なぜ犬を捨ててしまう飼い主がいるのか
実際に犬を捨てたことのある人、犬を捨てたいと思ったことのある人から得た、犬を捨ててしまう飼い主がいる理由について解説します。
1.他人に対して恥ずかしいから
「愛犬が他人に対して吠えるようになってしまい、そのことが恥ずかしいから」という理由で犬を捨てたいと考える人がいるようです。
- 他人に迷惑がかかるから
- しつけのなっていない飼い主だと思われたくないから
- 散歩中に吠えると人に避けられて嫌だから
このような時、捨てるのはいけないことだと思い、「お散歩にも行かず、家から出さずにいた」という飼い主もいるようです。
2.トリミングにお金がかかるから
トイプードルやシーズーなどの延々と毛が伸び続ける犬種を飼った時、「トリミングにお金がかかるから」という理由で犬を捨てたいと考える人がいるようです。
みなさんが普段目にしているトイプードルの姿は、その犬が安全に快適に暮らせるようにと毛を適切な長さにカットした姿です。
ほとんどの場合、1カ月に1回のトリミングに通っています。
犬を飼う時はまず、その犬種の特徴を知っておかなければなりません。
何も知らず、知ろうともせず、「可愛い」という理由だけで飼うからこのようなことが起こるのです。
犬を飼う前に必要な覚悟のひとつとして、飼いたいと考えている犬種の特徴や飼い方について必ず情報を得てほしいです。
その犬種ならではの発症しやすい病気もあります。
3.思っていたより大きくなったから
「『これくらいの大きさだよ』と聞いていたのに、思っていたよりも大きくなったから」という理由で犬を捨てたいと考える人がいるようです。
同じ犬種でも、大きさは個体によっても様々ですよね。
例えば、私の愛犬はポメラニアンの女の子で3㎏ですが、お友達のポメラニアンの女の子は9㎏のデカポメと呼ばれるタイプでした。
柴犬の小さいタイプのマメシバと呼ばれる犬種がありますが、「実際に成犬になってみないと体重や大きさは分かりません」と言われることがあります。
ほとんどの場合、子犬の姿で飼いますよね。
成犬になった時の姿は、予想することはできても確実ではありません。
当然、思っていたよりも小さいこともありますし、大きいこともあります。
子犬の頃は白い毛だったのに、成犬になったら黒っぽい毛になった、ということもあります。
子犬から成犬になる成長過程での変化があることも、犬を飼う前に必要な覚悟だと思います。
4.引っ越し先では犬を飼えないから
本当に多いですね、「引っ越し先では犬を飼えないから」という理由で捨てる人。
なぜ犬と暮らせる家を探さないのでしょうか。
今は持ち家に住んでいても、何等かの事情で、犬は一緒に住めない借家に住まなければならない日が訪れるかもしれません。
火事や地震で家を失ってしまう可能性もあるからです。
そういったことがあるかもしれない…と、犬を飼う前に必要な覚悟として決めておいてほしいです。
5.子供が犬アレルギーになったから
ある日突然、子供が犬アレルギーであることがわかった。だから犬を捨てた。
こんな人もいます。自らの足で保健所へ連れて行ったそうです。
ご近所の犬で、よく会っていた可愛い黒柴でした。知ってすぐに保健所に電話をしたのですが、間に合いませんでした。
飼い主が直接持ち込んだ犬は即日もしくは数日中には殺処分されてしまうことがあります。迎えに来る人がいない、迎えに来る可能性がない、と判断されるからです。
私は猫を迎えた後に猫アレルギーがあることが判明しました。
症状は軽い方ですが、触れ合うと肌がかゆくなってしまう日があります。体調や肌の状態が悪い日は症状が重くなる日もあります。
他の動物と暮らしているから大丈夫、なんてことはありません。猫やウサギはOKでも犬はNGな場合があります。
自分や家族の身にアレルギーや変化が起きるかもしれないということも、犬を飼う前に必要な覚悟のひとつなのではないでしょうか。
捨てることではなく、上手く付き合っていくことで解決しましょう。
まとめ
なぜ犬を捨ててしまう飼い主がいるのか、捨てた理由を5つ解説しました。
- 他人に対して恥ずかしいから
- トリミングにお金がかかるから
- 思っていたより大きくなったから
- 引っ越し先では犬を飼えないから
- 子供が犬アレルギーになったから
日本の法律で犬は「器物」という扱いです。そのことも気軽に捨てる人がいる理由なのかもしれません。
犬を飼う前に考えてください。犬の命はあなたの命と同等です。