなく犬は嗅覚が優れています。
犬の嗅覚は人間の3,000倍〜最大1万倍といわれているので、どこか一点を見つめているのは何らかの匂いを察知しているのかもしれませんね。
2.何かが見えている
ちょっと怖い理由ですが、何もない壁や天井を犬が見つめている時は、何かが見えている可能性があります。
何か、といわれると「お化けが見えているの?」と不安になるかもしれません。
確かに中には「霊感があるのでは?」と思われる、理解しがたい行動を取るペットもいますね。
ただ、犬の視力は約0.2程度といわれており、人間よりもはるかに弱いです。
そのため、何もない壁や天井に向かって吠える場合は、犬にとって嫌な「何か」が見えているのでしょう。
犬は動体視力には優れています。よくあるのが、「小さな虫やほこりを見つけてじーっと見ていた」という話です。
目に見えない紫外線や電磁波に反応している、という説もありますが、とくにいつもと変わらないようすであればあまり考えすぎない方がいいでしょう。
「退屈だからぼーっとしているだけ」という感じなら、ぜひ遊びに誘ってあげてください。
3.病気の可能性
ちょっと注意したいのが、犬のようすに異変を感じた時です。
ぼんやりと壁や天井など一点を見つめてばかりいるという場合は、何らかの病気のサインかもしれません。
よくある病気として「水頭症」または「てんかん」があります。
「水頭症」を発症している場合、顔を上にむけて目がゆらゆらさせるような視覚障害、異常行動や痙攣といった症状があらわれます。
「てんかん」の場合は、なぜか目をキョロキョロさせて何かを探すような、ひと目で見て異変が起きているとわかる症状を引き起こしてしまいます。
老犬であれば「認知症」の疑いを持ってもいいでしょう。
「何かおかしい」と感じたら早急に獣医師に相談してください。その際に、犬の行動を動画に撮影をして持参すると参考になることがあります。
まとめ
今回は、よくある犬の不思議な行動「壁や天井を見つめる」ことについてご紹介しました。
何もない場所をぼーっと見つめられるとドキッとしますよね。
人間には見えない「何か」を察する能力があるという証明でもありますが、もし記事でお伝えしたような異変を感じる場合は早めに獣医師にご相談ください。