犬と目を合わせ続けてはいけないと言われる理由
子供の頃、野良犬に会った時は「目を合わせてはいけない」「走ってはいけない」「追いかけてはいけない」と教わりました。
みなさんも一度は言われたり聞いたりしたことがあるのではないでしょうか。
犬と目を合わせ続けることを「アイコンタクト」と言います。
これは、飼い主や家族と愛犬が行うスキンシップやコミュニケーションのひとつです。
しかし、相手が愛犬であっても目を合わせ続けない方がよい場合もあります。
そして、相手が他所の犬なのであれば、犬と目を合わせ続けない方がよいと言えます。その理由と注意点を解説します。
1.威嚇されていると思ってしまう
犬と目を合わせ続けると、犬は(威嚇されているのではないか…)と思ってしまうことがあります。
どんなに目を合わせ続けようとしても知らないふりをしたり、スッと目を逸らそうとしたりすることがあります。
威嚇してくる相手を自分も見つめてしまっては攻撃されかねないからです。
初対面の人から見つめられた犬は威嚇されていると思い、抵抗するために自分も唸り声を上げたり牙をむき出しにしたり、威嚇の行動をすることがあります。
本当に攻撃してしまう犬もいるため、無理に犬と目を合わせ続けようとするのはやめましょう。
2.不安になってしまう
犬と目を合わせ続けると、犬が不安になってしまうことがあります。
(どうしてこの人はジッと見つめてくるのだろうか…)(ぼくに何か問題があるのだろうか…)と、その人がそばにいる限り、ずっと不安な気持ちを抱えなければなりません。
とくに声をかけることも笑顔を向けることもなく目を合わせ続けようとすると、不安な気持ちから犬が逃げ出してしまうことがあります。
それは「あなたとは一緒に居たくありません!」というサインです。
3.恐怖を感じてしまう
犬と目を合わせ続けると、犬は恐怖を感じてしまうことがあります。
威嚇されている、攻撃されるかもしれない、でも逃げることもどうすることもできない。弱気でビビりな犬にとっては、たった10秒目を合わせ続けられることも10分にも1時間にも感じられてしまいます。
恐怖心を与える人を犬が好きになることはありません。その先もずっと「この人は私のことを怖がらせる人だ」と覚えてしまい、仲良くなれることはありません。
4.叱られているのではないかと思ってしまう
飼い主が愛犬と目を合わせ続けると、犬は叱られているのではないかと思ってしまうことがあります。
目を合わせ続けながら名前を読んだり声をかけたり、笑顔で明るい雰囲気なのであればアイコンタクトの練習にもなると思います。
しかし、無言でジッと見つめることはやめましょう。
飼い主が目を合わせ続けようとする度に愛犬は叱られているのではないかと勘違いし、不安や恐怖に感じてしまわなければなりません。
これではアイコンタクトもできませんし、指示も上手く伝えることができなければ、しつけに失敗してしまうかもしれません。
5.緊張してしまう
犬と目を合わせ続けると、犬は緊張してしまうことがあります。
例えば、動物病院へ行った時、獣医さんが犬の目をジッと見つめることはないはずです。
これから何をされるか分からない、注射などの痛いことをされるかもしれない、という状況だけでもすでに犬は緊張しているからです。
さらに見つめることで追い打ちをかけるようなことを獣医さんはしません。
犬に緊張感を与えたくない時は、目を合わせ続けようとするのをやめてみましょう。
まとめ
犬と目を合わせ続けてはいけないと言われる理由を5つ解説しました。
- 威嚇されていると思ってしまう
- 不安になってしまう
- 恐怖を感じてしまう
- 叱られているのではないかと思ってしまう
- 緊張してしまう
犬と目を合わせ続けてよいのは、犬が嬉しそうに楽しそうにアイコンタクトをしてきた時です。
それは、スキンシップやコミュニケーションをしたがっているサインです。
犬の表情が強張っている時や不安そうな時は見つめないようにしましょう。