そもそも、犬はなぜ飼い主に懐くの?
基本的に犬は仲間、群れで暮らすどうぶつですから、ともに寝起きをし、食事を与え、面倒を見る人に懐きます。犬にとって最も親しい関係で、親のような存在である飼い主には当然懐きます。
もう少し広い範囲では、飼い主が頻繁に会う兄弟や親御さん、恋人や友人、散歩仲間やトリマーさんという存在があります。こうした人たちにも心を開いてくれるといいのですが、中にはそうともいかない犬もいます。
仲良しになる方法3つとNG例
では、懐いてもらうためにはどうすれば良いのでしょうか。ここからは、仲良くなるための方法と、NG例をお伝えします。
1.~メンタル~飼い主と友好的に接する
飼い主と他の人が仲良くしている人に、犬は親愛友和の気持ちを感じます。態度や雰囲気を犬はよく観察していますから、言葉で説明せずとも、相手に良い感情を持つものです。ここで問題なのは、飼い主の取り繕った行動です。
飼い主が「実は私もこの人が苦手なんだよなあ。さっさと離れたいなあ」と本心では思っているにも関わらず、表面では仲が良いように取り繕っていても、犬には本当の感情がバレてしまいます。
犬と仲良しになってもらう秘訣はつまり、飼い主次第。飼い主が相手に持つ感情に、犬は非常に左右されますのでお気を付けください。
2.~体験~愛犬と楽しい経験をする
犬が相手の存在を認め、心を許し始めたら、みんなで一緒に出掛けてみましょう。このとき、犬のテリトリーである家に人を招くよりも、ちょっと遠くの公園やドッグラン、まだ行ったことのないドッグカフェなどがおススメです。
と言うのには訳があり、犬が縄張り意識をめぐらせている場所に、まだ完全に心を許していない人がズケズケと侵入してくるという行為は、犬に緊張状態を招きます。ですからテリトリー以外の場所に行き、楽しいな、良かったなといった、ポジティブな印象と相手が重なって犬の脳にインプットされるようにします。
3.~最速かも~愛犬の胃袋をつかむ
念のために先に申し上げますが、実際に犬の胃袋をつかむ訳ではありません。たいていの犬は、ごはんやオヤツが好きですね。あなたの犬の大好物はなんでしょう。牛肉、さつまいも、魚、犬用パン、イチゴ、レバーなど、犬それぞれに大好物があります。
少し、姑息な手段だと思われるかもしれませんが、犬は美味しいものをくれる人に対して、悪い印象を持つことは少ないものです。ですから、心を開くきっかけとして、こうした大好物を相手からあげてもらうという手段があります。
これを繰り返すことにより、「あの人は」→「良い人だ」といった印象が犬に擦り込まれます。あとは犬に対して嫌な思いをさせなければいいだけです。いつのまにか相手の好感度は上がり、飼い主でなくても心を開き懐くようになります。
犬側の理由
飼い主以外の人に懐かないのには、犬側の理由があります。犬は印象で覚える生きものですから、飼い主以外の人からも良い印象を受け続ければ、自然と人付きな友好的な犬に育っていきます。
ところが、他人に対して怖いなどのネガティブな印象を刻んでしまった場合には、当然、飼い主以外の人は怖い、敵だと思うようになるでしょう。これには、育て方が大きく影響してきます。社会化にふさわしい時期というのがありますが、生後3か月あたりから、生後10か月程度の成長期がそれにあたります。(大型犬では成長が緩やかなため、生後1年半までを目安に考えます)
この時期に、様々な人、動物、物に慣らすことが大事です。大丈夫、怖くないよ。と犬を安心させ、心を太くして許容対象を広げるのが目的です。しかし、社会化が不足していたり、怖い思いをすると、印象がそのように犬に定着してしまいます。
特に、ひとり暮らしの方と一頭の犬という組み合わせでは、それが顕著に表れる傾向にあります。ですから、成長してから後になり「ほら、他の人とも仲良くしなさい」と犬にすすめたところで、いきなり他人を受け入れることが難しいのは無理もありませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか。飼い主以外に懐かない犬はどうすればいい?仲良しになる3つの方法やNG行為を解説してきました。他人が苦手なのは犬ばかりのせいではないことに、お気づきになりましたね。あなたの犬が誰とでも仲良しになれるようにと願います。