1.散歩をしない
犬にとって散歩は楽しいものですが、健康を維持するためにも、散歩をすることはとても大切なことです。
室内や庭で生活している犬は、散歩以外ではなかなか長い距離を歩いたり、走ったりすることはないと思います。
そのため、散歩に出ないとどうしても運動不足になってしまったり、筋力が低下してしまったりする恐れがあるのです。
運動不足は肥満の大きな要因になりますし、筋力が低下することでさらに運動をしにくい体になってしまう傾向にあります。
そのため、どんどん体に悪影響を与えてしまうことが考えられます。
また、散歩は単純に運動量を確保できるだけではありません。
外の世界でさまざまな刺激に触れることで社会性が身についたり、免疫力が向上したり、ストレスが発散されたりするというメリットがあるとも言われています。
そのため、犬の心身の健康維持にとって、散歩は欠かすことのできないものなのです。
2.食べ物を与えすぎる
運動不足になると肥満に陥る傾向があるとしましたが、食べすぎも肥満の大きな原因です。
多くの犬は食べることが好きで、狩猟動物の本能として「食べられるうちにあるものはすべて食べる」という習性を持っています。
そのため、食べ物を与えると与えただけ食べてしまうということは、めずらしいことではないでしょう。
愛犬が喜んで食べる姿を見ると、ついついたくさん与えたくなってしまう気持ちもわかります。
しかし、食べすぎることで胃腸に負担がかかって下痢や嘔吐を引き起こしたり、肥満を招いたりします。
「肥満は万病のもと」と言われるのは、人間だけでなく犬でも同じなので、適量の食事を心がけましょう。
また、嗜好性が高いおやつばかりを与えたり、人の食べ物を与えたりすることも避けるようにしましょう。
これらは犬が喜んで食べるものですが、味が濃すぎたりカロリーが高かったりするため、肥満以外にも内臓疾患を引き起こす恐れがあるので十分注意してください。
3.食後すぐに遊ぶ
愛犬の食後に遊ぶことが習慣になっている家庭もあると思いますが、これは注意が必要なことです。
食後で胃の中に食べ物がたくさん入っているときに激しい動きをすると、胃が振り子のように揺れてねじれてしまうことがあります。
これは「胃捻転胃拡張症候群」と呼ばれるもので、胃が捻転すると食道と胃、胃と十二指腸の部分がふさがり、胃の中にガスが溜まって膨張し、周辺組織が壊死してしまう重大な疾患です。
発症してしまうと、数時間の内に死に至る可能性もあるおそろしい疾患なので、食後に少しでもおかしな様子が見られれば、すぐに病院で治療を受けなければなりません。
この疾患が起こる原因ははっきりしていませんが、特に胸の深い大型犬で多く発症しやすいとされています。
そして、水を大量に飲んだり食事をした後に、激しく体を動かしたことがきっかけとなることが多いとされているのです。
ただし、小型犬でも起こることがあるので、犬種を問わず、食後1時間程度は落ち着いて過ごすように心がけましょう。
4.歯みがきをさぼりがち
犬は虫歯にはなりにくいとされていますが、歯周病にかかることは多いとされています。
実際、3歳以上の犬の約7割が歯周病にかかっているという調査結果も出ているほどです。
歯周病は口臭の原因になるだけでなく、歯肉が腫れて食事を上手く摂れなくなってしまったり、歯が抜け落ちてしまったりすることもあるので、できる限り防いであげたいものです。
歯周病を防ぐためには、歯みがきをすることが最も効果的な方法です。
毎日じっくり時間をかけて歯みがきをする時間はなくても、食後に30秒程度でもブラシやガーゼで汚れをこすり落とすだけでも十分効果があります。
つい面倒でさぼりがちな歯みがきですが、愛犬の健康寿命を延ばすために、日々の歯ブラシを習慣化するようにしましょう。
まとめ
犬の生活習慣を決めるのは、当然のことながら飼い主さんです。
食事や散歩、ボディケア、遊び、睡眠と毎日のちょっとしたことの積み重ねが、犬の健康に大きな影響を与えます。
このことを日々意識して、愛犬の健やかな生活を守ってあげてくださいね。