犬を無視するべきタイミング
1.噛んできた時
犬が自分の要求を通すために噛んできた時は無視するべきタイミングです。
人を噛んではいけないこと、噛んでも要求に応えてもらえないこと、噛むと構ってもらえないことを理解してもらうことができます。
遊んでほしくて飼い主の手を甘噛みすることがあります。
おやつがほしくて扉の前で吠え続けることがあります。「やめて」「ダメだよ」と言ってみます。
それでもやめなかったり強く噛んだりした時は無視しましょう。その場からいなくなってもいいです。
愛犬をケージに閉じ込めたりするのではなく、飼い主が部屋を出て行きましょう。
2.リードを強く引いた時
お散歩中、「あっちに行きたい!」「そっちには行きたくない!」と、リードを強く引いた時は無視するべきタイミングです。
お散歩中の主導権は必ず飼い主が持ってください。ケガや事故なく無事に帰宅するために絶対に必要なことです。
愛犬がリードを強く引いた時、飼い主が持つリードを急にグッと引っ張らないでください。
犬が首や気管を傷めてしまうことがあります。犬が歩き出すまでしばらく待ってあげましょう。
3.ケージやクレートから出してほしくて吠え続ける時
ケージやクレートに入れた時、「出して~!」と吠え続けることがあります。無視するべきタイミングです。
災害時、避難所ではケージやクレートの中で過ごさなければなりません。
これができなければ、保護してもらうことさえできないかもしれません。
来客がある時、ケージやクレートの中で過ごしてほしいことがあるかもしれません。そんな時にも役立つでしょう。
しばらく吠え続けるかもしれません。叱ったり怒鳴ったりする必要はありません。無視するだけでよいです。
吠えることなく静かに待つことができた時に褒めてあげてください。
4.犬がひとり遊びをしている時
犬がひとり遊びをしている時は無視するべきタイミングです。
分かりやすく言い換えると、見守ってあげるべきタイミングだということです。
おもちゃでひとり遊びをしている時、破壊したり飲み込んだりしてしまう恐れがあります。
構うことなく無視してもよいですが、必ず遊ぶ様子を見ていてあげてください。
「無視する=放置する(目を離す)」ではない、ということです。
誤飲誤食などの危険があると判断した場合には声をかけてあげましょう。
「無視するといい」は本当か
しつけの一環として「無視するといい」と聞いたことがあると思います。
しかし、実際に無視してどうだったでしょうか。
愛犬の無駄吠えやイタズラを改善したくて無視をしたけれど何も改善されていないということがほとんどです。
むやみに無視をしても無意味なのです。犬を無視するべきタイミングがあります。
どのようなタイミングで無視をするとよいのか、4つご紹介した中で愛犬に合ったタイミングを見つけてみてください。
無視することは特別なことではない
犬を無視することで何か特別なしつけになることはありません。
無視をしたところで犬の安全を守ることはできません。危険な行為を防ぐこともできません。
基本的には「いけない」ということを理解してもらうために言葉をかけます。
いけない行為、危険な行為であることを教えてあげなければなりません。
まとめ
犬を無視するべきタイミングを4つ解説しました。
- 噛んできた時
- リードを強く引いた時
- ケージやクレートから出してほしくて吠え続ける時
- 犬がひとり遊びをしている時
愛犬を無視することに罪悪感のある飼い主もいらっしゃると思います。
「無視するべきタイミング」は、犬の心を傷つけるために行うものではありません。罰を与えるためのものでもありません。
タイミングさえ間違えなければ大丈夫です。