1.高い場所に興味深いものがある
愛犬がダイニングテーブルやPCデスクに乗ってしまって困っている、という飼い主さんは少なくありません。
それらの場所に登られると、犬に触られたくない大切なものを壊されたり汚されたりする可能性もあるからです。
足掛かりになる椅子をどかすなど、ご家庭によってさまざまな対策を行っている飼い主さんもいるようです。
これらの高い場所に犬が登る理由は、「その場所に興味を引かれているから」というものです。
ダイニングテーブルの場合は、普段食事やおやつなどが置かれることが多いため、食べ物が好きな犬にとっては非常に気になる場所だと思います。
また、ダイニングテーブルの上に食べ物を出しっぱなしにしている家庭もあります。
そのため、それらを狙ってテーブルに登るというのは、それほど不思議なことではありませんよね。
また、食べ物はなくても、飼い主さんが普段そのテーブルやデスクを使っていることが多いことも理由のひとつと考えられます。
「大好きな飼い主さんは何をしてるんだろう?」という関心から、その場所をチェックしようとしているのかもしれません。
2.心地良く休める場所が高いところにある
犬が飼い主さんのベッドやソファなど、少し高い場所に登って寝たり休んだりしている場合は、単純にそこが心地良い場所だと感じているのかもしれません。
ソファやベッドはふかふかとしていて寝心地がいいだけでなく、大好きな飼い主さんにくっついて眠れることもあり、より一層安心して快適に過ごすことができる場所なのです。
犬は心地良さや安心感を求めて、ソファやベッドに登っているため、そこが高い場所であるかはあまり関係がないようです。
快適に休める場所がたまたま高い場所だった、ということなのでしょう。
3.高い場所にいると安心する
犬は、猫に比べて高い場所を好む傾向にある動物ではないとされています。
高い場所に登っているときも、あえてその場所を選んでいるというよりも、「気になるものがある」「心地よく眠れる」などの理由で選んだ場所がたまたま高い場所だった、というのが実際のところでしょう。
しかし、それ以外にも高い場所にいることで安心感を感じることができる、という習性を持つ犬がいることも考えられます。
野生動物が持つ本能や習性の名残りで、高い場所にいることで周囲の様子をしっかりと確認することができると考えることもあるようです。
実際、群れで暮らしている動物の多くは、敵の襲来や状況の異変を見張り役が高い場所から確認していたと考えられています。
そのため、不安なことがあるときなどに、高い位置から様子を伺っているということもあると思います。
高い場所に乗せると自分が偉いと勘違いするって本当?
しつけの一貫として、「飼い主よりも高い場所に乗せてはいけない」と言われることがあります。
それは、高い場所に登らせることで、犬に「自分が偉い」と勘違いさせてしまうからだとされています。
しかし、実際には明確な根拠がなく、犬と飼い主さんの関係性づくりにはあまり関連がないと考えられるようになっています。
野生時代の群れの中でも。リーダーは必ずしも一番高い位置にいたわけではありません。
先述したように、リーダーよりも下位の見張り役が最も高い位置にいる方が多かったのではないか、とも考えられています。
高い場所にいるからといって、それが上下関係を決定づけることはないでしょう。
ただし、飼い主さんが「登ってはいけない」と決めた場所にも、指示を聞かず登ってしまうようであれば、しつけや関係性を見直す必要があるかもしれません。
そしてそれは、「高い場所」に限った話ではありません。
まとめ
愛犬がソファやベッドなどの高い場所に登ることは、めずらしいことではないと思います。
犬がその場所を好む理由は、単純に「心地良いから」「気になるものがあるから」というものがほとんどです。
なかには、自分の安全を守るためや周囲を見渡すために、高い場所にいようとすることもあります。
高い場所にいること自体は、特に問題になることではありません。
しかし、飼い主さんが困る場合や犬にとって危険な場合は、登らないように対策をしたりしつけを行ったりするようにしましょう。