犬が飼い主が帰ってきたことを判断している要素
1.飼い主の行動パターンを把握している
犬は常に飼い主の行動を観察しています。長く一緒に暮らしていると、飼い主の行動パターンを把握することができます。
これくらいの時間に帰って来るだろうという予測ができるのです。毎日の飼い主の行動パターンって、だいたい決まっていますよね。習慣記憶と言うそうです。
2.家族の感情を読み取っている
同居する家族が複数いる場合、感情の変化を読み取ることで飼い主の帰宅を判断することができるとされています。
「今から帰るよ」というメッセージを受け取った子供が「ママ!パパ帰って来るって!」と話すことがありますよね。そうすると、犬にもちゃんと伝わるんです。
メッセージを受け取った家族が帰宅する飼い主の食事の用意を始めたり、玄関や廊下の電気をつけたりすることでも判断することができます。
3.足音や車のエンジンの音を聞き取っている
人間の4倍もの聴力を持つとされている犬は、1km先の飼い主の足音や車のエンジンを聞き取ることができるとされています。
1km先から自宅まで徒歩で帰宅する場合、だいたい15分くらいの時間がかかると思います。
そう考えると、犬は飼い主が帰宅する15分くらい前から待つことができる可能性があるということですよね。
騒音が少ない深夜に帰宅する時は、もっと早い段階から飼い主の帰宅を判断することができる可能性もあるのではないでしょうか。
4.においを嗅ぎ取っている
飼い主が発する何等かのにおいを嗅ぎ取ることで帰宅を判断することができるのでは?という説があります。考えられるのは飼い主の体臭なのではないでしょうか。
しかし、飼い主のにおいが上手く風に乗って自宅の窓から入り込んで犬が嗅ぐ…と考えるのはなかなか難しいことですよね。
とある研究では、『外に出ている犬が800m先のにおいを嗅ぎ分けることができた』という結果があるそうです。
800mを歩くのに10分かかるとした場合、帰宅する飼い主を10分前から待つことができる可能性があるということです。
飼い主が車に乗って帰宅する場合、排気ガスのにおいを嗅ぎ取っている可能性も考えられるかもしれません。
5.体内時計によって判断している
犬にも人間にも体内時計が備わっています。昼間は活動的になり、夜になると自然と眠くなるのは体内時計によって一定のリズムが維持されているからです。体内時計は朝日を浴びることでリセットされます。
犬には時間という感覚はありませんが、生まれ持った体内時計によって、お散歩の時間・食事の時間・飼い主が外出する時間・飼い主が帰宅する時間などを判断することができるのです。
休日は朝起きる時間も遅くなりがちですよね。
そうすると、「そろそろお散歩に行く時間だよ!」と、愛犬に起こされることがあるのではないでしょうか。常に体内時計に従って行動しているからでしょう。
犬の体内時計の中には「飼い主が帰宅する時間」というスケジュールが設定されているのではないでしょうか。
まとめ
犬が飼い主が帰ってきたことを判断している要素を5つ解説しました。
- 飼い主の行動パターンを把握している
- 家族の感情を読み取っている
- 足音や車のエンジンの音を聞き取っている
- においを嗅ぎ取っている
- 体内時計によって判断している
いつも玄関で待っているのに、今日はドアを開けてから走ってやって来た、という日があります。
大雨で風も強く、帰宅する私の足音が聞き取れなかったのかな…と考えるのではないでしょうか。
玄関のマットに座ったまま1時間も2時間も前から家族の帰りを待つこともありますよね。
帰宅する音やにおいを感知したというよりも、寂しくて待ち遠しくて待っていたいのではないかなと思うことがあります。
愛犬に「どうして私が帰って来るのがわかったの?」と、聞いてみたいですよね。