『ネガティブな性格の飼い主』が犬に与える4つの悪影響
性格とは、そう簡単に変えることができない個人の要素です。しかし、その人の性格があまりに行き過ぎていると、長い時間一緒に暮らしている家族に影響を与えることがあります。それは犬も例外ではありません。
では、もしも飼い主がネガティブな性格だった場合、犬にはどのような悪影響が考えられるのでしょうか。いくつかの可能性を紹介します。
1.心配や不安が募りストレスを溜め込んでしまう
飼い主が落ち込んだ様子や悩んでいる様子を頻繁に見せていると、犬はその飼い主の様子を敏感に察知します。「なんだか悲しそう」と共感力も強い犬は、こうした飼い主の感情を読み取り、一緒になってネガティブな気持ちになってしまうのです。
また、大事な飼い主な不安や落ち込む様子を見せていると、それだけで犬にとってストレスになってしまうことも多いため、犬にとってはストレスを溜め込みやすくなるという悪影響が出てしまうのです。
2.ネガティブ思考から意欲や好奇心などが薄れて行く
元々意欲的な犬や好奇心旺盛な犬であっても、いつも側にいる飼い主がネガティブな表情や行動、様子を見せていると徐々に元気をなくしてしまいます。
飼い主に対する心配やその場の居心地の悪さ、そして不安そうな飼い主を見て「この家は安全ではないのかも」という不安感に駆られるようになり、犬が本来持つ意欲や好奇心が薄れてしまうのです。
3.落ち着ける時間が少なくなり不眠気味になる
前述したように飼い主が元気のない様子を見せていると、飼い主に対する心配や不安から、犬は強いストレスを感じるようになります。ストレスは溜め込みすぎると不眠症を引き起こす恐れがあり、これは犬も例外ではありません。
犬にとっても睡眠は体調を整える上でとても大切です。落ち着ける時間が少なくなることで睡眠が取れなくなると、1日中床に伏せて横になっている状態が続くなど、犬の健康上あまり良い状態とは言えません。
4.飼い主から伝染したストレスにより体調不良を引き起こす
睡眠不足も原因の1つとして挙げられますが、人間と同様、犬もストレスを溜め込みすぎるとそのストレスが直接健康に害を及ぼすことがあります。
ストレスを溜め込みすぎることで下痢を引き起こす犬は多く、より酷くなると膵炎や糖尿病、皮膚病などもストレスを発生させやすくなると言われています。
また、ストレスの溜め込みすぎで『常同行動』と呼ばれる行為を行う犬も見られます。中でも前足を舐め続けるという行動は多く、舐め続けることで皮膚炎を発症させてしまう、いわば「自傷行為」の1つです。
愛犬のためにもネガティブ思考をできる範囲で改善していこう
ここまで紹介してきたように、飼い主のネガティブ思考が引き起こす態度や行動を見て、犬もストレスを溜めてしまうことが多いです。
ある研究によると、毎日一緒にいる飼い主の思考や性格が犬に影響を与え、犬自身も同じような思考の持ち主になることは珍しくないとされています。つまり飼い主がネガティブでいれば、犬もネガティブ思考になってしまい、ストレスを感じやすくなってしまうのです。
元々持つ性格や環境によって生まれた性格は変えることは簡単ではありません。とても難しいと思います。
しかし、今までちょっとしたことでネガティブな意識になっていた状況で、少しだけ見方を変えてみたり、誰かに相談することでポジティブな考えを参考にしたりするだけでも状況は大きな進歩です。
こうした取り組みを少しずつ意識的に増やして行くことで、無理なく自然とネガティブ思考が薄れ、ゆっくりとポジティブな思考が生まれてくるようになります。
このような変化は、飼い主の変化に敏感な犬もしっかり察知しますので、徐々に愛犬にも良い影響が現れるはずですよ!ぜひ少しずつでも良いので試してみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか。犬は飼い主の行動をよく観察し、変化には敏感に反応します。飼い主に似るという言葉通り性格や思考も犬に移ってしまうことがあるため、「自分はネガティブかも」と自覚のある方は、できるところから少しずつ改善していけるよう動いてみてはいかがでしょう。