犬が飼い主に敵意をむき出しにする時の心理
1.危害を加えられるのではないかと思った
体の触れられたくない部分に触れられた時、犬が飼い主に敵意をむき出しにすることがあります。
唸り声をあげて「やめて！」と訴えます。それでも触れようとすると、吠えたり噛みついたりすることもあります。
触れられたくない部分をしつこく触れられると、「危害を加えられるのではないか」と不安や恐怖に感じるのです。
例えば、ブラッシングの時、犬が飼い主に敵意をむき出しにすることがありますが、嫌がりにくい部分からお手入れしてあげるとよいと思います。
ブラッシングが危害を加える行為ではないことを、犬が理解できるまで慣らしてあげてください。
2.奪い取られるのではないかと思った
犬がごはんやおやつを食べている時に手を出そうとすると、飼い主に敵意をむき出しにすることがあります。
お皿を少し動かそうとしただけで噛みつかれた、という経験があるのではないでしょうか。
ちょっとだけからかうつもりだったのに、おやつを奪うぶりをしたら本気噛みされた、という人もいらっしゃるかもしれません。
おもちゃを片付けようと手に取っただけなのに飛びかかられた、なんてこともあると思います。
ごはんやおやつはおもちゃを奪い取られるのではないかと思い、必死の抵抗をしたのでしょう。
ごはんを食べるということは、犬が生きるための行為です。
奪われたくなくて早食いになってしまうと消化不良を起こしたり、胃捻転や腸捻転を起こしたりする危険性があります。
わざとおやつを奪おうとすると、丸のみしたり喉に詰まらせたりする恐れがあります。
おもちゃは「ちょうだい？」と言われたら渡すことができる練習をするとよいと思います。
3.母性本能
生まれたばかりの子犬に触れようとした時、犬が飼い主に敵意をむき出しにすることがあります。
唸り声をあげたり手に噛みついたり、飛びかかるなどすることがありますが、母犬が子犬を守るための行為です。
母性本能によって飼い主に敵意を向ける姿は、子犬を守ろうとする母犬に限ったことではありません。
犬が子猫の母親代わりをする時にも見られます。おもちゃやぬいぐるみを大事にしている犬にも見られることがあります。
子犬を守ろうと母犬が飼い主に敵意を向けるのは本能による行為です。
子犬と母犬の安全が守られるのであれば、しばらく放っておいてあげましょう。
身に危険が及びそうな時に手助けしてあげてください。
4.体に痛みがある
病気やケガによって体に痛みがある時、犬が飼い主に敵意をむき出しにすることがあります。
犬には「薬を飲もう」「病院に行こう」という考え方はありません。
体を丸めてジッとしていることで緩和や感知されるのを待とうとします。
そんな時に近づいたり触れたりすると、敵に襲われるような感覚になり、飼い主にも敵意を向けてしまうことがあります。
野生で暮らす動物であれば、弱った者はすぐに敵に見つかり攻撃されてしまうからです。
犬にもそのような本能が残っているのではないでしょうか。
敵意ではなく、訴えである可能性も考えなければなりません。
体の痛みを飼い主に伝えるための手段として、唸り声をあげたり吠えたり、痛みのある部分に触れられた時に噛みついたりすることがあります。
明らかに様子がおかしいなと感じられるはずです。
体のどの部分に触れた時に反応が大きいか、よく観察し、病院へ連れて行ってあげましょう。
エコー検査やレントゲン検査を受けなければ発見できない病気やケガもあります。
まとめ
犬が飼い主に敵意をむき出しにする時の心理を4つ解説しました。
- 危害を加えられるのではないかと思った
- 奪い取られるのではないかと思った
- 母性本能
- 体に痛みがある
愛犬から敵意をむき出しにされるなんて考えもしませんよね。
敵意を向けられた時は必ず理由があります。飼い主が思いもしない理由かもしれません。
