飼い主のストレスは愛犬にどのように影響するのか
ストレスを受けた人の体内では「コルチゾール」というストレスホルモンが分泌されます。
この時、『飼い主のストレスによって影響を受けた犬の体内でもコルチゾールの分泌が増加する』という研究結果が報告されています。
ストレスを受けた時、愛犬に対する態度や対応にも影響が出てしまいますよね。
落ち着きがなくなってソワソワしたり、冷静さを失ってイライラしたり、無意識な発言や行動をしてしまうことがあるのではないでしょうか。
犬は飼い主の小さな変化にも敏感に影響を受けます。飼い主のいつもと違う態度や対応や様子に不安や恐怖を感じ、ストレスを抱えてしまうことがあるのです。
オスよりもメスの方が影響を受けやすい
飼い主のストレスの影響を受けやすいのは、オスよりもメスに多い傾向があるとされています。
飼い主の感情に左右されやすく、敏感に受け取ってしまうのだそうです。
犬のストレスに人は影響を受けない
愛犬がストレスを感じてコルチゾールの分泌が増えている時、飼い主は影響を受けることがないとされています。
これは、飼い主が愛犬のストレスサインに気づけていないということなのではないでしょうか。
- しきりにあくびをする
- しきりに体をカキカキする
- しきりに手足やしっぽをカミカミする
- トイレを失敗する(お漏らしをする)
犬はこのような小さなストレスサインを出しています。
普段からよく見られる仕草や行動であるため、ストレスによるものだとは気づきにくいのです。
飼い主のストレスによる悪影響を受けた犬はどうなるのか
感染症にかかりやすくなる
ストレスホルモンであるコルチゾールには、免疫を抑制する作用があります。
ストレスを多く抱える期間が長くなればなるほど、犬の免疫力を低下させることがあります。免疫力が低下した犬は感染症にかかりやすくなります。
感染症の中には混合ワクチンの接種で防げる病気があります。任意ワクチンですが、年1回の接種が必要です。
持病が悪化する
コルチゾールには血圧や血糖値を上昇させる作用があります。
高血圧になると、心臓病を悪化させる恐れがあります。
高血糖になると、糖尿病を悪化させる恐れがあります。
何等かの持病を抱える愛犬と暮らす時は、飼い主のストレスによる悪影響を与えないように気を付けながら生活する必要があると思います。
敏感で影響を受けやすい愛犬への対処法
いつもと同じが一番安心できる
犬は「いつもと同じ」であることに安心感を覚えます。
飼い主の態度や対応、仕草や行動などに敏感に反応してしまうからです。
学校や職場などで受けたストレスを自宅に持ち帰ることがあると思います。
そのストレスを愛犬にぶつけてしまうことがあるのではないでしょうか。
イライラした気持ちを愛犬にぶつけてはいけません。
愛犬は飼い主が抱えるストレス以上のストレスや不安や恐怖を感じてしまいます。
愛犬を叱ったり怒鳴ったりすることでストレスを発散させないよう注意しましょう。
どんな時もいつもと同じ優しく笑顔で接してくれる飼い主が愛犬は大好きです。
愛犬とお散歩に行く
飼い主がストレスを感じている時こそ、愛犬とお散歩に出かけてみましょう。
よく晴れたお天気のいい日がおすすめです。日向ぼっこをする感覚で出かけてみましょう。
人も犬も太陽の光を浴びることでセロトニンのいうホルモンが分泌されます。「幸せホルモン」とも呼ばれています。
お散歩で体をかるく動かすことでストレスが発散され、太陽の光を浴びることで幸せホルモンが分泌されます。心も体もかるくすることができます。
まとめ
飼い主のストレスは愛犬に伝わっています。
感染症にかかりやすくなったり、持病が悪化したり、長期化するストレスによって愛犬への健康被害が及ぶ可能性があります。
- 飼い主のストレスは愛犬にどのように影響するのか
- 飼い主のストレスによる悪影響を受けた犬はどうなるのか
- 敏感で影響を受けやすい愛犬への対処法
飼い主のストレスが与える愛犬への悪影響と対処法を解説しました。ぜひお役立ていただけると幸いです。